あーさてさて。
実はハラカミは先週、アルバムがリリースされた次の日である5/26に、今後リリースされるであろう12インチシングルの「マスタリング」という作業をしておりました。
知らない人に説明いたしますと、『マスタリング』とはCDなりレコードを工場で大量生産する為の原盤を作る作業です。作品全体のトータリティを考えながら音質調整をしたり、曲間の秒数を決めたり…とかそんな感じです。
『ミックスダウン』という作業は、一つの曲のみを考えて2チャンネルのステレオトラックにまとめる作業なんですが、マスタリングは複数の曲をトータルでまとめていく作業、と捉えて下さい。
プロの方が読んでいて、
「そいつぁー違う」
と思われたら反論して下さい。ていうか僕もまだまだ素人です。
最近は、このマスタリング作業さえも自分1人でやってしまう人も多いんですが、僕としては、やはりプロのエンジニアを交えて行う必要性を切に感じております。
最後の作業ぐらい第3者を介在させないと、不安になってしまうからです。自分1人で作業する場合は、何度でもやり直し出来るので、いつまでもやり続けてしまいそうな気がするわけで。
ミックスにしろ、マスタリングにしろエンジニアというお仕事は本当に凄い世界だなといつも思います。
エンジニアさんにとっては、音の世界が周波数で見えているらしく、どの周波数を抑えて、どの周波数を上げれば『音の粒立ち』がより良くなるかって事を一緒に考えてくれるわけです。
作った音楽そのものが、マスタリングの時点で突然めちゃくちゃ良くなるわけではありませんが、僕にとっては楽曲そのものの『説得力』を強くしてくれる様な気がします。
そんなわけで、今回の『lust』というアルバムと、新しい12インチシングルのマスタリングをしていただいた、ビクターのマスタリングセンターの
小鐵徹さんという方は、本気で凄い。なんだか凄い。感動モノです。もうほんとに大感謝です。
ちなみにこの小鐵さんというエンジニアさんは、ハラカミ関係で言えば、
くるりの『はらの花リミックス』、
UAの『閃光』というシングルもこの方のお仕事です。この2つの仕上がりを聴いて、次の自分のアルバムは是非ともこの方にやってもらいたい!と思ったわけです。
それにしても、音楽って本当に変な世界ですね。
何が良いのかなんて、結局理由なんてないんですから。っていつも思います。
理由を考えたい人はどんどん考えていただければ嬉しいです。でもね。完璧に言語化出来るもんであれば、それは音楽になんてしなくて良いんだと思うんですけどね。
よくテレビなどで「この周波数の独特の震えが人々を魅了させるわけです」とか言ってる人がいますが、ハラカミにはさっぱりわかりません。
いつも思う事ですが、『良い曲』を作ろうとして、『良い曲』が出来るのであれば世の中で誰も苦労しませんよ。ハラカミは常にそう思っております。
冷し中華あります。
以上。