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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
“容貌のメッセージ性について”をテーマに暗中模索していると、“こんな本もございますのよ。”と南美希子女史から手渡されたのが、井上章一氏の『美人研究』である。
南女史は皆さまも良く御承知の、女子アナの草分けで極め付きの美人である。 今でも御年ウン十歳にもかかわらず、少女のような爽やかな色香を漂わせておられる。 ブログにもたびたびご登場いただいているように、僕の「美女研究」のメンター(指導者)である。 美女が美女について語るのを聞くほど心地よいことはない。 この井上氏の御本が又傑作で、出だしから引き込まれる。 “ある女の人に出会う。きれいだなと思う。そして、思った通りの感想を述べたとしよう。 「おきれいですね」と。 そんなとき、そう言われた本人はどうこたえるだろうか。 「私よくそう言われるのよ。みんなに言われる。あなたにも言われちゃったわね」。 おそらく、こんな風に答える女は、あまりいないだろう。 (中略) 自分は美人だと思っていることを、ひとにさとられるのはよくない。この点は、できるだけ謙虚にふるまう必要がある。たいていの場合は、そうした自制心がはたらく。 これは美人だとほめられたことを無難にやり過ごす、一つの便法だといってよい。(後略)” と言っておいてから、著者は意地の悪い面を見せる。 ミスコンの審査員を務めた時、質疑応答のコーナーで、著者は応募者の一人に、ちょっとひねった質問をする。 「あなたは、何歳ぐらいから自分のことを美人と思うようになりましたか」。 予期せぬ質問に応募者はしどろもどろになったが、やっと気を取り直し、表情を引き締めてこう言い切ったという。 「私は、自分のことをそんなに美人だと思っていません」 国会答弁風のリアクションを、きちんと演じ切ったのだ。 ミスコンの応募者からこんな自己撞着の答えを引き出すとは、見事ないじめと感服した。 この経験をもとに著者は、美人意識に取りつかれた女の告白にもっと迫ろうと、自他ともに認める?八人の美人のインタビュー調査に乗り出すことになる。 さて、その結果は? 明日までお待ちください。
by n_shioya
| 2010-10-19 21:51
| 美について
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Comments(6)
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アヤメ
at 2010-10-20 20:22
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美男子のインタビューもしてくださいね~。
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n_shioya at 2010-10-20 22:58
アヤメ さん:
井上氏もほのめかしているように、それは女性のお仕事のようです。
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御隠居@横丁
at 2010-10-21 18:32
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この問題、わたしも若い頃興味あって、みなが(主に女性が、同性の目は厳しいし、男は女に甘いので、それほどでもなくてもすぐ容姿にひかれてしまうので)絶賛する超絶美貌の女性に会うと、必ず、
「美人に生まれてくるとどういう気持ち?」 「自分を美人と思うか?」 と聞いてました。 やはり一様に戸惑い、 「自分は美人と思ってない」 と答えてましたけど、わたしは若かったとはいえ、彼女たちはほんとうに自分をさほど美人と思ってないのがわかりました。 正直な人だと、 「そういう風に自分が美人と思われてるのは知ってるけど、自分の顔は毎日眺めているので飽きてる。わたしの好きなのは○○さん(友人や芸能人)みたいな顔」 と答えてくれて、なんとなく納得しました。
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n_shioya at 2010-10-28 08:52
御隠居@横丁さん:
コメント有難うございます。 今回、御返事が遅れて申し訳ありません。 僕は別の感じを持つことがままあります。 美人と目されている人が、“私の友人だけど、とても美人なのよ”と言って紹介する場合、往々にしてその友人は紹介者ほど美人ではない。 これは自分の美人度を意識していながら、それを表に出さず、友人をだしに、こちらに認めさせる、てのこんだやり方かと思うのですが・・・
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御隠居@横丁
at 2010-10-31 10:44
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わかります。
先生のおっしゃるのは、おそらく、大人になってからの話で、しかもこちらが聞いてもいないのに、そんなことを言い出した場合で、わたしが上に書いたのは、18くらいの時、同い年の女の子たちに唐突にこの話を持ち出して不意打ちを食らわせた時のやりとりです。 この年代は半分子供で率直だし、こんなこと聞けるのは、その中でも特に率直な子ですからね。 大人になってからは、先生のおっしゃるようなことを観察したことがあります。社会の中でだんだんに屈折していくのか、もともとそういう人柄なのか。 しかしこれ、先生に好意を持ってるが故なのか、虚栄心でなるべく多くの男性に自分の美を認めさせたいのか、判断が難しいですね。
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n_shioya at 2010-10-31 23:31
御隠居@横丁さん:
そうですね。井上氏も子供の頃まで立ち入って問いかけ、同じような答えを引き出していたように覚えてます。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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