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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
繰り返し流されるテレビの映像を見ていると、今度の災害の規模の大きさにただただ唖然とするばかりである。
被害者の方々の悲惨な状況は想像を絶するものがある。 だが、僕が被害者の心境や苦しみをどこまで感じることが出来ているだろうか。 このような災害の時、被災地の人々を苦しめることの一つは、被災者と非被災地の住人との意識のギャップであるという。 9・11の時はそれが顕著であった。 被災地はマンハッタンの南端のごく一部に限られ、それ以外のところでは、生活は全く通常通り、ビジネス・アズ・ユージアル、つまり天国と地獄が隣合わせだったことである。 これが被害者の方々のPTSDを悪化させる要因になったという。 今回の3・11でも同じことが言える。 実は今日、明日は研究打ち合わせで京都にいるはずだった。 だが、この危機的な状況を前に、迷いに迷った末、キャンセルの電話を入れた時、相手方の対応は実にのんびりしたものだった。ああ、この惨事も静岡以西の方々には、唯のテレビの映像にすぎないのか、と感じさせられた。 正直、僕でも九州にでもいれば同じような受け止め方をしていただろう。 ただ、我々は首都圏と言う安全圏の境界にいるため、停電とか、北風による放射能物質の流入などのおそれを抱き、明日は我が身かと、テレビの映像を危機感を持って食い入るように眺めているのである。 放射能の問題はここ数週間で収束させてほしい。 又、余震や東海地震への波及は今心配しても始まらないだろう。 ただ、確実に言えることは、崖っぷちに立たされていた日本経済に、とどめの一撃となったということではなかろうか。 そもそも政府は被災者と被災地に対して、総力を挙げて対応しているのだろうか? また、なぜ事件が発生した時、東電の社長は現地に飛んで陣頭指揮をしなかったのか。 菅首相が東電本社に乗り込んで、どんな好ましからぬ秘匿された事実を発見したのか。 其の後政府は原発に関して本当のことを伝えているのだろうか? 又本当の危険がなくても、流言飛語でパニックが起こり、ある日突然、戒厳令などが敷かれることはないだろうか? これらの恐れがすべて杞憂に終わることをただ祈るだけである。
by n_shioya
| 2011-03-15 21:10
| コーヒーブレーク
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Comments(17)
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at 2011-03-15 22:39
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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n_shioya at 2011-03-15 22:42
ローズマリーさん:
ありがとうございます。 大丈夫でした。
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miya
at 2011-03-16 00:10
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日本の中でも、地震の多い新潟、福島、宮城、茨城に原発を建設したのはなぜかしら?こういう事が起きることを想定できなかったのかな?と思っていたら、次のような記事を見つけました。
「福島の原発に反対していた佐藤栄佐久知事を捕まえた特捜検事は誰ですか?利権屋とグルになって知事を逮捕した検事を知っているなら逮捕して欲しい。佐藤栄佐久事件は、利権屋の手先で反対派の知事を冤罪で逮捕した事件だった。 その結果、福島に原発がたくさんできるようになった。」 阪神淡路大震災の時は原発が震源地の近くにありませんでしたが、今回は深刻な事態になっています。
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m.t
at 2011-03-16 09:36
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ひっそりと拝見させてもらってる福岡のものです。
同じ感情です・・というのも軽々しく・・ 災害の起こる前から見えない不安を抱いておりました。 そして起こってから通常の生活ができないでおります。 周りの人との温度差に違和感を覚えていました。 今を生きて、もっとしっかりしなければと 思っているのですが・・感情に押しつぶされそうです。 大断言を唱えています ブログ更新 ありがとうございます 塩谷様
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n_shioya at 2011-03-16 09:45
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n_shioya at 2011-03-16 09:46
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HOPE
at 2011-03-16 10:08
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9・11のPTSDの件は存じませんでしたが、
「わかってもらえない」孤独感と「なぜ私が」という見捨てられ感、 「自分一人でなんとかしなくては」という焦燥感が 尋常でないレベルで追い込まれて行くのは想像に固くないです 隣で起きている日常の悲劇にも不可解な政治にも、無関心が根強い日本人が これだけ世界中の共感と支援を得て何か気づくことができるのでしょうか
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Kenji
at 2011-03-16 12:30
