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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
ブッラクフォレスト
マリー・アントワネットがフランスにお輿入れの途上、母国で最後の夜を過ごされたのが、「ブラックフォレスト」の旅籠屋パルクホテル・アドラーである。
15世紀から同じ一家で経営されているその由緒あるホテルに、娘と泊まったのは20年以上も前のことだったろうか。

ミシガン大学に留学中の娘が、単身でベルリンの学会に参加中の僕に合流してくれたのだ。
ベルリンの壁が崩壊して間もなくのことで、西ベルリンの賑やかさに比べ、一歩ブランデンブルグ門をくぐれば、まだ荒れ果てた東ドイツが広がり、アメリカから飛んできた娘はいささか落ち込んでしまった。

ポツダムのサン・スー・シ(無憂宮)を訪れても憂いは晴れず、西ドイツに行きたいと言いだした。
で、学会を途中で端折り、娘の希望で急遽「ブラックフォレスト「に飛ぶことにした。
シュツッツガルトで車を借り、「ブラックフォレスト」の南のはずれ、ヒンテルツァルテンに向かう。その町外れの森の中に、目指すパルクホテルアドラーがあった。メインのビルディングの向かいには、15世紀の木造の二階家が建っている。
その二階の一室に我々は投宿した。
“もしかして、マリー・アントワネットはこのお部屋に・・・”と娘ははしゃぐ。
なにより彼女を喜ばしたのは、二つのベッドルームが、リビングで隔てられていることだった。ベルリンのホテルのツインベッドルームで、夜中にトイレに起きた時、トイレでぐにゃっと踏みつけたのが娘だった。僕のいびきがうるさくて避難していたと言う。

翌朝、手作りのジャムとソーセージに舌鼓を打ちながら、
“何故、ブラックフォレストに来たかったの?”
“ブラックフォレストってケーキあるでしょ?その生まれ故郷に来てみたかったの。”
その日、「黒い森」を周遊しながら、あの、チョコレートのスポンジケーキにチェリーと生クリームを挟んだ「ブラックフォレスト」を堪能したことは言うまでもない。
by n_shioya | 2012-08-13 17:27 | コーヒーブレーク | Comments(3)
Commented at 2012-08-13 20:47 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2012-08-14 19:29
テレーズさん:
バークディではお目にかかれますか?
Commented at 2012-08-14 20:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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