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「動物たち・光と影」の脇田 智さん登場!

「動物たち・光と影」の脇田 智さん登場!_c0039735_2355262.jpg動物園の動物たちを、独特な感性でやさしく、しなやかに…、そして、かっこよくとらえた芸術作品のような写真の数々。まるでスポットライトをあびる劇場のキャストたちのように、それぞれが物語を演じるような存在感を見せてくれる動物たちの写真に、思わず見入ってしまいます。

ときには秀逸なポートレートのような一枚だったり、迫力感が伝わる一枚だったり、ポストカードのように心に余韻を残す一枚だったり…。光と影が織りなす美しい世界観を作り上げていることにも注目です。

長年にわたり、動物園に足を運び、やさしいまなざしで動物たちとコミュニケーションをとりながら撮影を続けてこられた動物写真家・脇田 智さんのそんな作品は、被写体への愛とやさしさが感じられます。
動物写真を撮る人たちにとっては、憧れる存在として注目され、これまでも個展を開かれたり、いろいろメディアでも取り上げられたことがあるので、ご存じの方は多いはず…。
今回は、動物たちのやさしい心とまなざしに魅せられ続けているという、「動物たち・光と影」のbigtigerさんこと、脇田 智さんに登場していただきました。

エキサイトブログ編集部:いつもエキサイトブログをご利用いただき、ありがとうございます。ブログを始めたきっかけは?
脇田 智さん:最初はホームページを公開していたのですが、画像や記事を更新することがもう少し手軽にできる方法はないものかと思っていたところ、エキサイトブログを始めた友人に勧められて…。その利便性というか、私のようなパソコン初心者にも更新が簡単なところが気に入って、さっさとHPを閉じてブログに転向しました。

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エキサイトブログ編集部:ご自身のブログを紹介してください。
脇田 智さん:動物園で暮らす動物たちを撮った写真ブログです。写真は動物だけでなく、動物園の環境も含めた動物園らしいものを撮りたいと思ってやっています。
食べることや住むところが保証されていて敵対するものもいない、自然のフィールドの動物とはまったく違う生き方をしている彼らです。人間社会で暮らしているだけあって実に人間的なのですね。動物たちの躍動する姿態の美しさ、かわいらしさ、神秘的で不思議な紋様、アーティスティックな狙い等々、撮る写真の切り口はたくさんありますが、やはり動物園という飼育される環境の中での生きざまなど、彼らの心の中の光と影を写し取りたいのです。
私はいつも近距離から彼らを観ているので、言葉は通じなくても同じ生きとし生けるもの同士、心の交流もたくさんあります。
自分の撮る写真が彼らの言葉を代弁できるようなものになればいいなと願いながら、動物たちと大いなる親しみをもって向き合っています。

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エキサイトブログ編集部:ブログをはじめてよかったこと、ブログのよさや発見したことは?
脇田 智さん:何よりも良かったことは同じように動物を撮っておられる方々と親交が生まれたことですね。これまでオフ会に何度も参加させていただきました。自分は動物に決して詳しいわけではなく、写真にキャプションをつけるのもほとんどしたことがないくらい動物音痴で、今でもブログでコメントをいただいたご返事に困惑することもしばしばです。ブログで友だちになった方々はみなさん動物に詳しいので、いろいろと教えていただきながら少しずつ知識が増えました。

エキサイトブログ編集部:一番好きなこと(モノ)、いま夢中になっていることは?
脇田 智さん:もちろん、一番好きなことは動物園に出かけていき、動物たちを観察すること、そして撮ることです。これは生涯変わらないと確信しています。

エキサイトブログ編集部:夢は?
脇田 智さん:檻がなくても動物たちと一緒に過ごせるような動物園があったらうれしいですね。不可能とわかっていても何時もそんなことを夢見ています。自分がオーナーの動物園なんていうのも良いですね〜。

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エキサイトブログ編集部:動物たちの美しい写真に魅了されますが、動物写真を撮り始めたきっかけや動物写真を撮る楽しさや魅力といえば?
脇田 智さん:小学校6年生の時、父にねだって買ってもらったカメラでスタートした写真ですが、学生時代は演劇を学び、本当は新劇の俳優になりたかったのです。ところが、いつの間にか仕事で俳優さんや舞台の写真を撮るようになっていました。
しかし、だんだん仕事とは別に、何か自分自身でテーマを決めて写真を撮りたいと思うようになって、ライフワークとして幼い時から好きだった動物をテーマに撮り始めました。

最初は自然のフィールドの動物を撮っていたのですが、動物のことを未だまだよく知らない自分でしたので、少し勉強をするつもりで動物園に行くようになりました。ところが、何度も通って動物たちのドラマチックな暮らしぶりにふれるうちに、もしかしたら自分の写真は動物園という舞台の上で動物の俳優さんたちを撮っているのではないか、これまでやってきた舞台写真と妙に重なってしまって自分のやるべきことは自然のフィールドで撮ることではなく、むしろこちらではないだろうか、と思うようになりました。
以来、35年完全に動物園の魅力にとり憑かれています。