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初めまして。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。加えて、被災された方々には本当に何と言って良いのか・・・。
原発に関して一言。小生も原発が不要に越した事はないと思っています。しかしそれなら、私たちが日々消費する莫大なエネルギーをどう確保したら良いのでしょう?結局この根本的問題を解決しない以上、何を言っても始まらないのでは?突き詰めれば、人間の飽くなき欲望とでも言いましょうか。もちろん小生自身答えなどあろうはずもなく、唯々現実を前に虚しくなる毎日です。ましてや科学技術がいくら発達しようと、人間が自然に勝るわけがない。石原知事の天罰発言。これに限って謝罪・撤回したとは言え、間違ってはいないような氣がします。
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つる
at 2011-03-16 12:39
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先日はお世話になりました。先生のご無事をブログですぐに確認させていただき、ホッとしておりました。
しかし、コメントを安易によせて『ご無事でよかったです。』というのは九州に住んでいる私には軽々すぎる気がしてなりませんでしたので、控えさせていただきました。 東京にいる友人が、地震直後から、津波の被害が出始めて、ただ事ではないとだれしもわかる状態なのに、クライアントが普通に仕事の電話を淡々としてくるのには怒りを覚えた、それも一件だけではない、といいました。私自身も情けないことに、自分が痛い目にあってみないと、ほんとの意味での理解ができないのだとおもいます。思いやりをどんなときもわすれたくないものです。
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御隠居@横丁
at 2011-03-16 12:47
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たしかに阪神大震災とは桁違いのインパクトですね。
なぜだろう? 実際に揺れを感じたからか? 鉄道が動かなかったり、マーケットにものがなかったりを体験したからか? と思ってます。 天罰等はオカルトに染まった安全な場所にいる人物の発言ですよね。 記録を調べればわかるとおり、文明発達前にも同じように大地震等天災は起きてるようじゃないですか。 アメリカは自由でフランスは自由と博愛と平等、日本のみが我欲というのもおかしい。米仏だって大差ないでしょう。なんでそこまで西洋に劣等感あるのかなあ。
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m.t
at 2011-03-16 13:14
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さきほどコメントさせていただいた福岡のものです。
最後に「塩谷様」と書いていたのは、実はまだ書くつもりで途中でした。 でも なかなか言葉がでなくて・・・ 消し忘れていて、失礼いたしました、ごめんなさい。
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節電を
at 2011-03-16 14:37
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しかし原発ビジネスは根が深いです。丸儲けの隠蔽体質東電と、今までの利権を死守するのに必死な党と、新たに利権を得ようとする党と、現在裏の本音は浅ましいかぎりだとききました。
国民の不幸を食い物にするなど、まともな人間のやることではありません。 twitterでも流言飛語の類の注意喚起は、以外にも既得権益をまもりたい立場にある人々から、なされているような気がします。 人脈は真実をゆがめます。 これから日本は、世界中誰もが納得する本来の道を歩んでゆかねばならないのに。またそうでなければ、その尊い命を捧げてくださった数多くのみ霊に対して申し訳ない・・・ その為にも今は一丸になって日本の為に力を合わせる時ですね。
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n_shioya at 2011-03-16 20:50
HOPE さん:
外国では、今回の日本人の対処の仕方は評価されているようですが・・・
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n_shioya at 2011-03-16 20:51
Kenji さん:
今回の事が一段落したところで、人類の一員として考え直さねばならぬことが多々あるように思います。
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n_shioya at 2011-03-16 20:53
つる さん;
今回の事に関しては、自分の気持ちをどう表すべきか、どなたも複雑な者があると思います。
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n_shioya at 2011-03-16 20:54
節電をさん:
これが日本が立ち直るきっかけにならねば、災害にあわれた方に申し訳が立たないですね。
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n_shioya at 2011-03-16 20:56
御隠居@横丁さん:
天罰はむしろ西洋人のおごりに対して使うべき言葉ではないでしょうか。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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