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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
生物的機能は年をとるほどに、人によって開きができるが、それ以上に開きが大きくなるのは、其の人の「価値観」である。
例えば死ぬまで元気に動き回りたい、と思う人がいれば、もうこれで十分、老後は安泰にと望む人もいて構わない。 寿命にしてもそうだ。 親父などは長年、俺は150まで生きて、バイバイとみんなに手を振って天国に行くんだと、言っていたが、さすがに百歳になるとお年を感じて、天命を120歳に下げたが、結局亡くなったのは106歳の誕生日数日前だった。 僕などは、この頃“百歳まで生きる〇〇法”などが氾濫しているのに反発し、もう80歳で十分。今度書く本の題は「百歳まで生きて何になる!」としようかとひねくれた思いを持っていた。 一つには加齢と共に機能が衰え、不自由度が急増するのが目に見えてきたからである。 それと、ドジョウ内閣の哀れなノタウチの様を観て、いい加減に日本に愛想を尽かしたのかもしれない。それに中国の侵略、核戦争などの妄想を捨てきることもできない。 又だいぶ以前、心労が重なったとき、今くよくよ思い煩っていることも、死んでしまえば雲散霧消すると気がついて、急に気が軽くなったこともある。 だが、ここにきて、突然、百歳まで生きてもいいんじゃないかな、と思い始めた。 勿論これだけは天の上に居られる方の決めることで、僕の自由にはならはないが、少なくもそのような数値目標を措いて、努力することも悪くないと思うようになったのである。 そう考えが変わると、何時死んでも惜しくないというのは、いかにも潔いようだが、残された命に対して失礼だし、生き様も無責任になるのではと言うことにも気がついた。 そして今の心境は、とりあえず百歳を数値目標として、其の達成に無理のない努力に努めよう、“とりわけ健康に留意して、”という一種の勇気と希望のようなものが生まれてきたのである。 こんなアンチエイジングの考え方があってもいいのではなかろうか?
by n_shioya
| 2012-02-10 22:38
| アンチエイジング
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Comments(1)
Commented
by
船長
at 2012-02-13 02:53
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スゴイです!
本当に色々考えて、迷われて…いつも前向きな言葉を下さることがスゴイです! 年をとるとどんどん「自分だけ」になる方が多いので 先々の自分がどんなになるか不安で仕方なかったのですが 周りにまで気も目も配り、思いをつづられることはなかなか聞けません 目標になります
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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