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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
ボルゲーゼ美術館展
上野の山は桜が満開で、平日と言うのにお花見の人で溢れていた。
地面にはビニールシートが敷き詰められ、まだ日も高いと言うのにもう皆ほろ酔い気分で、楽しんでいる。
“これで人がいなければ素晴らしい景色なのに”と配偶者はこぼす。自分だってその一人のくせに。
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人込みをかき分けて、やっとと美術館にたどり着いた。
今週一杯ということなので、慌てて「ボルゲーゼ美術館展」を観に来たのである。
つい先だって映画でカラバッジョにお近づきになったが、今日はその遺作、「洗礼者ヨハネ」にお初でお目にかかった。
映画の印象が強烈であったため、どうしても“無頼の天才”の先入観がぬぐいきれない。
なるほど「洗礼者ヨハネ」も、宗教画と言うよりは、生身の若者である。

それ以上に映画の後遺症でボルゲーゼのコレクションの鑑賞の邪魔になったのは、映画「カルバッジョ」の一シーン、教皇が娼婦と取引をする場面である。
充分ありうることとは思っても、カトリックのはしくれとしては、やはり釈然としない問題である。
当時の教会の堕落した姿。その隠ぺい体質。普段は抑えつけられている素朴な疑問が、宗教画を観ることでむくむくと頭を持ち上げてくるのは皮肉なことだ。

そもそもボルゲーゼ宮殿が聖職者の住まいとしてはあまりにも華美である。
何故枢機卿が、たとえ美術愛好家であるにしても、このようにして権力を誇示しなければならないのか?
これではキリストの教えと対極の生活ではないか?
当時の信者は何も違和感を持たなかったのか?などなど雑念が沸き起こってくる。
“何をいまさら、貴方もナイーヴね。”と法王庁の裏の裏までご存知の筈の塩野七生に笑われそうだが。
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今一つ、これは昔からの疑問で当時の作品に共通な点だが、幼児のキリストがおとなこどものような奇妙なプロポーションで書かれていることだ。
デッサンが狂っているわけではないだろう。
何か嬰児のキリストを描く場合の約束事でもあったのだろうか。
何時か専門家にお伺いしたいと思っていることの一つである。
by n_shioya | 2010-04-01 21:48 | 美について | Comments(4)
Commented by 御隠居@横丁 at 2010-04-02 15:18 x
最近では神父が少年を性的虐待したのを法王が隠匿しているのでは? という疑惑もありましたね。
こういうのに違和感をおぼえるのは医師がすべて人類愛に燃え、社会に貢献することを望んでいると思い込むくらいナイーヴなのでしょうか?
西洋画・宗教画にはいろいろ暗黙の約束事があると聞いたことがありますが、どこかにまとめてあるHPはないでしょうか。
Commented by ruhiginoue at 2010-04-02 20:36 x
 「ラストエンペラー」溥儀のような子供の皇帝がいたのでしょうか。
 もともとキリストの肖像は、つねに当時の権力者に似せて描かれてきましたから。
 本当は肌が黒かったはずだとも言われてますし。
Commented by n_shioya at 2010-04-02 23:00
御隠居@横丁さん:
少し参考文献を当たってみましょう。
Commented by n_shioya at 2010-04-02 23:02
ruhiginoue さん:
キリストがもしほかの文化圏で生まれていたら、どんなキリスト教になったか、興味のあるところです。


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