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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
最近ロータリーの仲間のプレイボーイから、“三年前、先生が入会時にされた卓話の中で、いまだに頭に残っているのはアンチエイジングの心得としていわれた「いくつになっても男と女」という名言ですよ”と改めて云われて“いや、決して失楽園の勧めではないので誤解されぬよう。まあ、年をとってもお互いにお洒落心だけは持ちましょうや、ぐらいの軽い意味ですよ。”とお答えした。
そんなこともあり、最近は僕も時流に乗って、“男でももっとお洒落心を”と人には説くことが多い。 だが、女性はほっておいてもお洒落に憂き身をやつすのが宿命のようだが、一部の人種を除いて、男性にとってお洒落は苦手で、多大の努力を要するものである。 ま、照れもあるかもしれないが、要は無精なんですな。 洗髪は床屋に行ったときだけ、体を石鹸で洗うのは年に一、二回の僕が、人のことをあげつらうのはおこがましいが、インターンの時のルームメートも豪傑だった。 マーガレスというユダヤ人で、頭はシャープで、体格もよい美男だった。 住み込みのインターンの場合、洗濯は病院でワイシャツから下着まで、定期的にしてくれる。 洗濯済みの下着が届くと彼は、部屋の片隅に山積みにしておき、毎朝、上から新しいのを取り上げては、古いのはその隣に置いて山を作っていく。 新しい下着の山がなくなると、驚いたことに彼は当然のことのように、また古い山の上から取って身に纏う。そしてかつての新しい下着の山は、古い、古い下着の山で置き代わる。 こうして下着が何往復したかは定かでない。 だが、出かけるときはパリッとした身なりで、ボロ車に彼女を乗せていく。 そのデートのお相手が、彼の下着の往復旅行に気づいたかどうか、一度聞いてみたかったものである。 だが、所詮お洒落は男には身につかぬとしても、一つだけ、「いくつになっても男」として女性にできることは、相手を褒めることのはずである。 今日は一段と綺麗いだねとか、そのドレスは君にピッタリとか、洒落た髪型じゃないとか。 そんなことが僕に言えるかって? 冗談でしょう。言行不一致がぼくの唯一の取り柄ですから。 もと、ファンケル研究所の顧問の時、僕の高尚な趣味を心得ていた社長が、4人の『美女』をつけてくれた。一人は「秘書「、一人は「エステ担当」、今一人は「バイオの研究」、そして最後の一人は「容貌の解析」と、適当に仕事を分担してもらった。 ある時その美人秘書が、長い黒髪をバッサリ切ったのに気づかなかったことがある。 ほかの三人に、“彼女、なかなか似合うでしょう”と言われてもなんのことかわからず、先生の目は節穴?とこっぴどく叱られ、以後、髪型が変わっても気づかぬときは、罰として皆を御馳走するはめになった。 4人の美女と食事をすると、4倍美味しくなるのは理の当然である。 以来、彼女らの髪型や変身振りに気づいても、気づかないふりをして罰を受けることにしたことは言うまでもないl。
by n_shioya
| 2009-02-01 22:54
| コーヒーブレーク
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Comments(2)
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ruhiginoue at 2009-02-02 06:52
『失楽園』の話が出ましたが、この作者の医学解説は文章表現が上手でさすがベストセラー作家です。
けれど札幌医科大を「和田心臓移植」問題で辞めたというが、もともと医師より『失楽園』を書いているのが相応しい人だと評されてもいます。 札幌医科大は他にも問題が言われていて、形成外科も皮膚科に毛が生えたレベルで火傷治療が精一杯なくせに形成を名乗るなと批判する医師もいました。 しかし形成の「まっとう」な医師も問題が多く、「あやしげ」な美容整形によるものばかりだろうかと疑問を呈する医師もいて、それが前のコメントでいうリンクでした。自分の名の所にリンクしたのでわかりにくくて失礼しました。↓ここです。 http://shirabeau.exblog.jp/6836247/
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n_shioya at 2009-02-02 22:35
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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