【制作日記】キックのあり方

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クラブ・ダンスミュージックで最も重要な音「キック(バスドラム)」について。作曲してて感じたことを書いてみたいと思います。久しぶりの制作日記です。

1.音源
高音質なサンプル音源が出回って一時期そればっか使ってました。理由は単純に音が良いから。でも最近は再びシンセで作るようになりました。理由はいじれるから。TR-909などのリズムマシンもそうです。
具体的に言うと、アタックやリリースなどを後で自由に変更できるから。短いキックの曲で最初にバーって打ち込んだはいいけど制作後半になって変更したくなる時があります。やっぱ長いほうがよかったって。サンプルだと配置し直すの大変だし編集にも限度があります。そんなときシンセが使いやすいです。


参考曲:Valentino Khan & Wuki - Better feat. Roxanna
クリップを上手く使ってます。不快に感じないのは狙って足してるのかも。余談だけど動画投稿サイトで見かけました。使ってる人は「Better」だと分かって使っているんでしょうか。多分違うと思います。でもヒットするのはそういう事だと思います。

2.音量
このジャンルでは一番大きくしたくなりますね。さらに全体の音量も稼ぎたくなりますよね。すると真っ先にクリップノイズが邪魔をしてきます。簡単に解決してくれたのはキックの音量を下げること。時間かけて苦労してEQもコンプもかけまくったけどなかなか悩みが解決しないときに試してみました。シンプルにそれだけのことでした。
絶対に音量下げたくないって時もあるでしょう。その場合ADSRを個別にいじったら良いでしょう。アタックの角度変えるとかディケイのカーブを凹ますとかで解決したりします。やはりシンセが使いやすいです。


参考曲:ORIONBEATS - Da Gakki
手前味噌ですが3月にリリースしたオリジナル曲。全ての人が爆音で音楽聴くとは思わないです。小音量でもクリップは目立ちたいときにお手伝いしてくれます。でも多用は危険なのでご利用はほどほどに。でも機会があれば爆音で体感して欲しいです。でも告知もします。来月久しぶりに現場で爆音出します。

3.ベースとの兼ね合い
低音は周波数帯が狭いから気を使いますね。狭い部屋でも整理整頓がしっかりできてたらスッキリしますね。キックとベースでサイドチェーンは定番だし便利なので多用します。コンプ側で深さやリリースをあーだこーだ調整します。それでも納得いかない時もあります。そんな時キックのリリースをいじります。選択肢が大いに越したことはないです。だからシンセが使いやすいです。


参考曲:Dog Blood with josh pan and X&G - 4 MIND
Skrillex関連は相変わらずリファレンスにさせてもらってます。キック一発の破壊力がすごいです。なんならキックを10種類レイヤーしてもいいと思う。そんな発想をくれた曲です。

4.ディストーション
上記2の音量でも触れたクリップですが場合によって活用してます。音量上げるのもう限界って時にディストーションかけたら目立たせることができます。クリップを逆に上手く使います。スマホのバックライトをMAXにしたら、昼間見ると普通だけど、夜見ると眩しい。って例えになってるか微妙だけどそんな感じです。ほぼ全てのシンセには標準でついてます。なのでシンセが使いやすいです。

5.まとめ
ミックスは大小さまざまなスピーカーやイヤホン、スマホ、車など、多くの環境でやるようにしています。ストリーミングにしたらクリップが目立ってしまうとか、ブルートゥースにしたら良かれと思って上げた低音が他を食っちゃったりとか、こだわり出したらキリがないです。
そして納得の行くまで何度も手直しします。アナライザーとにらめっこしてクリップとかアタックとか頭で考えすぎちゃう時もあります。音楽を聴くほとんどの人はグラフや波形をみるとは思えないし、ストリーミングをブルートゥースで聴いた時の違いに一喜一憂するとも思えません。そんな事よりも体で感じるキック作りを今後も追求していきたいと思います。結果シンセが使いやすいです。

クリップやアタック、さらにその先を追求した曲です。キックはシンセです。
先日リリースされた ORIONBEATS の「Hular Dance」を Spotifyで聴く




by rkdj | 2020-06-24 17:31 | Tetsushi Hiroyama