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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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e0021965_17523754.jpg ちょっと気になっていたのと、たまたま招待券があったのとで、昨日は渋谷の「シネフロント」で『犬神家の一族』を観てきました。「シネフロント」はTSUTAYAの7階にある客席250くらいの小ぢんまりとした映画館で、居心地はなかなかよかったです。

 映画は30年前に角川映画の第1弾として公開されたもののリメイクです。オリジナル版も観ましたし、テレビで放送されたときも観ています。原作もその昔に読みました。テレビでも2時間ドラマみたいなので何度か放送されたと思います。それらもいくつかは観ていますから、ストーリーはほとんど覚えていました。


 というわけで、新鮮味に欠けるかなぁ? といったところでした。複雑な話がテンポよく展開されていきますが、大味というか、軽いというか。まあ、この手の映画を重厚な作りにしても意味がないとは思いますが、何か物足りなかったのは、この話に飽きがきていたからかもしれません。
e0021965_17525164.jpg ストーリーがおどろおどろしい割りに、さらりと描かれていたことに違和感を覚えたのでしょうか? 真実味からかけ離れたセリフや演技は、すべて他人事のように思われました。もっとも、この内容を真実味たっぷりに演じる必要はないんでしょうが。シリアスなドラマではありませんし、エンタテインメントなんですから。石坂浩二さんも、当然なんですが、ちょっと年を取りすぎていますしね。

e0021965_1753776.jpg それで思ったんですが、オリジナル版と今回のヴァージョンをシーンごとに見比べてみたら面白いかもしれません。ただし、こういうことをするのは研究者や関係者でしょうけれど。同じ監督や主演者が30年後にリメイクするなんて珍しいんじゃないでしょうか? ジャズの世界では再会セッションっていうのもありますが。
 ぼくもかつて『ブルースエット パート2』というのを、物故したひとりを除いて同じメンバーで32年ぶりにプロデュースしたことがあります。しかも、オリジナルのアルバムを作ったサヴォイというレーベルでそれをやったんですから、凝っているといえばかなり凝っています。そのときは、どこで聞きつけたのかオリジナルのレコーディングを担当したプロデューサー、オジー・カデナというんですが、彼もひょっこりスタジオに顔を出してくれました。
 ブルーノートでは、エンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダーが、40年も前に自分が担当した作品のリマスタリングを行なったりしています。こういう例も珍しいでしょうね。
 話が脱線しました。映画では、いずれ犬神家の孫同士が結婚することになるところで終わります。日本では孫同士の結婚って許されていたんでしたっけ? そういうことに疎いぼくは、映画館を出ながら、どうだったっけと気になっていました。
 日本映画にもいい作品はたくさんあります。手前勝手な判断基準は、映画館を出てからどのくらい長い時間その余韻に浸っていられるからでしょう。残念ながら、今回は余韻には浸れず、孫の結婚に気持ちが向かってしまいました。
 でも2時間ちょっとの時間、無駄にしたとは思いません。余韻には浸れませんでしたが、その間は楽しむことができたんですから。
 映画もライヴもそうですが、その時間は日常のことを忘れて、別の世界が体験できます。その体験が充実しているかどうかで大きな違いはあるとしても、その間は気持ちが開放されたり、普段なら思いもしないことが心に浮かんだりと、そういう時間を過ごすことは嫌いじゃありません。
 あと何回ライヴに行けるだろう? とか、何回映画が観られるだろうか? と、カウントダウンの人生になっていますが、その間はせいぜい楽しませてもらうつもりです。
by jazz_ogawa | 2006-12-18 17:59 | 映画&DVD | Trackback(2) | Comments(4)
e0021965_18133897.jpg ハート・ウォームなコンサートでした。リヴィングストン・テイラーは、ジェームス・テイラーの弟で、デビューしたころは顔も声も瓜ふたつ、おまけに彼が作る歌もお兄さんにそっくりで、驚きと共に、ジェームス・テイラーの歌が大好きだったぼくは「これで楽しみが倍になった」と喜んだものです。
 そのリヴィングストン・テイラーは、デビュー当初こそ華やかな話題に包まれていましたが、次第に地道な活動に徹するようになって、最近では熱心なファンの間でしか知られない存在になっていました。それだけに、12日に渋谷の「JZ Brat」に集まったファンも、数は少なかったのですが、本当に彼の歌を心か愛するひとたちばかりだったんでしょう。
 ウォームな拍手に迎えられて登場したLiv(ぼくたちは彼のことを愛情と尊敬を込めてこう呼びます)は、最初から寛いだ様子です。ぼくは、彼の家に招かれたお客さんのような気分、そう、ホーム・パーティのような雰囲気を味わっていました。

