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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
16世紀イタリア。
シェークスピアの戯曲でもお馴染みの決闘が若者の間では盛んだったという。 その為、のちにロスタンが戯曲「シラノ・ド・ベル十ラック」で主人公にからかわさせる「鼻なし亡者共」が、街をうろついていたに違いない。 その失われた鼻を、世界で初めて前腕からの皮弁で再建し、形成外科の道を開いたのが、ボローニア大学の外科教授、タリアコッチであった。 手術は成功した。 麻酔も消毒法も存在しなかった16世紀に、このような手術が行われ、しかも成功したとは驚異的である。 だが、頑迷な法王庁は怒った。 人間の体は造物主、神が造りたもうたものである。その体を被造物である人間が造るとは冒涜もはなはだしい。 タリアコッチは破門され、死んでも教会の墓地には入れて貰えなかった。 ガリレオが“それでも地球は動く、”と呻いたのもそのころだからやむを得なかったかも知れない。 だがその為、形成外科手術が復活するには其の後4世紀の長きを待たねばならなかった。勿論、形成外科のように洗練された技術を要する分野は、其の基礎となる外科学の発達を待たねばならなかったこともある。 この故に、20世紀初頭に形成外科が復活して以来、タリアコッチは形成外科の始祖として仰がれている。 其のタリアコッチにあやかって、形成外科の本道を歩むと自負する者が集い、「タリアコッチソサイエティ」を創設したとは前に書いたとおり。 今日、其の初会合が湘南鎌倉病院で、山下部長の企画で開催された。 その名も「シオヤ・タリアコッチ ワークショップ」 何とも厚かましい名前である。 北里大学関係で、美容外科に携わる者40名ほどが集合し、白壁、宇津木両先生のレクチャーを受けてフィースリフトの現況について語り合い、又、市田先生の脂肪注入のハンヅオンセミナーでは、市田流の洗練された技術を目の当たりにした。 準備に奔走した山下部長、そして講師、座長の皆皆さま、本当に御苦労さまでした。
by n_shioya
| 2012-01-08 22:07
| 美容外科
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Comments(2)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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