ギルスコットヘロンとブライアンジャクソン、そしてミッドナイトバンドの最高なアルバム。 ギルスコットヘロンばっかりはCDで聴くより、レコードで聴いた方が素晴らしさは伝わると思うんだ。 CDはCDでレコードより優れてるところが沢山あるから、どっちが良いってもんじゃないんだけどね。 彼らの狙った音や情緒は、僕が聴いた限りCDだと うまく伝わってないと思うんだ。 地平線の向こうから横一列で小さい影がだんだんかたちを見せてくる、そんな真夜中の夢。 ギルスコットヘロンは詩情をリズムに託して。 ブライアンジャクソンとミッドナイトバンドはそいつを祈りをこめて丹念に。 クールに曲を進行させてくのは周りをよく見極めるため。 こいつは街のケンカじゃないんだ。 力強く変わっていくために時には慎重にならなきゃいけない。 そして。 真夜中が来る。 ギルスコットヘロンは眠らず詩を書き続ける。 ブライアンジャクソンとミッドナイトバンドも眠らずそいつを見守ってる。 かつてアメリカは夢を見た。 そしてアメリカが夢から覚めた夜からずっと、ギルスコットヘロンは眠らずに詩を書いているのだ。 アメリカが夢から覚めた夜からずっと、ブライアンジャクソンとミッドナイトバンドは美しい軌跡でコードを進行させているのだ。 だれかが殺人と言ってだれかが平和と言ってだれかがセックスと言った。 それを聴いてミッドナイトバンドは少しだけテンポとボリュームを上げることにした。 なぜなら冬のアメリカに必要なのは、そんな言葉よりも詩とコード進行の美しさだったからだ。 |
by samboblog
| 2009-11-17 00:52
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