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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
暫く沈静化していた僕の“オーディオ熱”が再燃した。
一つには3年前に僕と同時期にロータリーのメンバーとなった、元金沢大学教授の高山氏の感化もあるが、それに加えて最近読んだ「オーディオの作法」というソフトバンク新書に触発されたこともある。 オーディオの世界に一旦はまると泥沼である。 五味康祐のように、スピーカーのために家を一軒建て替えた人すらいる恐ろしい世界である。 僕はそんなマニアであったことはない。 LPの時代は、小型のタンノイのスピーカーを、ラックスの真空管アンプで鳴らすのが、ささやかな楽しみだった。 それがCDの時代になって、なんとなく音が馴染まず、また、生演奏を聞く機会も増えたので、“音の再生”からはなんとなく遠ざかってしまった。 “音楽”よりも“音の再生”に夢中なのが、僕のオーディオマニアに対する印象でもあった。 原音に近づけば近づくほど、原音との差が気になるようである。 それに比べ昔の78回転のシェラックのレコードのなんと牧歌的だったことか。 夜更けに、竹針を切りながらカートリッジアームをそっとシェラック盤の上に落とす楽しみ。 また、いわゆる音楽喫茶、ランブルなどいうコーヒー屋が何箇所か銀座、渋谷、新宿あたりにあった。 そこでは皆が、一杯のコーヒーを前に、目を閉じ額に皺を寄せてじっとベートーベンやモーツァルトに何時間でも聞き入っている。 希望の曲があると、紙片に書いてウェートレスにそっと渡す。 ソニーのウォークマン世代には想像もつかぬ時代だった。 それはともかく、最近は手軽に聴けるので、安いボーズのコンポでなんとなく満足していたが、やはりあのタンノイのしっとりとしかもつやっぽい音色には未練があった。 そこに現れたのが、「オーディオの作法」である。 “音楽好きのための実践的オーディオ入門書にしたいと思いますので、マニアックなスペック(性能)談義やウンチクにはなるべく立ち入らないようにします。”と、“はじめに”には書かれているが、どうして、どうしてケーブルから、電源、床のつくり、カーテンまでに話は及び、マニアックもいいところである。 其の罠に引っかからないよう、身の丈相応の機種をどう選ぼうか、頭を悩ましているところだ。
by n_shioya
| 2009-03-11 22:10
| 美について
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Comments(10)
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at 2009-03-11 22:51
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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だんぷ
at 2009-03-11 22:58
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マニアックと対極にある身としては、
なかなか手に取ることのない縁のない「作法」なのですが ちょっとおもしろそう・・・と思ってしまいました
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icelandia at 2009-03-12 02:54
オーディオマニアを父に持っています。かつて我が家には、父が組み立てた故長岡 鉄男氏設計のスワンとやらのスピーカーがありました。タンノイは場所と予算の関係で我が家では却下でした。が、未だにLP再生機で遊んでいるみたいです。家を建てた時は、当然ですが音楽ルームを作り、防音やら響きやらにこだわりetc etc.
先生、音は良い方が絶対にいいです。ぜひどっぷりとワナにはまって背伸びをして、存分に楽しんでください。
勉強になります。
また見に来ます。
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n_shioya at 2009-03-12 23:33
3号さん:
どういたしまして。
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n_shioya at 2009-03-12 23:34
だんぷさん:
なかなか役に立つ本ですよ。
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n_shioya at 2009-03-12 23:35
icelandiaさん:
アホと分かっていてもどうにもならないのがマニアと言う奴ですな。
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n_shioya at 2009-03-12 23:35
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n_shioya at 2011-11-09 15:46
ビジネスマナー さん:
雑多な記事ですが、是非またどうぞ。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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