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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
先日取り上げた「女と男のだましあい」は半分ほど読み終えた。
心理学者が書いただけあり、なかなか含蓄がある内容なので、珍しくゆっくり楽しみながら読んでいる。 今日はその第一章をご紹介しよう。 題して、「女と男の性戦略」。 前回触れたように、著者は進化心理学の専門家である。 その立場から、「適者生存」を軸に性戦略を分析している。 お断りしておくが、僕は必ずしもダーウィンの進化論、すなわち「突然変異と自然淘汰」ですべてが説明できるとは思っていない。「何らかの形の内在的な進化の方向性と獲得形質の遺伝」が必要と思っているあ、が、それは別の機会に述べることにする。 生物には個体維持と種族維持の本能があるが、進化心理学では種族維持の立場から、男女の性行動と心理を説明しようとする。 まず、男女とも、自身のDNAを温存するために、異性に対してその能力を誇示し、それに長けたものが適者生存の原理で生き延び、そのDNAが子孫に蓄積、助長されているとする。又、男女どちらも、その種族維持の能力のある相手に心を動かされると考える。 そしてその資質とは・・・ 男性の場合、つまり女性が相手に期待するのは、まず獲物の獲得能力。これは現代社会では収入の多寡と社会的地位になる。 そして自分を保護してくれる強さだそうだ。 女性の場合、ということは男性が女性に抱く理想像は、まず子供をたくさん産んでくれること。そのためには健康と若さがキーとなる。すると容姿端麗、つまり美女が好まれるのはどうしてか、ということになるが、これは社会心理学者ラングロアの有名な実験、赤ん坊でもきれいな顔に引かれるというのを引用して、生来のものであるとしか言っていない。 ただ心理学者はわかりきったことを尤もらしく述べたり、自分の主観をあたかもエヴィデンスに基ずいたもののように言うこともあるので、これらの見解も、一つの考えとしては面白いが、そのまま鵜呑みに出来るものでもないだろう。
by n_shioya
| 2010-11-03 21:46
| アンチエイジング
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Comments(2)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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