「イタリアの生活」の和田忍さん登場! 2013年 10月 15日

また、日本とは違う、ビデの使い方に思わずぷぷっと笑えたり…。ちょっとした話題に「へ~、おもしろい!」という発見があり、同じイタリアに住むブロガーさんからは「ある、ある!」と共感のコメントもたくさん寄せられています。
お茶目でかわいい小学生の娘さんの会話や、4歳の息子さんとのほほえましいエピソードなど、何気ない家族の日常や会話も楽しく、思わずにっこりしてしまいます。
そんなイタリアの日常を描いた4コママンガやイラストがとってもユニーク。ブログを覗くたび、「今日はどんなネタがあるかな~?」と更新を楽しみにしている読者は多いはず。
今週は、イタリアのトリノから、興味深いイタリア暮らしの日々を発信する「イタリアの生活」のshinoさんこと、和田忍さんに登場していただきました。
エキサイトブログ編集部:いつもご利用いただき、ありがとうございます。ブログをはじめたきっかけは?
和田忍さん:職探しのためです。
6年前にイタリア人の夫の転勤のため日本からイタリアの田舎へ引越し、その後3年間は育児・第二子出産・慣れないイタリア生活とで、家で引きこもり生活を送っていました。
それからまた夫の転勤で今度は都会のトリノに引越しをし、一念発起し職探しを始めたのですが…。私の「日本に帰るために夏休み最低1ヶ月ほしい」「子どもが小さいから5時には家に帰りたい」というわがままな条件と語学力不足、イタリアの不景気などが重なって、仕事が見つかりませんでした。
そこで、どうせイタリアでは仕事が見つからないのだから、小さく始めたイラストとマンガを本業にするべく頑張ったほうが良いかもと思い立ち、ブログを始めました。
イラストというのは展示したり、売り込みしたりするそうなのですが。小さく頑張ります。

エキサイトブログ編集部:ご自身のブログを紹介してください。
和田忍さん:北イタリアのトリノ、ぜんぜん華やかさのない毎日を描いています。セレブもブランドもパーティもラテンラバーゼロです。残念。
朝起きて、市場で買い物して、家の掃除して、ご飯を作って、子どもと遊んで、寝る…という地味な繰り返しの毎日。ですが、ここでは買い物するだけもで、たいていおもしろいことや腹の立つことに遭遇してしまうのが不思議です。
子どもの学校も日本と違いすぎてビックリすることだらけだし、「このおもしろさを誰か伝えないともったいない!」とイラストやマンガにしています。誰かに言わずにいられない、小ネタをつぶやいています。
ちょっと笑ってもらえたらうれしいです。

和田忍さん:マンガを描くのが楽しいということ。誤字に気をつける習慣もできました。
エキサイトブログ編集部:ブログのよさは?
和田忍さん:手軽にできること。自分の描いているものを、「ここを見てねー」と気楽に言えるところが好きです。
エキサイトブログ編集部:自分をひとことでいうなら、どんな人?
和田忍さん:夫には「やさしくて完璧な妻だ」と言われています。この人と結婚できてよかったです。引きこもり主婦です。
エキサイトブログ編集部:会ってみたいブロガーは?
和田忍さん:「nice!nice!nice! 」のkyotachanさん。ニースのブロガーさんで、素敵な写真とおもしろ話を楽しみにしています。
エキサイトブログ編集部:一番好きなこと(モノ)、ハマっていることは?
和田忍さん:産後鬱にならないようにと趣味をいろいろ始めたので、ここ5年で趣味は洋裁・パン作り・ランニングと広がりました。
トリノのマラソン大会にいつか出たいなーと思っています。
エキサイトブログ編集部:夢は?
和田忍さん:日本とイタリアに好きな時に行ったり来たりする生活ができれば良いなぁと思います。
マンガの仕事で日本の滞在費が稼げるようになりたいです。ビジネスクラスとか言いませんから。

