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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
ある男の一生
子供のころはひどい人見知りだったらしい。
おまけに競争心にかけていて、人一倍勝気なお袋は、これでもまともな男に育つか心配だったらしく、“男の子がそんなことでは…”と口癖のように言われた。
中学にすら行きたくなかったが、無理やり押し込まれたのは今となってはよかったと思う。

そのあとは自然の成り行きで旧制高校に進んだが、学制改革で新制大学の第一期生となる。
医学部に入ったのも、親父の後を継ぐというより、ほかに是と言ってやりたいことが明確でなかったからである。

アメリカに留学したのも、同級生に誘われたからである。行ってみればアメリカの水が合ったのか、同級生は一年で帰ったが、僕は8年も居続けた。
本当はそのまま永住したかったが、そのころの決めで、フルブライト留学生は、一度は本国に帰らねばならなかった。

帰るにあたって、専門医は取っておけよ、と勧められ、外科と形成外科との専門医をとっておいたおかげで、そのまま日本に長居をするようになってからも、学位なしで教授になることができた。その時も、同級生に教授になれよと云われたので、行くことにしただけである。

結婚にしても、今の配偶者と一緒にいると気が休まるので、自然に一緒になっただけで、恋愛結婚など大げさなものではない。幸いその気持ちは今でも続いている。
だから結婚すれば子供ができるということには考えが及ばなかったのはうかつだった。
配偶者がつわりで苦しんだ時、面倒なので精神科に送ってしまい、いまだに恨まれている。
その後、ボロボロ子供が増え、お袋はいったいどうやって養うのかと心配したが、神様から預かっているのだから、養育費ぐらいは神様が出してくれるだろうと高をくくっているうちに、今では孫たちを入れると20人を超える大家族である。
だが帳尻を合わせるのに配偶者がいかに苦労したか、今頃やっと察しがつくようになった。

仕事も外科から形成外科、そして美容外科再生医療アンチエイジングと、興味の赴くままに、周囲の反対を押し切って進んできた。
今それぞれが順に人気をよぶようになったが、僕としては好きで始めただけで先見の明があったわけではない。

こうして過去を振り返ると、僕みたいな「平凡なおめでたい男」がここまで来れたのも、「運がいい」というより、周りの方のご配慮と感謝し、特に「天にましますお父つぁん」のおかげかと、日曜のお礼まいりは欠かさぬようにしている。
by n_shioya | 2009-05-16 00:15 | コーヒーブレーク | Comments(4)
Commented by 芙蓉 at 2009-05-16 01:45 x
素晴らしい奥様ですね。憧れます。
最初から、ワタクシは、奥様に惚れ惚れしておりました(^^ゞ。
そしてもちろん塩谷先生の、先見の明にも..。
すべては神様の思し召し...いつまでもお健やかに。
Commented by valkyries at 2009-05-16 09:46 x
先生、今月の29日(金)に銀座の画廊が「銀座夜会」と称するイベントを開催します。約30画廊が参加して、夜9時頃まで飲み物などを出すようですよ。
奥様と「天にましますお父つぁん」に加え、「美の女神」に乾杯されたら如何ですか?
Commented by n_shioya at 2009-05-16 23:00
芙蓉さん:
ありがとうございます。
さがあまり実物に期待されないようお願いします。
Commented by n_shioya at 2009-05-16 23:02
valkyriesさん:
学会中ですが、是非抜け出して参加したいと思いますので、詳細をお知らせください。
先々週、今の支配人ピジョン氏に始めてお会いしました。


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