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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
湿潤療法
久しぶりの地方講演だった。
テーマは「湿潤療法について」。
和歌山の養護教員の方々の研修会で、数百人の方が参集してくださった。
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演劇界の方々は地方巡業をドサ廻りと軽蔑するが、我々東京在住の医療界の者にとっては、地方からお声がかかることは大変名誉で嬉しいことである。
東京での会ならば、同じ東京のものを呼んだ方が手軽で安上がりだし、というのが本音だが、わざわざ地方からお呼びがかるということは、それだけ講演の中身を評価していただけたことになるからである。
そして、旅行好きの僕にとっては、初めての土地を訪ねるチャンスは有難いというもまた本音である。

実は和歌山は二度目である。60年前、医学生の時、東京で開催された「平和に関する国際会議」で知り合った和歌山大学のアメリカ人教授の家に、会議に参加した有志で泊まりがけで押し掛けたことがある。
彼女は精神分析の専門家であった。精神分析は当時は日本では異端視されていた。
だが、滞在中の二人だけのふとした機会に、四方山の話をしているうちに、結果的に僕は彼女の精神分析を受ける仕儀なった。
そして僕は自分でも気付かなかった幼児体験の呪いから解放されたのである。
そして僕は救われた。
これがなければ今の僕は無かったろうと、僕は今でも彼女に感謝している。
この経緯は七年前のライブドアのブログに書いたはずなのでここでは繰り返さない。

湿潤療法について言えば、ここ5,6年で大分普及はしてきたが、学校現場ではやはり、一番導入のネックになっているのはキズパワーパッドのコストであることに変わりはない。
頻繁な張り替えの必要がなく、早くきれいに治ることを考えれば、費用対効果は優れているはずだが、現場ではどうしても、単価の安いものが導入されやすい。
それに、開業している、特に外科系のお医者さん方、と児童の親御さんたちには、まだまだ湿潤療法の啓蒙が必要なことが、講演後の質疑応答で明らかになった。
というわけで、創傷治癒センターの理事長としては、湿潤療法啓蒙のため、老躯に鞭打って、ドサ廻りを続ける覚悟を新たにした。
湿潤療法_b0084241_22551951.jpg

by n_shioya | 2011-08-02 22:56 | キズのケア | Comments(4)
Commented by HOPE at 2011-08-03 22:39 x
先生、本当にお忙しい…
それでも「お声がかかるのは!」と
プラスにお書きになっていることに脱帽です
長い不況でコストに対する感度は誰しも高まって
特に公的な所(税金がらみ)では、内容を聞く前に壁があるのかも…とも思います
それでも前向きに「啓蒙を」との言葉に大変なことと感激しました
Commented at 2011-08-04 21:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2011-08-05 23:01
HOPE さん:
プラス思考と能天気とどう線引きできるか考えています。
Commented by n_shioya at 2011-08-05 23:02
ローズマリー さん:
まだまだ頑張りますのでよろしくご支援のほどを。


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