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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
又また面白いアイディアに遭遇した。
「レジリアンス」という言葉で括られた概念である。 心理学では最近の流行らしい。 “困難に立ち向かうダイナミックな適応”ということのようだ。 ![]() 今日取材のための対談でAACクリニック銀座に立ち寄ると、院長の机の上に「Resilience in Aging」という本が置かれていた。浜中院長は精神科の出身である。 レジリアンスとは、元来は幼児の発育心理の面から発達したようだが、高齢者の場合は、年と共に機能は衰え、肉親を失い、様々なストレスと喪失に遭遇する。 ストレスの原因は何か、またそれに如何にに耐え、しぶとく対応していくか、そのプロセスと適応を対象とした学問がまさに「Resilience in Aging」である。 アンチエイジングは畢竟、高齢者のQOLが目的である。 そこへ到達するプロセスというか手段の追及がこれからの課題と模索を始めた僕にとっては、「Resilience in Aging」は天の啓示に思えた。 これまで僕が唱えてきた、「復元力」、「適度なストレス」、「スローエイジング」等の言葉や概念をすべて包括する新しい概念というかパラダイムというか。 すっかり嬉しくなってしまった。 ![]() 対談を終え、今日丁度入手されたばかりという御本を、無理にお願いして借用し、年末年始の休み明けまで勉強させていただくことにした。 残念ながら、ここに述べられているResilienceにぴったりの日本語は思い当たらない、とだけ付け加えておく。
by n_shioya
| 2011-12-21 22:52
| アンチエイジング
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Comments(10)
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辞書を引いたら「resilience:困難な環境を生き延びる適応的な能力のこと。」
とありましたが、なんとなく物足りないと感じてツラツラ考えていたら 以前こちらのブログで読ませていただいた船の「羅針盤」と「復元力」のお話を思い出しました。 この二つが一番感覚的に「Resilience」に近いように感じますがいかがですか?
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>“困難に立ち向かうダイナミックな適応”
字面から、今の衣食住足りた状態での適応でなく、 先生が戦時中体験しはった極限状態での適応を イメージしてしまうのですが。 当方、Resilienceの真っ最中です。
HOPE さん:
それらも含めたパラダイムとして、レジリアンスは使えるかと思いますが。
恵子さん:
極限状態よりも、日常遭遇する試練への対処の仕方と考えたほうがよいのではと思います。 ![]()
Resillienceと言う言葉は911の後に、アメリカでよく使われました。「人間が本来持っている強い再生の力」という意味合いで使っていました。
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以前ブログでピーターミルワードの「精神的生命力」や「叡智」に言及しておられましたが、あれが近いのでは?人間は動物的な側面と精神世界的側面を併せ持った存在なので、老いがプラスにもマイナスにもなりうるのでしょう。そういう私も老いがこわくて直視できないし、何となく避けている気がします。
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このアップ拝見して、一つ思い出しました
数年前にある市民講座で話をしてくれた女性達が レジリエンスというNPOの方々でした http://resilience.exblog.jp/ DVや暴力からの回復の手助けとなる講座や情報供給をする団体の名称で その時は、レジリエンスという言葉はまだピンときていませんでしたが、 「共感」ということが大きなポイントと感じたのでした今年は本当に大きな厄災に見舞われた多くの方々にとっても このレジリエンスという言葉を知って信じることは大きな力になるかも知れないと感じています
m.s.さん:
その概念に含まれるものでしょうね。
船長 さん:
適当な日本語がないのが残念ですが、とりあえずはレジリアンスで行きますか?
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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