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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
従兄弟が賞をもらった。 藤原科学財団の第50回藤原賞である。 名誉なことだ。 配偶者の従兄弟だが、兄弟以上に親しくしているので、我々も本当に嬉しい。 現在は開設から関わっていた岩手医大の薬学部長をしており、八ヶ岳に隣同士で山小屋を持っている。 山ではよく一緒になるが、もっぱらバーベキューをして飲みかつ食らうだけだったので、今日の授賞式の選考経過報告で、初めて彼がどんな研究をしているのかわかった次第。 細胞のエネルギー代謝の主役、「ATP」に関わる研究で、「抗加齢」ともつながる話である。 今度ゆっくり話を聞こうと思うが、また飲みかつ食らうで終わってしまうだろう。 なんせ相手は酒豪である。僕などちょっと付き合うだけでひっくり返ってしまうからだ。 それにしても我々臨床医と違って、基礎の研究者は忍耐と辛抱強さ、似たようなものだが、その両方が要求される。10年、20年、コツコツと続ける仕事が実を結ぶという保証がない、一種の賭けである。 我々臨床医は患者の治療という、すぐ成果のわかる逃げ場がある。 それに比べ基礎研究は、先の見えないトンネルを掘り続けるようなものではなかろうか? だが、ある時突然ぽっかり目の前に穴があいて、光が差し込む。 その瞬間の歓びのために、毎日営々と実験を続ける。 改めて従兄弟の偉さを思い知らされた。 表彰式の後の懇親会には、安部元首相が現れて祝辞を述べた。 第一回の時、祖父の岸首相が祝辞を述べた御縁でという。 “でも、私も首相として祝辞を述べられるとよかったのですが。”と皆を笑わせたが、本心ではまだまだ諦めてませんぞ、というメッセージだったかもしれない。
by n_shioya
| 2009-06-17 22:10
| 医療全般
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Comments(4)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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