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エキサイトブログ編集部:ご自分らしい写真を撮ろうと心がけていることやこだわり、大切にしていることは?また、シャッターチャンスのとらえ方なども教えてください。
脇田 智さん:自分らしい写真を撮ろうと意識したことはまったくありません。実際のところ自分らしいというのは、いったいどういうものなのか?自分自身ではよくわからないのです。これは私の写真を見てくださる方の評価にお任せということになるでしょうかね(笑)。
特に大したこだわりや大切にしていることなどないのですが、とにかく時間ができたら、せっせと動物園に通うことが私のこだわりであり、大切にしていることでしょうか。そうすることによって、自分なりの動物園写真術をこれまで作ってきました。

動物の行動や仕草、季節、天候、時間帯、どこの動物園に行けば自分のイメージした写真ができそうなど、実践しながら少しずつ自分の引き出しを増やしてきました。動物に限らず、どんなジャンルでも同じだと思いますが、シャッターチャンスはいつでも、どこでも転がっています。シャッターボタンを押したら良い写真、面白い瞬間が撮れていたなんてことは誰にでもあり得ることです。
しかし、それはほとんど偶然のことであって、そうそう簡単には行きません。その偶然を限りなく必然に近づけるためには、動物園、動物のことを良く知るということしかなかったのです。

そうそう、ひとつだけおそらくみなさんはやらないだろう、と思う私のこだわりがあります。それはカメラを持たないで動物園に出かけることを年に4、5回はやっています。その理由ですが、カメラがあるとどうしても撮るという意識が働いていて動物をファインダーの中だけで見ている時間が長くなり、目で直に動物たちを見ていないことがイメージ作りの視野をだんだんと狭くしていたのですね。
特に「最近どうもスランプだなぁ」と感じたら、カメラなしで動物たちの観察を一日実行してみます。すると構図、光、動物の動きなど、見過ごしていたものが見えてきたり、新しい発見やアイディアが浮かんだりするのですね。そんなとき、たとえ素晴らしいシーンが目の前に展開してカメラを持っていない悔しさを味わうことがあったとしても、逆にカメラがないことが「ああ、撮りたいなぁ」という意欲を倍増させたり、気持ちを初心のようにリフレッシュするきっかけっになったりするのです。

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エキサイトブログ編集部:これまで動物園に足を運んで印象に残ったエピソード、動物写真を撮っていて感動したことや元気づけられたことなどは?
脇田 智さん:実は私がこんなにまで動物園撮影にのめりこんだのは、一頭の牡のゴリラに出会ったことが大いに影響しています。
ある夏の日の午後、私は動物園のゴリラ舎の前で三脚にカメラをセットして目の前の放飼場にいるゴリラにレンズを向けていました。その年は例年になく、猛暑続きで熱帯雨林生まれのはずの彼もその巨体を持て余すかのように、放飼場の片隅にある建物の僅かな陰にじっと西日を避けるように座っていました。気がつくと辺りにいた人影はなく、私と彼だけになっていました。
何だか妙に空気が緊張しているような沈黙の時間がお互いの間に過ぎていくのを感じていたのです。まるで夏日の熱気が演出しているように数秒、いや数分だったかも知れません。突然、その空気を破るように彼は放飼場と私のいる場所を隔てている溝の一番手前に来て座ったのです。彼を撮影するには絶好のポジションで、先程来、私は彼がその場所に来てくれることを想像しながら強く心に念じていたものでしたから、大変びっくりしたのです。

偶然なのかもしれませんが、実は動物園ではこういう感じのテレパシーみたいなものが普通以上に働き、自分の思いが動物たちに良く伝わるのです。特に彼らと一対一になるこんな時間帯ではそれぞれのセンサーが最大限その能力を発揮します。そして、何よりも撮影する私の集中力が高まることがすごいのです。
だからそんな時はいつも何のためらいもなくシャッターを切ることができてしまいます。その日、私がカメラをしまうまで彼はその場所から動きませんでした。それ以来、彼は2つの動物園を移動しましたが、どこに行っても私のことを良く覚えてくれていて、傍から見れば「ゴリラを撮影しているカメラマンがいるな」程度にしか見えなかったでしょうが、とても不思議な交友関係でした。
彼とのつきあいは13年続きました。平成8年の春、残念ながら永遠の別れをしました。彼の名前はサルタン。
いつも目の前で大きな身体を半身にかまえて私のために座ってくれた姿を、昨日のことのように思い出します。

