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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
姥捨て山政策
数日前、叔母から電話があり、叔父が嚥下障害で入院しているが今後のことを相談したいという。
親父の末弟で、ほかの兄弟や、おふくろの兄弟はすでに皆無くなっているので、残された唯一の叔父である。もう90歳を超えている。

電話で簡単に話を聞いただけなので、嚥下障害の原因が何かどの程度かはっきりしないが、問題はこれからである。
だいぶ以前から足腰が弱り、電話で話すことはあってもここ数年会ってはいないが、叔母が言うには体は元気で、頭もまだしっかりしているという。
ただ、固形物を飲み込めないので、とろみのものをゆっくり時間をかけて、吐かせたり、飲みこませたり、嚥下訓練のリハビリを受けているそうだ。

問題は今の保険制度で、長期の入院は不可能になってきている。かといって介護施設が満杯か、高額なのは御承知の通り。
一月以内には退院させろと言われているので、結局は家で面倒を見るしか方法はないのだろうか、と叔母は困惑しきった様子である。その叔母ももう90近いはずだ。

ここ数年の間に、僕も100歳前後の両親を看取って、今の日本の高齢者の介護と医療制度のありとあらゆる矛盾を体験したので、これは出口のない難問であることは熟知しているだけに、即答が出来なかった。
こと医療福祉に関しては、行政の対応は場当たりのパッチワークで、複雑怪奇になる一方で、いまだにその全貌が把握できない。
後期高齢者制度そして年金制度の打ち出し方や、対応の仕方でもわかるように、本音は「姥捨て山政策」へと舵取りをしようとしている。

姥捨て山政策_b0084241_1010188.jpgたまたま近刊の雑誌に介護特集があったので、目を通したが、読むほどに複雑で、どの選択肢も一長一短があり、ならどうしたらよいかという答えは出てこない。
とりあえずは今入院中の病院に見舞いに行き、現状を把握して、叔母の家族と相談するつもりである。
by n_shioya | 2009-09-13 23:39 | 介護 | Comments(2)
Commented by HOPE at 2009-09-14 07:07
場当たり的に対応策を積み上げても砂上の楼閣…
そのくらいのことはおエライさん方にわからぬはずがないのに、なぜなのでしょう?
やっぱり「いざとなったら特別扱い」してもらえると思っているようにしか思えないのですが…
Commented by n_shioya at 2009-09-14 22:37
HOPE さん:
端的にいえば、おエライさんが本当に偉くはないということでしょう。


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