e0021965_18135371.jpg 見るからに誠実そうな人柄のLivのステージを見るのは6年ぶりです。少し前に発売された『ゼア・ユー・アー・アゲイン』が11年ぶりの新作というのですから、忘れられた存在であっても不思議ではありません。
 でも、ぼくたちは新作のリリースと来日を立て続けに味わえたのですから幸せです。ギター1本を抱えて登場したLivは、まるで昔のフォーク・シンガーのような雰囲気を醸し出していました。正統的なスリー・フィンガー・ピッキングの名手でもある彼に、バック・バンドは必要ありません。ギターの妙技を見ながら、ふと目を瞑って聴いていると、ジェームス・テイラーの面影も重なります。
e0021965_18141211.jpg 兄の存在が大きいことに悩んだ時代もあったのでしょう。しかし、Livはあるときからわが道を歩み始めます。来日を記念して、過去の作品がユニバーサルとソニーから紙ジャケット化されました。それらの心地よいフォーク・ミュージックともいえる素朴な味わいが好きで、その昔、アルバムが出るたびに国内盤の発売が待ちきれずに輸入盤を買っていた日々が思い出されました。

 Livのステージは、何年か前にニューヨークで観たピート・シーガーのコンサートに通じています。コマーシャルな路線とは無縁で、自分が好きな歌を心を込めてうたう。それを楽しんでくれるお客さんがいれば自分も嬉しい。そんな感じのステージです。
 Livのステージを観ていたら、いまでは死語かもしれませんが「アメリカン・ホスピタリティ」という言葉が心に浮かんできました。もてなしの精神をいまだにLivは持ち続けています。それが、ホーム・パーティの雰囲気を醸し出しているのでしょう。自分の歌を心から愛してくれるお客さんを前にして、彼は1曲1曲を丁寧に歌っていきます。
e0021965_18143062.jpg ほとんどがオリジナルですが、途中でミュージカルの『オクラホマ』から何曲かを披露してくれました。作曲家のリチャード・ロジャースについて、愛情のこもった紹介をしながらこのミュージカルに触れた下りも、Livが本当に音楽が大好きで、歌うことが大好きなことを思わせます。
 ピアノの弾き語りになった後半も、じっくりと楽しめる内容でよかったです。途中で客席から「ハッピー・バースデイ」の声がかかります。そのお客さんが立て続けに「ハウ・オールド・アー・ユー?」と訊ねました。Livはちょっとたじろいだ様子でしたが、少し間をおいたあとにゆっくりと指で年齢を示し、「アイム・ヴェリー・ヴェリー・オールド」と応じました。
 それはないでしょ。ぼくと同じ年なのに「ヴェリー」を2回も重ねるとは、とひとり苦笑いをしてしまいました。でも、こんなやりとりがほのぼのとした気分をいっそうかき立ててくれます。
e0021965_18145055.jpg アンコールでは、「さっきの約束を果さなくちゃ」といって、途中で別のお客さんから声のかかった「オーヴァー・ザ・レインボウ」をヴァースから丁寧に歌いあげました。こういう心温まるライヴが観られるとはなんと幸せことでしょう。

