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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
優しい声には気をつけよ!
「優しい声には気をつけよ」とは子供のころからよく講談や落語で聴かされてきたセリフである。

「マルチ商法」や、それとはたちの違うイタリア式の「甘いささやき」などもこれに入るのかもしれないが、最近目に余るのは「振り込めサギ」のようだ。
ま、「年金問題」のように、国家規模の詐欺となると個人では防ぎようもないが、キャッシュカードの悪用を防ぐための種々の手段が講じられているということは、いまだに引っかかる人が後を絶たないということだろう。

手口は本当に幼稚なもので、せんだっても配偶者が受けた電話口の男が“お宅のご主人が交通事故にあわれて・・・”と言っているところへ、当の被害者が元気に帰宅して大笑いになったことがある。

サギまがいも金銭的な損失だけならまだいいが、こと医療となるとことは深刻である。
具体的には美容医療の分野では、誇大広告と「やらせ」が横行していて、僕も現役時代、被害者の救済に追われてきた。

誇大広告は一目瞭然のはずだがそれでも口コミの少ないこの業界では、コロリとだまされる患者が後を絶たない。

「やらせ」はモニターと称して、テレビ番組に協力する代わり、無料で施術を受ける仕組みのことである。
これは倫理的に問題があるだけでなく、昔は患者の協力が得にくかった。ところが最近は、手術がタダで受けられ、しかもテレビに出られるということで希望者が多いという。

それでは悪徳美容外科医から身を守る方法は?
まず、テレビで誇大宣伝をする医師は要注意。
また、手術を無理強いする医師。
それから“痛みは全くありません”とか、“すぐに恢復する”とか、“失敗の恐れはない”など、安請け合いをする医師。
医療に絶対安全とか完璧ということはありえないからである。
リスクと効果を天秤にかけたうえで、“あなたの場合はやっても差し支えない”とか、“やったら損ですよ”、とか、ありのままを伝える医師が良心的な美容外科医と言える。
by n_shioya | 2009-08-21 22:55 | 医療全般 | Comments(3)
Commented by ruhiginoue at 2009-08-22 19:33
 凄いのは、「運転免許証の写真を撮り直さなければいけないくらい変わる」という美容外科医の売り口上で、そんなこと出来るとしても許されるのでしょうか。大手術は患者にとってハイリスクだし、警察にとっても問題のはずです。
 しかも、実名は出しませんが東京警察病院形成外科出身だそうです。
 
 
Commented by n_shioya at 2009-08-22 19:58
ruhiginoueさん:
出来るか、また許されるか、別の機会に検討させてください。
その病院出身の医師に問題児が混じっていることも、残念ながらよく知られた事実です。
Commented by n_shioya at 2009-08-22 22:22
ボンボン さん:
“日本ってどうして悪徳美容外科があるのでしょうか?”
必ずしも日本に限った問題ではありませんが、これにお答えすると、“話せば長くなり”本が一冊出来てしまいます。事実、数年前、講談社のブルーバックスで「美容外科の真実」というのを出版いたしましたのでご参考までに。
ひとことでいえば、医師のモラルの欠如と患者の弱みの相乗効果といえるでしょうか。


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