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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
物事を行うに当たっての手順で、二つの正反対のタイプがあるのに気づいた。
何を今頃と言われるかもしれないが、まずデッドラインを決めてそこから逆算して、余計なことは切り捨てて間に合わせようとするタイプ。今一つは、デッドラインは頭の片隅において、必要なことを積み上げていくタイプ。 医者の場合は外科医が前者の逆算タイプで、後者の積み上げタイプは言うまでもなく内科医と言えるだろう。 どちらかと言うと男は逆算タイプで、女は積み上げタイプが傾向としてはあるのではないか。少なくも我が家ではそのようだ。 時間の約束などその最たるものだ。 例えば5時に出かけると決めたとしよう。 僕は5時までには出発という感覚だが、配偶者は5時になって慌てて身づくろいを始める。 最近ではお互いにサバを読みあい、サバ合戦でギャップは広がるばかりだ。 其々の欠点は明らかである。 僕の場合は間に合わせることが目的になり、そのプロセスはあまり楽しめないし、手抜き工事もないではない、勿論手術の場合はそれは許されぬが。 配偶者の場合は、例えばお客を迎えるとき、家の片づけが始まるが、掃除から始まって、家具の配置、敷物等それぞれ納得いくまでの作業となる。それが全部終わって初めてお迎えできる状態になるが、その途中で客が見えて慌てふためくこともないではない。まず、肝心なところから初めてというのは、工程にはないようだ。 ちょっと似たようなことが文章でも言えると、新聞記者の方から教わった。 普通論説の場合は起承転結というか、出だしから紆余曲折を経て、最後に落ちに持っていくが、記事の場合はまず結論を出す。次のパラグラフはそれを敷衍し、さらに次のパラグラフで詳述してと、パラグラフを追って展開していく。 これは、紙面の都合で、どこで尻尾からというか後から切られても肝心な話が通じるようにするためだそうだ。 強いて言えば、前者が内科医タイプの文章、後者が外科医タイプのそれということになろうか。 一概に善し悪しは言えないが、事によっては向き不向きもあるので、大事なことは自分の性格がどちらに近いかを認識し、事柄によって工程を使い分けられることであろう。
by n_shioya
| 2011-04-30 22:30
| コーヒーブレーク
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Comments(2)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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