 『硫黄島からの手紙』で少し暗くなっていたのですが、上原ひろみさんとLivのライヴに接して、心が晴れてきました。冬の寒空の下、心があったかだと寒さも気になりません。気分がよかったので、Livの歌声を思い出しながら、渋谷からしばらく歩いて帰ることにしました。
 クリスマスのイルミネーションがあちこちで輝いています。そんな街の情景を見ながら、平和な世の中がどれだけ大切なことかをしみじみと噛み締めるぼくでした。
by jazz_ogawa | 2006-12-15 18:20 | ライヴは天国 | Trackback(1) | Comments(7)
e0021965_22312125.jpg
 けた違いのスケールです。ロマンと鋭さが混在したプレイとでもいえばいいでしょうか。昨日、国際フォーラムの「ホールC」で聴いた上原ひろみさんのコンサートは、ぼくがイメージしているジャズ・ピアノ、あるいはピアノ・トリオの概念をこれまで以上に破壊してくれるものでした。
 ステージでホップしている上原さん。スナップの効いたタッチが小気味よかったです。スピード感に溢れたプレイは、まるピアノを相手にテレビ・ゲームでもやっているような印象を覚えました。意味不明の描写かもしれませんが、彼女の手元を見ていると、高度な訓練を受けたゲーム・マニアが思い浮かんだのです。もっともゲーム・マニアは訓練なんか受けませんから、これまた意味不明ですが。

e0021965_22313649.jpg 上原さんのピアノは感情のおもむくままに発展していきます。キース・ジャレットと同じで、ピアノにずっとすわっているようなことはしません。立ち上がり、体ごとリズムを取り、両手から紡ぎ出されるフレーズに合わせてハミングをしてと、にぎやかです。
 元気一杯のプレイは、聴くものの心を鼓舞してくれます。いつの間にか上原さんの世界がホール全体を包み込んでいました。彼女のプレイを聴くと、テクニックがどうだ、音楽性がどうだ、といったことが卑小なものに思われてなりません。
 一般的な形での評価がどれほど意味のないことか。音楽は楽しめればいい。そんな根源的なことが一番大切だったことをいまさらながらに痛感させられました。

 上原さんは本当にピアノを弾いているのが楽しいんでしょう。そのことが客席から見ていてもよくわかります。笑顔がなんとチャーミングなことか。演奏だけでなく、しぐさや表情も含めて、楽しさが伝ってきます。
 これがライヴのいいところです。そのときだけの真剣勝負。それを素晴らしいものにするのは、ミュージシャンだけではありません。ぼくたち会場に集まったお客さんがどれだけ演奏を楽しんでいるか。上原さんは、拍手や掛け声などからそれを敏感に感じ取っているんでしょう。演奏とお客さんの反応がひとつになる。ぼくはその雰囲気が好きでライヴに通っています。

e0021965_22315218.jpg 上原さんの場合、燃え尽きるほどの熱演も、聴いていて気持ちがいいものです。ベースのトニー・グレイとドラムスのマーティン・ヴァリホラで組んだトリオも息がぴったりで、快調そのもの。時間をかけて育んできたチーム・ワークが、彼女のピアノに最高のサポートを示していました。
 エモーションの高まりがプレイにさらなるスリリングな展開を生み出します。これもライヴならではの楽しみでしょう。上原さんは、若々しい感性とこみ上げてくる感情をピアノにぶつけます。
 次はどうなるのか。展開の予測がまったくつかないところも、彼女のステージの楽しみです。ジャズを超えたジャズ。型破りなプレイは、ジャズであってジャズでないような、それこそ上原さんにしかできない音楽です。
 それでも、ジャズ・ピアニストとして素晴らしい表現力の持ち主であることをはっきりとわからせてくれた瞬間がありました。コンサートの終盤で披露してくれたソロ・ピアノです。季節柄「ザ・クリスマス・ソング」のメロディを美しく奏でながら、ときにストライド・ピアノ風のコード・ワークを示したり、ゴスペルのような音の重ねかたをしたりしていきます。ジャズの伝統やルーツもきちんと、それも見事な形で自分のものにしていることがこれでわかりました。

