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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
あっぱれ、山中教授!
それなりの仕事を成し遂げた人は、それなりの人物であると、今日山中教授の特別講演を聞いて、改めて思った。
御存じでしょう、二年前、iPS細胞なるものを造り出して世界を震撼させた医学者を。
iPS細胞が何か分からなくても、実はぼくもまだよくわからないが、ともかく画期的なお仕事で、これで「再生医療」も飛躍的に進歩した。
将来は、例えば目を失っても、本人の皮膚の細胞を山中式に加工すれば、それが分化増殖してまた新たに眼玉が再生することも夢ではなくなったということらしい。

それ自体大したものだが、僕がもっと感心したのは、彼の研究の展開ぶりである。
ジョンス・ホプキンスと言えば、アメリカ医学のメッカで、レジデント制度がスタートした名門大学だが、そこでの臨床研究の理念はこうだった。

臨床医がベッドサイドでぶつかった問題を、研究室に持ち込み、その成果をまた患者に還元する。
当たり前と言えばあたりまだが、これがなかなか難しい。
一つには、モルモットだけいじっていればデータは出しやすいし、研究費も取れ、教授の椅子も近づいてくる。
つまり、診療は雑用とまでは言わぬが、患者もモルモットと同列に置かれる。
又、最近の基礎研究は機器や方法論も進化して、テクニックを覚えるだけで何年もかかり、昔のように臨床医が片手間にというわけにはいかなくなってきた。

山中教授はそもそもは「整形外科医」である。
だが、手に負えない患者を見るたびに、臨床医としての限界を感じ、実験室に飛び込んだ。そして最先端の「遺伝子工学」のテクニックを駆使し、今回の成果を上げられた。
つまり臨床の医師が問題意識を抱えたまま、決意して研究室にこもって難問に挑戦し、その成果をまた患者に還元されようとしているという点で、かつてのジョンス・ホプキンスの研究体制を見事に実現されたからである。

今後のご健闘をお祈りします。
by n_shioya | 2009-03-05 21:54 | 医療全般 | Comments(8)
Commented by 船長 at 2009-03-06 06:01 x
素晴らしいですね
知りませんでしたが、感嘆しきりです。
Commented by kdie at 2009-03-06 16:00 x
ES細胞はホントにこれからの再生医療に光です。
ノーベル賞でしょうね。

Commented by valkyries at 2009-03-06 22:57 x
先生、「迫るアジア どうする日本の研究者」(講談社文庫 毎日新聞科学環境部編)によると、山中教授はシンガポール「バイオポリス」のヘッドハンティングのターゲットとして最高位にいます。
日本は国を挙げて彼をサポートし、かつ守らなければなりませんね。
Commented by n_shioya at 2009-03-06 23:27
藤田保大・坂井先生:
コメント有難うございます。
いよいよ再生医療の夜明けですね。
頑張りましょう。
Commented by n_shioya at 2009-03-06 23:28
船長 さん:
いよいよ新しい時代の夜明けです。
Commented by n_shioya at 2009-03-06 23:31
kdie さん:
二重螺旋、PCRにも匹敵する快挙ですね。
山中先生が受賞することで、ノーベル賞の価値も上がるのでは、と言いたいほどです。
Commented by n_shioya at 2009-03-06 23:32
valkyries さん:
人間的にも魅力的な方ですよ。
Commented by mysterious at 2009-03-08 18:32 x
私は、ES細胞も扱う研究室で勤務経験がありますが、ips細胞の発見には目を見張りました。皮膚から採取した細胞を用いるという、かなりやり易い方法なのも大きなメリットですね。
再生医療で優先されるのは難病や特殊疾患になるとは思うのですが、サイレントマジョリティである(最近は隠し切れない増え方ですが) ”アトピー性皮膚炎” もその中に加えていただけるようになんとか山中教授にお伝え願えませんでしょうか?
個人的には十分に優先されておかしくない病気だと思っております。(重症の場合) この病気は、容姿、職、社会的地位、人間関係、日常生活さえ失います。QOLを著しく下げる病気であります。寝たきりを数年間という人々もいます。ハンセン病の方々よりもある意味で辛いかもしれません。(体調的にも皮膚炎に比例して悪化するので) 形成外科、美容外科的にもハンセン病より手の施しようがないからです。
大変厚かましいお願いで恐縮ですが、この思いを何らかの形で塩谷先生から山中教授にお伝えしていただければこんなに幸せなことはありません。形成外科医のあらゆる面で一番の先生が仰っていただければ、言葉の重みが違うと思うからです。




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