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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「坂の上の雲」
今テレビドラマ「坂の上の雲」を観終わったところ。
連続テレビドラマを観るのも初めてなら、司馬遼太郎の作品に接するのも初めてである。
何処まで司馬遼太郎の日本の姿なのだろうか?
非常にカッコいい。
何故だろう?
プライドと健全な常識のある国として描かれているからだ。
日本に対し誇りを持っていた子供時代の気持ちがよみがえってくる。
ただ、あのプライドは全体主義の非常識に裏打ちされた、まやかしのプライドであった。
だが、国を挙げてプライドを喪失した今、例えまやかしでも、あの子供時代に感じたプライドが懐かしい。
司馬遼太郎の人気の秘密がわかったような気がする。

日露戦争開戦時のわが国を取り巻く状況は、あの愚かしい太平洋戦争の開戦時と一見酷似している。
ただ、違うのは中味すなわち「執行部」である。
日露戦争の成功体験に毒され、軍人も官僚化して指揮系統は形がい化し、だれも責任をとらず、満州事変以来「下剋上」の国となってしまったことであろう。
そして、帝国主義が時代遅れになりつつある時、天皇教の狂信者が狂気の男ヒットラーと癒着して覇権に走り、日本を破滅に追い込んだと言ったら、単純すぎるだろうか?

とまれ、司馬遼太郎は僕に、日本の過去を複眼的にみるきっかけを作ってくれた。
by n_shioya | 2010-12-19 22:20 | コーヒーブレーク | Comments(6)
Commented by HOPE at 2010-12-19 23:26 x
国に対してプライドを持つ…考えたこともないと言いますか
考えようとしないまま育ってきた気がします
その私のような世代がまた子供達を育てる中でも触れずに行く
とても刹那的でアイデンティティを確立するのが難しい訳ですね
考えてみたいという心持ちから何かが変わるかもしれないと感じました
Commented by valkyries at 2010-12-20 08:36 x
先生、私も珍しくこのドラマにハマっています。いろいろ批判する人も多いらしいですが、私は何といっても勃興期の気概にあふれる日本人を見るのが楽しく、頼もしい。
このドラマの時代から僅か100年間で日本がいかに変わったかを考えるのも一興ですね。
Commented by n_shioya at 2010-12-20 21:46
HOPEさん:
考えたことがないというのはこれ又ショックですね。
それほど国家の存在が薄いということでしょうか。
Commented by n_shioya at 2010-12-20 21:48
valkyries さん;
われわれ世代には遼太郎節はノスタルジアをくすぐるものがあるのかもしれません。
Commented by Contactlens at 2011-01-14 00:58 x
先生、長らくご無沙汰いたしております。
数年ぶりの書き込みになります。

この国は、謝罪(あやまること)はしますが、自らの反省(ふりかえり)はないですからね。

なぜ戦争を選ばざるをえない状態になったのか?なぜ戦争に負けたのか?維新以降、どう国家運営を間違えたのか?

あの米国でさえ、ベトナム戦争敗北後、なぜ負けたか?を突き詰め教訓まとめるのに膨大な研究者と時間を投入し、ワイバーガードクトリン(the uses of military power)をまとめました。(子ブッシュがそれをまもらずに、今のペルシャ地方の混乱を招いているのは、情けない限りですが)

米国の反省の内容の是非はともかく、過去へノスタルジーだけで反省そのものを避けてしまっている我が国はこまったものです。この反省がないから、日本人の意識の中で、100年前(明治ー戦前)と今が遊離してしまっているように思います。
Commented by n_shioya at 2011-01-14 22:41
Contactlens さん:
お久しぶり
米国もやはり過去を反省しない国になり果てたようです。
この先、テロ退治と称してどこまで突き進むか、慄然となります。


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