 上原さんのようなピアニストは、あらゆるジャンルを見渡しても稀有な存在ではないでしょうか。ぼくはすべての音楽を熟知しているわけではありません。むしろ全体から見れば限られた音楽しか聴いていませんし、乏しい体験や知識しかありません。そのことを棚に上げていわせてもらうなら、彼女ほど奔放で、素直で、思いのたけを何の衒いもなく楽器にぶつけてくる音楽家をほとんど知りません。ですからCDで聴くのも楽しいんですが、それ以上にライヴに心を大きく揺さぶられます。

 終演後、楽屋にうかがったところ、「東京JAZZ」の前夜祭で会ったことを覚えていてくれました。これも嬉しかったですね。いろいろなひとと会っていても、相手のことを覚えている。それがたいへん苦手なぼくは、自分の娘と同じ年齢の上原さんに大切なことを教えられました。それで、ますます彼女のファンになった次第です。
 来年の2月21日には新作が出るとのこと。そちらも待ち遠しいですね。
by jazz_ogawa | 2006-12-12 23:16 | ライヴは天国 | Trackback(1) | Comments(10)
e0021965_23192048.jpg 重たい映画です。胸にズシンと響きました。硫黄島の攻防をアメリカ側と日本側から描いたクリント・イーストウッドの二部作の日本編(?)ですが、両方の映画を観ることによって、より真実に近い形でこの攻防戦が理解できました。
 改めて思いましたが、戦争とは何と無意味なものでしょう。これでもかこれでもかと繰り広げられる戦闘シーンを通して、クリント・イーストウッドは、ともすれば大きな歴史の渦の中に埋没されてしまいそうな心温まるエピソードも合わせて描き出します。
 しかしどんなに人間味に溢れた軍人がいたとしても、時代の流れに逆らうことはできません。戦争とは狂気です。良心や知力は力の前には何の役にも立たなかったということです。そんな時代が再び来ていることに、イーストウッドは警鐘を鳴らしたかったのかもしれません。

 この二部作を観て、反ブッシュ・キャンペーンの映画と考えるひともいるでしょう。ぼくもそのことは強く感じました。それ以上に思ったのは、この映画をアメリカ人が作ったことです。びっくりしたのは、実に日本人の心情がきめ細やかに描かれていたことです。
e0021965_23194067.jpg 日本人の心に、それも深いところに訴えかけてくる映画をイーストウッドが作り上げたことに感動しました。もちろん、彼ひとりの力ではありません。ですが、こういう映画をアメリカの映画人がきちんと作ったことに、凄さと素晴らしさを感じた次第です。

 『ラスト・サムライ』にしても『ロスト・イン・トランスレーション』にしてもこの映画にしても、日本人の心や気持ちを見事に理解した映画がこのところ増えてきました。それも、アメリカ人から見た日本人や日本の視点を含めて、日本人的な感性を感じさせる内容になっています。その象徴が『硫黄島からの手紙』だと思いました。日本人でも作れない日本映画、そんな風に思いながらこの映画を観ていました。
 ほぼ全編、日本語です。こんなアメリカ映画は初めてかもしれません。あったとしても、メジャーな映画では史上初でしょう。それも、アメリカの映画人の間では冒険だったと思います。何しろ、アメリカ人は字幕を嫌う傾向にありますから。
 先日見た『太陽』にはいくつもの????マークがつきましたが、その作品も含めて、サブカルチャーとしてではない日本の、それも深い部分に触れるテーマで外国のひとが映画を作ることにさまざまな思いが交錯します。

e0021965_23252751.jpg 反対のことを考えてみてください。たとえば真珠湾攻撃の映画をテーマに、日本の映像作家がアメリカ人の心情をアメリカ人が納得できる形で描けるでしょうか? そんな映画を作ることに意味はないかもしれません。真珠湾と硫黄島とでは、バックにある推移も違いますから、それをもってどうこういうつもりはありません。
 でも、単純に作るという行為を考えても、非常に難しいことは誰にでもわかるでしょう。イーストウッドは「日本語の喋れない監督が日本映画を作った」みたいな発言をしていますが、そのひとことからもこの映画を作る上での苦労が偲ばれます。そして、この映画は見事なまでに日本人のメンタリティに訴えかけていると思います。