エキサイトブログ編集部:イタリアでのおもしろいエピソードがつまったマンガやイラストを楽しませていただいていますが、イラストやマンガを描くことになったきっかけは? また、イタリアで暮らし始めて印象に残ったことは?
和田忍さん:もともと絵を描くことが好きだったので美大へ進学したのですが、自意識ばかり過剰になったうえに、これを仕事にするのは向いてないかもと思い方向転換し、それから旅行にはまりました。
卒業後は絵はぜんぜん描かずに、短期で働いてしばらく旅行という生活を4年ほど。長期で旅行に行きたかったので、転職ばかりしていました。
その後、働く期間の時に、地元広島でイタリア人の夫と出会い、その後結婚。夫の転勤がきっかけでイタリアに渡りましたが、イタリアで暮らし始めた当初は夫の両親と同居していたので、家族の仲の良さというかベタベタぶりに驚きました。そして、いつの間にか自分も当たり前のようにハグとかしてることにもビックリです(笑)。
イタリアに渡った後は、引きこもりの主婦をしていましたが、2~3年前に姉が「地元広島の中国新聞で海外メールという小エッセイのコーナーの書き手を探しているよ」と教えてくれたので、応募したところ、文章が採用され、文章と写真でイタリアを紹介する短い文章を書かせてもらうようになりました。今でもたまに載せていただいています。
それがきっかけでイラストも描くことにもなったのですが…。何度か文章を書かせてもらううちに、それに添える良い写真がなかったので、代わりにイラストを描いて送ったところ、「絵もイケる」というありがたい評価をいただき、そこから4コマ・イラストのお仕事の声をかけてもらました。ラッキーでした。
その頃イタリアでの職探しに難航していたので、これはイラストレーターという仕事を選択肢に入れてやるほうが収入に結び付くかもと考え直し、1年前ぐらいからイラストの仕事を探すべくいろいろ頑張っています。
エキサイトブログ編集部:イタリア暮らしを描く楽しさ、自分らしさを出すために心がけていることなどがあれば…。
和田忍さん:イタリアを描く楽しさは…。キレイなおばあさんとかキャラが立った人を見かけたら、記憶するかこっそり手帳にスケッチして、走って家に帰ってイラストに描きます。
バスの運転手さんが鼻をかむ用のティッシュを窓際に置いていたりとか、日本ではありえないことについ笑ってしまったときにマンガを描きます。「このおかしさを誰かに早く伝えないと」と、ひとりで記者気分です。
あとはイタリア人に腹が立ったり、嫌なことをされることがあったときにも、それをマンガに描いて人に見せて、一緒に笑えたらすっきりするので、プチストレス解消なのかもしれないですね。
他のイタリア在住者に、「ある、ある!」というコメントをいただくのもうれしいです。
マンガはスケッチブックに鉛筆で描いて、PCに取り込んで色をつけています。柔らかい鉛筆が好きなのですが、芯が折れるので困っています。

和田忍さん:幼稚園に入れなかった息子が家にいるので、できるだけ早起きをしてひとりの時間を確保するようにしています。
5時起きが目標です。
エキサイトブログ編集部:数ある記事の中でご自身が気に入っている記事、また、読者に評判だったポストは?
和田忍さん:●ラーメン
黒かーさんの登場で物議をかもしだしました。
●恋に落ちたおかーさん
親ばかなので息子に胸キュンです。
●ファッションチェック
イタリア女性オーバー40を描こうと思ったきっかけの女性たちです。
●朝からオレンジ
街で見かけた素敵な女性を一生懸命覚えて描いています。ディテールは記憶力勝負です。
●ひな祭り
ひな人形を仏壇と勘違いする子どもたち。日本の文化を子どもに正しく伝えられるのか、怪しいです。
●ビデ
ビデの使い方を知ったのはイタリアに渡ってからでした。今でも4歳の息子のお尻を洗っています。
●子どもと本
娘と息子の絵です。よく似てます。
●小学校の送り迎え
イタリアの小学校が始まり、知らないことがいっぱいで面白いです。
●日本とイタリア 歌手
日本とイタリアの比較シリーズです。小学生・作業着の比較もあります。

エキサイトブログ編集部:いま一番ほしいものは?
和田忍さん:どこでもドア。大晦日を日本で過ごしたいです。紅白とか見ながら。
エキサイトブログ編集部:最近の気になるニュースは?
和田忍さん:あまちゃんの続編があるのか?とっても気になります。毎日見ていたので、あまロス中です。
エキサイトブログ編集部:ブログに訪問してくださる方にひとこと!
和田忍さん:見てくださってありがとうございます。
こんな地味な感じでやっています。
お仕事の依頼、お待ちしています。
エキサイトブログ編集部:ありがとうございました。

【和田忍さんのお気に入り&好きなブログ】
●「手足をのばしてぱたぱたする」
小山さんのマンガの自由な感じが好きです。進研ゼミがツボでした。イラストもかわいいです。
●「旅とパンのスロウな日々」
写真と添えられた文章がすてきです。
●「Chikirinの日記」
ちきりんさんの文章を読むと、自分はものを知らないなぁと痛感します。
●「NICENICENICE」
フランス・ニースに住む勝手に先輩と思っているkyotachanさん。写真の空気感が好きです。文章から透けるお子さんたちとの関係がすてきです。
●「焚き火を囲んで眠るような話」
広島のこだわりのパン屋ドリアンさん。帰ったら買いに行きたいです。
【和田忍さんのお気に入り&好きなブログ】
渋谷系の王子様オザケンの90年代のものです。
キラキラ感にあふれているので、辛い時に聞くと、悪いことばかりじゃないなという気持ちにしてくれます。
数年前のひふみよコンサートで生歌を聞けた時は泣きました。
監督ミシェル・ゴンドリーの記憶を消すお話です。好きだった人の記憶を消したのに、そのあとまた出会って好きになってしまう。
記憶が消されて行く様子が、だんだん変わって行くセットや小道具で表現されていて、その手作り感がツボです。ジムキャリーが大きくてかわいいです。
和田忍さんの「イタリアの生活」を読んでみましょう。