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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
童話は子供のためよりも、大人が真の大人になるための本のように思えることがしばしばある。
アンデルセンはもとより、“星の王子様”があれほどの人気を持ち続けているのも、そのためではなかろうか。 もう使い古されたキーワード、英語ではクリーシェというようだが、になっている「青い鳥」にしてもそうだ。 実はメーテルリンクは“神秘主義者”としても知られている。 森の木々の精、誕生を待つ子供たちの世界。 あのファンタジーも彼にとっては現実よりももっとリアルな世界だったのかもしれない。 そしてあの「青い鳥」の象徴するものも。 マザーテレサは言う。 「今日、世の中は混乱し、人々は皆、ひどく苦しんでいます。それは、家庭や家族生活に、愛が見失われているからだと思います。親たちは子供と過ごす時間がなく、お互いのための時間もありません。まして楽しみをともにし、分かち合う暇などあろうはずがないという有様です。 (中略) 愛はまず家庭から始まるものです。愛は家庭に住まうものです。今の世に不幸と苦しみがこれほど多い理由も、家庭の中の愛の欠如にあります。 (中略) 今日では、だれもかれも非常に多忙になっています。より大きな発展、もっと豊かな富、もっと、もっと、と求めて。 (後略)」 出世や権力など、世間的な値値判断からいささか外れて行動してきたように見える僕でも、やっとこの年になって「青い鳥」はごく身近に、しかも日常に隠れていることが分かってきた。 合格、就職、結婚、出産などそれはそれで喜ばしい出来事である。 だがそれ以上に、配偶者や子供たち、孫たち、そして周りの友人たちに心を留め、彼らに一寸“優しい言葉”をかける、いやかけようと思うだけでも、自分の気持ちがほのぼのとなる。 皆がこの身近に飛び交う「青い鳥」に気づくだけで、“幸せの連鎖”が始まり、安らぎの世界が近づく筈なのだが・・・ それを妨げる一番の要因は、何故か我々に付きまとう“自信のなさ”というか、“恐れ”ではないかと思う。
by n_shioya
| 2009-02-05 22:24
| QOL
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Comments(8)
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船長
at 2009-02-06 00:23
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“恐れ”は感謝の心の欠如から生まれる気もするのですがいかがでしょうか?
今ここに生きていることへの感謝、出会ったことへの感謝、笑いあえることへの感謝、そして「青い鳥」に気づく土壌を育ててもらったことへの感謝・・・ 感謝を忘れたときに人は恐れ、不安に駆られ“奪う”ことのみに心奪われる気がします。 子供達には感謝の心を育てる環境を、 残念ながらその環境に恵まれずに育ってしまった大人には自ら育てようとする勇気を・・・と祈らずにはいられません。 年齢に関係なく気づいたときが変われるときなのでしょうね。 そして気づいたとき、そこに至るまでも無駄でなかったと感謝できたなら・・・と思います。
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kyomama
at 2009-02-06 08:20
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不安というものが、人間を突き動かせているような気がします。恵まれていることへの感謝より、足らないものへの不満、減ることへの不安が勝ってしまうのが人間なんだなあと思います。
でも、少しずつ、マザーテレサの言葉に気付き始めている人も増えてきているということも確かそうです。
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マイコです!
at 2009-02-06 18:51
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それなりに経験値をあげていっても、人として年ごとにかかえる
"自信のなさ"や”恐れ”に付きまとわれるというのですか?たとえ、先生ほどの多岐に渡る見地・見識を獲得された経験を積まれた方でさえも? 神様がこのように仕組まれた意図は何なのか、 しばらく、自分の中で発酵させてみることにします。良い週末をお迎えください!
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n_shioya at 2009-02-06 22:45
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n_shioya at 2009-02-06 22:51
kyomamaさん:
人間は矛盾した動物で、なかなかバランスがとりにくいですね。 配慮は必要だ、だが余計な心配は不安を助長する。 それを取り違えるないようにと思っても、とかくストレスを助長するほうに走ってしまうのはなぜでしょう? やはり、感謝の念を育てて、自己中心の思い煩いから解放されることでしょうか。
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n_shioya at 2009-02-06 22:54
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あだち
at 2011-09-14 11:44
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失礼します。
「アル中を癒され」「脳梗塞より生還」「倒産によるサラ金地獄」 より、御言葉によって「癒され・救われた者」の「証」です。 こころを強くする「メッセージ」のご案内 http://www4.ocn.ne.jp/~kokoro/ ご笑覧ください。 安達三郎
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n_shioya at 2011-09-15 09:48
あだち さん:
コメント有難うございます。早速拝見します。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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