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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
難産の末、ゴルフダイジェストからアンチエイジングの啓蒙書がやっと出版された。
題して “「お若いですね」と言わせよう。” アンチエイジングがらみの書籍が氾濫する中での、編集部苦心の命名である。 ![]() 僕にとっては主婦の友の「形成外科・美容外科」から始まって6冊目の一般向けの書籍である。 ここにそのあとがきを引用する。 “2年ほど前、ゴルフダイジェストの宮野智雄氏がクリニックに来られた。 氏は亡き親父が週刊ゴルフダイジェストに連載記事を書いていたころの編集担当であった。 「ゴルフとアンチエイジング」のテーマで本を出したいという。 「いゃ、僕はゴルフをやらないので、それに僕は書くのは苦手で」と逃げると、「先生、ゴルフに関してはいいプロを探して、先生も引きずり込みますから。ただ、本のほうはゴルフにこだわらず、書かれて結構です」 という話し合いで取りかかったのが2年前、優秀な編集者のお陰で骨子は半年ほどででき上がったが、その後、ちょっと停滞してこのたびやっと日の目を見ることになった。 あえて弁解すれば、アンチエイジングは新しい学問分野で、日進月歩である。 普段しゃべっていることでも、確認のため調べ始めると、半年ぐらいで説が入れ替わっていたりする。またあるひとつの事柄について、正反対の立場が相争い、決着がついていないことも多々ある。 この混沌とした世界を、ある程度割り切って現状ではとりあえずこうですよ、と言い切るには、ある程度の独断と偏見もやむを得ない。 人間50年の時代が遠く過ぎ、現代は80歳、90歳まで生きるのが当たり前の時代になった。 それは、同時に80歳、90歳まで「生きなければならない」時代でもある。そういうこともできる。仕事に、育児にと、日々をバリバリ忙しく働いていた時間が終わってなお、我々には数十年という時間が与えられている。 その数十年をいかに生きるか。病院のベットで過ごすのか、自宅で寂しく暮らすのか、あるいは、仲間に囲まれ、あるいは自分の興味のおもむくままに、楽しく、好奇心を持って日々を送るのか――。 そこにこそ、一度きりの人生を豊かに過ごす、カギがある。 老化は誰しもに訪れる。しかし、老化のスピードをゆっくりにさせる方法は、それこそ日進月歩、今日より明日、明日より明後日というスピードで発見され、研究されている。 2年前に出るはずだった本が、今、日の目を見るにあたって、ゆっくりと老いる、そしてより豊かな生を送る、スローエイジングの最新事情をある程度網羅することができていれば幸いである。 残念ながら、「このクスリを飲めば」「この体操をすれば」「この食品を食べ続ければ」病気にならない、老化を食い止められるといった“魔法”は存在しない。 だからこそ、日々の暮らしの中で、できることをひとつずつ積み重ねていくことが大切である。そして、それは同時に、生きる喜びを我々に与えてくれるものでもあると私は思う。 アンチエイジング、スローエイジングの現状と、考え方が、本書を通じて読者諸兄に多少なりともお分かり頂けば、望外の幸せである。”
by n_shioya
| 2011-11-20 21:37
| アンチエイジング
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Comments(3)
![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
![]()
原点回帰といいますか、家庭が見直され食や運動、癒しがメインという日常生活が大切にされ始めていることは、地道ではあるけれどもっとも基本ですよね
今の悩みは、どうしても便利になりすぎた世の中に、デパ地下がおいでおいでと手招きし、シャワーでさささっと済ませる入浴、歩くのも時間を食うと感じてしまう「悪しき思考回路」との戦いです 習慣とは恐ろしいもので、バブル時代のイケイケ生活で無理をする、体を痛めつけても楽しみを取る癖がなかなか抜けきらないのです もちろんトライするのですが、気を抜くとすぐに「戻ってしまう!」ので 困ったもんです
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船長さん:
人間がいくらテクノロジーを進歩させても、素朴を愛する自分自身の本性は変わらないのでは、と思います。
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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