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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
花の教
春がきて、配偶者のグリーン・サムがむずむずし始めたようだ。
坂田種苗店に連れて行くと、そこは同じような思いの人で溢れていた、そして春の花々も。
アゼリア、ブーゲンビリア、リーガースベゴニア、花ミズキなどなど。
それぞれの花には何かしら思い出がある。
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花の教_b0084241_982366.jpg

アメリカで結婚して初めての春、後見人だった弁護士夫人から送られたのが、ピンクの大輪のアゼリアの見事な鉢植えだった。それまでは日本につつじはあってもアゼリアは目にしたことがなかったので、印象的だった。

ブーンゲンビリアは横浜あたりでは鉢植えで、冬は屋内に入れることになるが、ブラジルのような亜熱帯では、地植えで大木になることを知ったのは、リオ・デ・ジャネイロの学会の時だった。
高級住宅街の開放的な芝生の庭には、赤紫色の花が咲き乱れていた。
だが、貧富の差の激しい南米では常識なのか、門のあたりをピストルを持った男たちが警備しているのが記憶に残っている。

リーガース・ベゴニア、花ミズキにも思い出は尽きないが、その先にはの苗が密に並んでいるのに目がとまった。花弁も色もさまざまでおそらく交配された新種であろう。
だがは野生に限る。
僕の山小屋の散歩道に大きな山吹が幾つか自生して、季節には黄色に咲き乱れるが、その草叢に隠れるように野生の紫の菫が点在しているのが可憐である。

そこでクリスティーナ・ロゼッティの「花の教」から一節。
“心をとめて窺えば花自ずから教えあり。
 (中略)
 みづからなせる葉影より、
 声もかすかに菫草、
「人はあだなる香をきけど、
 われらの示す教え暁(さと)らじ。」
by n_shioya | 2009-04-19 21:58 | コーヒーブレーク | Comments(6)
Commented by 芙蓉 at 2009-04-20 01:16
休日の夜に拝見するにふさわしいエントリー、
何とも優しい、穏やかな気持ちになりました。
先生は、時に牧師のようでもあり...。

四季折々の花は、
その時その時の思い出を運んできてくださいますね。
私も新婚時代、サカタの苗を取り寄せ、
セッセと花作りに勤しんだ時のことを思い出しました。
花水木も、山吹も大好きな花です。
花のある生活は本当にいいですね...♪。
Commented by n_shioya at 2009-04-20 20:40
芙蓉さん:
いつもながらのお優しいコメントありがとうございます。
いつもつぶやきのお写真楽しませていただいてます。
ついにデジカメが壊れ、携帯で間に合わせていますが、やはりまともなデジカメを買おうと思ってます。
だが、いくらカメラを変えても芙蓉さんにはかなうわけはありませんが。
Commented at 2009-04-20 21:29
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by だんぷ at 2009-04-20 21:33
花をめでる余裕がもたなければ・・・とあせる時点ですでに失格、花のためもよくないのでしょうね
一歩一歩歩むだけでその余裕が見えてくる不思議・・・
Commented by n_shioya at 2009-04-20 22:08
3号 さん:
ありがとうございます。
ワードの調子が悪くて、消えたり、変なところに変換が飛んだりしてまいってます。
Commented by n_shioya at 2009-04-20 22:14
だんぷさん:
余裕のない時ほど、花は癒しになります。
茶の湯も戦国時代に生まれたのではないですか。
そうして石川丈山は詩仙堂という別世界を作り出しました。


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