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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
お待たせしました。
「ミタメ」創刊号ついに発刊! 表紙を飾るのは杉本彩さん。 発行はメディプロデュース。 チーフメディカルアドヴァイザー、つまりこのブログの著者の「発刊の辞」によれば、 “人はなぜ見た目にこだわるのでしょう。 「人は見た目が9割」といった新書がベストセラーになっている半面、やはり「形より心」という根強い考えもあります。でもこれはいささか建前論臭いですね。 皆さんだって例えば外科医にかかった時、その医師が無精ひげを生やし、ボサボサ髪からフケがボロボロ。白衣の袖には昼のカレーの汁が染み付いていたら、いくらメスさばきは見事といわれても、ちょっと逃げたくなりませんか。 消毒などはしょっちゃうのではとか、お腹の中ににガーゼを忘れてしまうのでは、とか気になりますよね。 また、普段はボロボロのジーンズをはきっぱなしの若者でも、就活時にはきちっとリクルートスーツに身を固める。 やはり「人は見た目が9割」に分がありそうです。 だが見た目といってもそう単純ではない。 容貌、皮膚、体形などまず其の人の肉体的要素が素材としてあります。 また「容貌」といっても、石膏像とは違い、動きがある。これを「表情」と括っておきましょう。 また女性ならお化粧は不可欠のようです。これを上方、服飾など含めて「装い」と呼ぶことにしましょう。 そして最も大事なのは、身のこなし、これは「立ち居振る舞い」としておきます。 そして我々の目は、一瞬にしてこれらを把握して「ミタメ」と呼んでいるのです。また、我々は何時も他人からこのようにみられ、「ミタメ」の評価を下されているのですから、ウカウカできませんね。 「ミタメ」の善し悪しは、当人の満足感以上に、他人が心地よく思うか、不快感を持つかにあると思います。 誰も、他人に不快感を与えたいと思う人はいないでしょう。 幸いに、「表情」「装い」「立ち居振る舞い」は当人の努力次第でいくらでも改善されます。 また、その素材である容貌、皮膚そして体型も、日常のケアで随分の差がつきます。 ただそれでも解決できない問題に対して、初めて美容医療にご登場願うわけです。 それもまず、最も侵襲の少ない手法から入り、種々という侵襲の大きい方法は、最後の手段に取っておく、というのが僕の考えです。 この50年間、僕は形成外科医として、傷跡の悩みや容貌のコンプレックスと戦ってきました。 言ってみれば形成外科は「メスでコンプレックスを癒す」ことを目的としています。些細な傷跡でも、他人の眼にはさほどでもない容貌の悩みでも、本人にとっては死活の問題でもあり得ます。 そして手術がうまく行った時、人生まで変わるのも目にしています。 だが半面、コンプレックスとは本人の心の問題です。 幾ら他人が気にしようと、当人にとって苦にならないなら、我々が手を出すことはありません。 さらに最近では、手術以外の、非侵襲的と我々は言いますが、様々な方法が発達してきました。 この号で取り上げたレーザーもその一つです。 また、昔は乳がんの治療も形を損ねない様々な治療法が開発されましたので、あとの変形を恐れることなく、是非まめに検診を受けて欲しいというのが、専門医の希望です。 今回はこの「あざのレーザー治療」と「乳がんの早期検診と乳房再建術」の二つに焦点を当てた、特集を組んでいただきました。 しかしどれほど低侵襲といっても、検査を含めてすべての医療行為は例えごく僅かでもリスクを伴うことは否めません。 僕がまず、「ミタメ」に関しては服飾、髪型、日常のスキンケアからまず入り、プラスアルファとして、非侵襲的な医療を検討し、それでも解決にならない問題に絞り込まれたとき、初めてメスに頼るようにしたのはそのためです。 この冊子「ミタメ」は見た目をあらゆる角度からとらえ、しかも心の持ちようから、日常のケアでのヒントまで幅広く掘り下げたいという意向と聞いています。 そしてこの意図に賛同した医師達が、アドバイザーとしてお手伝いをさせていただくことになり、このコラムに順番に登場いたしますので、乞うご期待!” メディプロ社長の恵理ちゃん、編集の皆さん、本当にご苦労様でした!
by n_shioya
| 2011-10-04 21:31
| アンチエイジング
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Comments(1)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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