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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
「百才まで生きて何になる!」と喚いても、近々101才を迎えられるかの有名な先生にケチをつけようと言う訳ではない。
先生は見事はな百寿者である。 頭脳も明晰である。 講演をされても、一時間、舞台の上を駆け巡り、あれこれ話しは飛ぶようでもちゃんと繋がって、一時間ぴったりで終わらせる。 たいしたものだ。並の若者にはあの真似はできない。 僕が気に入らないのは、「百才まで生きられるなんとか」と言ったハウツーものの氾濫である。 人には天命がある。何か一つを守れば百才が保証されるというのはおこがましい。 其れこそ、今流行のエビデンスはあるのか、と言いたくなる。 しかも今の日本の社会、無理して百才まで生きて何のいい事があるか、と言いたい。 視力、聴力は衰え、自力で歩くのもままならず、若者からは社会の重荷のように扱われ、食い扶持である年金さえ削られようとしている。 更に言えば、ウイスキーでも年代を経るほどに値段は急上昇し、また、樹木でも、千年の屋久島杉は皆が仰ぎ見るというのに、何故人間だけは年を経るほどに屑に近づかねばならぬのか。 もちろん、野上弥生子のように百才直前まで執筆活動を続けたり、三浦雄一郎の父君のように百才過ぎてもゲレンデを飛び回った方も居られる。 だがこの方達は、健康に留意しながらもご自分の好きな事をひたすら続け、気がついたら百に近づいたの言うのが本音ではなかろうか。 アンチエイジングは一口に「健康長寿」が目的と言う。 だが、長寿そのものが目的ではなく、健康寿命を心がけて、結果的に長寿に繋がるのでなければおかしいと思う。
by n_shioya
| 2012-09-28 21:25
| アンチエイジング
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Comments(2)
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都立松沢病院には、病気や怪我で身障者になって人生設計が破綻したため、自殺防止のため精神安定剤を処方してもらっている人たちがいて、どうせ無意味な人生になってしまったけど、細くしか生きられないのだから、せめて長く生きたいと言ってました。
認知症でも植物人間でも、生きていたい人とか生きていてほしいと願う家族もいます。 ただ長生きする意味もあるのです。 また、充実した人生というと聞こえはいいけれど、それが大変な重圧となっているのも現実だから、安易にそうであるべきと言うのはやめようと最近では指摘されてます。
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序破急さん:
おっしゃる事はよくわかります。 人生の価値観ほど人によって開きのあるものはないでしょう。 その意味で、軽々に他人の価値観を忖度するのはおこがましいかもしれません。 ブログは80才の僕の、今のおかれた状況での感慨とおとりいただければ幸いです。
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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