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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
入院生活で気がついたのは、下から見上げる看護師さんたちが神々しく見える事である。
殊に僕のように,腰以外は正常でピンピンしているのに、安静を強いられていると、普段無意識にやっている動作が自由にならず、いちいち看護師さんのお世話になり,もどかしい一面,其の存在が実に有り難く感じられる。 其の昔「白衣の天使」と言われたゆえんだろう。 身体拭きや,配膳など,補佐さんに任せればと思っていたが,患者の状態を把握する上でも、やはりこれも看護の大事な部分であると実感した。 この十月に出版された岩波新書、川嶋みどりさんの「看護の力」によれば、 看護とは ①診療の補助 と同じように大事なのが ②療養の世話 と、保健師助産師看護師法、いわゆる「保助看法」に謳われていると言う。 これまでは医師の立場で,どちらかと言うと①に重きを置いていたが,患者の立場からすれば,②もそれ以上に大切かも知れない。 少なくもこちらは看護師が主体性を持つ領域と言える。 昔現役の頃,回診の際、カルテについては医師の記載より看護日誌を重視したのを改めて思い出す。 だいたい医師のノートは書きなぐりで読み辛いし,疾患に関わる局面しか書いてない。だが,看護日誌を読むと,患者の全体像が、心理状態を含めよく把握できるからである。 治療方針に関しては医師に責任があるが、ケアに関してはもっと,もっと「看護の力」を尊重しなければ,というのが,川嶋さんの御著書を読んでの感想だった。
by n_shioya
| 2012-11-13 20:56
| 医療全般
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Comments(3)
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silku928 at 2012-11-13 21:54
日増しに木々が色づき秋も深まってまいりました。
先生、その後お加減いかがでしょう。 ブログ拝見しますと、少しずつお元気な様子が。。。 不自由な毎日だと思いますが、これも神様からの贈り物と想って、 養生なさってくださいませ。 いかなる時も、ブログ更新、敬服、頭が下がります。 回復お祈りしてをります。
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n_shioya at 2012-11-14 07:18
sllkさん、有難うございます。文字通り腰を落ち着けて、療養に専念しています。
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HOPE
at 2012-11-20 08:22
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事故は不運でいらしたけれど、長い療養生活を「違う側面に気づく時」に変えてしまわれるあたりは、転んでもただでは…というパワーを感じてうれしくなります
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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