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エキサイトブログ編集部:ブログのアクセスアップのために何か心がけていることは?
脇田 智さん:最近は更新する頻度が少ないし、間隔が開くのでアクセスアップはあまり望めないと諦めています。
ただし、皆さんに納得していただける写真をエントリーしようと心がけているつもりです。
以前は舌足らずの写真にキャプションをいっぱいつけて、なんとかわかっていただこうとしたりしていましたが、写真で語れないようなものは結局はダメだと思って、とにかく写真で勝負するのだと大いに開き直っております(笑)。

エキサイトブログ編集部:生活の中で大切にしている時間や癒される瞬間などは?
脇田 智さん:どんなジャンルでも写真を撮るということは体力が必要です。動物園では望遠レンズが不可欠であり、最低限、撮影目的に見合う機材を準備するだけでもけっこうな数と重量になり、それを一日持ち運ぶには体力がないとやっていけません。やはりふだんは身体を鍛えたり、最近は何が何でも動物園ではなくて休息を取る時間も大切にしています。

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エキサイトブログ編集部:数ある記事の中でご自身が気に入っている記事、また、読者に評判だったポストは?
脇田 智さん:自分の気に入っている記事は全部だと思っているので、ランダムに選んだ中からベスト10として順番に並べてみました。ベスト5まではフィルムで撮っていた頃の記事です。

1.「Are you smiling
素敵な笑い顔に癒やされました。

2.「啄木
ゴリラを見ていて自分のことのように思ってしまいました。

3.「老化現象」 
これもまさに今の自分そのままです。

4.「対話する」 
動物たちとお話しするときは、お互いに目を見つめあうと良いのです。

5.「休息
こんな美しいデュオは見たことがなかったのです。

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6.「横臥」 
このポーズもまた美しい。

7.「寒い日」 
こんな日はじっとがまん。

8.「寄り添う
ふたりの愛は深い。

9.「親子」 
お母さんと一緒。

10.「」 
裏側もこんなに美しいのです。

エキサイトブログ編集部:いま一番欲しいものは?
脇田 智さん:一番欲しいものは、やはり健康な身体でしょうかね。実は二年前、心臓疾患で手術をしました。
動物園に通うことでリハビリや体力づくりができるぞと思っていたのですが、そんなに簡単なものではなかったです。
以前は毎週2〜3日はどこかの動物園にいましたが、今は平均で月に3日程度に大幅減少しました。

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エキサイトブログ編集部:最後に、ブログに訪問してくださる読者へのメッセージをお願いします!
脇田 智さん:数あるブログの中から、いつも私の動物園写真ブログをご高覧くださいましてありがとうございます。
そして今日初めてお越しくださったブロガーの方、どうぞよろしくお願いいたします。
本当は自分の思いを何かつづって写真に添えてみたいと、ホームページからブログに転向したのですが、よく考えれば自分には文才があるわけもなく、気がつけばライフワークのつもりで始めた動物たちの写真がいつの間にかメインになっていました。
最初は続けて行くことに不安もありましたが、拙い写真にも共感してくださる方があり、熱いエールのコメントもたくさんいただくようになって、撮影にもどんどんと拍車がかかり、ブログは自分の生活の一部になっていました。
ブログで知り合った同好の士とのオフ会、個展の開催、写真集の刊行など、ブログがあったからこそできたことが数々あります。私にとってブログ最高! 動物園最高! です。 
あっ、そうそう、もしあなたが今度どこかの動物園に行ったとき、動物に向かってニコニコ顔で何やらぶつぶつと動物に話しかける初老の怪しいオジサンを目撃したら、試しに声をかけてみてください。もしかすると、それが私かも知れませんよ(笑)。

エキサイトブログ編集部:ありがとうございました。

           *    *    *   *    *   *    *

脇田 智さんのお気に入り&好きなブログ】

動物園へ行こう」     
日本中の動物園に精通しているfuchakaさんのブログ。私のお師匠さんと勝手に思っています。

●「ひなもよふ」      
猫をこよなく愛しておられる1725canonさん。その眼差しのやさしさがじわっと伝わってきます。

●「正方形X正方形
leica_m4mさんのブログ。そこはかとなく昭和人間にはたまらない郷愁を感じます。

●「larywa
心象風景はlarywaさんの代名詞です。

●「一獣三菜」        
kuricawaさんのおいしそうなブログ。猫好きで食いしん坊の私には一日一回訪れないといられません。


【脇田 智さんがお使いのカメラとレンズ】

(現在)
■カメラ/Canon EOS 6D 他
■レンズ/Canon EF70-200mm F2.8L IS USM
EF100-400mm F4-5.6L IS USM
EF500mm F4.5 USM 他

脇田 智さんの「動物たち・光と影」を読んでみましょう。
by blog_editor | 2015-02-23 16:15