 イーストウッドは『ミスティック・リヴァー』や『ミリオンダラー・ベイビー』など、ぼくの心に残る映画をこのところ連発しています。『ダーティ・ハリー』の時代からファンだったものには、映画の世界でとてもいい人生を過ごしてきたひとに見えます。もちろんその裏にはさまざまな苦労や葛藤、それに不断の努力があったんでしょうが。でも、きっとそういうものが滋養になって、いまの彼を作っているんでしょうね。

 ところで今回の映画ですが、ぼくは渡辺謙より二宮和也の演技に強い印象を覚えました。ちょっと投げやりな態度を自然に演じていて、映画の中でも彼のそうしたキャラクターがなければ、もっと殺伐とした内容になっていたでしょう。
 何の部門で受賞できるかわかりませんが、この映画、アカデミーが取れる内容と質だと思います。ただし、渡辺謙は二宮和也のお陰でちょっと割を食った印象を覚えました。二宮和也が賞を取ったら面白いのですが、聞くところによると、アカデミー賞は初めてのひとには与えられない不文律みたいなものがあるそうですね。本当でしょうか?
 ぼくは既成の考えに縛られるのが大嫌いなので、そんなくだらない暗黙の了解なんかがあるのなら、なおさらそれを無視してやろうと思うタイプです。だって、そのほうが世の中面白くなるじゃないですか。まあ賞はどうあれ、ぼくはこの映画を観て二宮和也の演技が一番よかったと思いました。

 映画としては、ちょっと血なまぐさ過ぎましたね。モノクロに近い色調にしたのは、それを考慮してのことでしょう。でもそこまでやるか、というくらい戦闘シーンや自決シーンがスクリーン上で繰り広げられます。
 ぼくは仕事で散々血みどろの状況に接してきたので、映画でここまで観たくはないなぁと思ったりもしました。『ラスト・サムライ』もそうでしたが、どうも渡辺謙の出る戦闘シーンは極端に血が飛びかうようで、それだけは勘弁という感じです。

 最初にも書きましたが、この映画、ぼくには重すぎます。観るまではアメリカでも観て、観客の反応も知りたいと考えていました。だけど、時間をあまり空けずに続けて観る気にはなれません。というわけで、年末にニューヨークに行ってもこの映画は多分観ないでしょう。でも気まぐれですから、わかりませんが。
by jazz_ogawa | 2006-12-10 23:30 | 映画&DVD | Trackback(5) | Comments(6)
e0021965_84859100.jpg 10月の「小僧comこだわりジャズ・ライヴ」に出演していただいた南佳孝さんが、そのときの繋がりで「難民の子どもたちに光を」のチャリティ・イヴェントに参加してくださることになり、おととい丸の内oazoビル1階の特設ステージでフリー・コンサートが行なわれました。ピアニストだけをバックにしたギターの弾き語りによる1時間ほどのステージです。

e0021965_8492818.jpg 「夜間飛行」「ザ・ギフト」「君をのせて」「モンロー・ウォーク」など、小僧comのライヴとほぼ同じ曲でしたが、ピアノとギターだけというのが味わい深くて、前回とはまた違う雰囲気が楽しめました。とくに南さんのギターがこの間よりきちんと聴けて、元ギタリスト(?)のぼくはそれを至近距離で楽しめる幸福な時間を味わいました。

e0021965_8495832.jpg 今回のコンサートは、世界各国にいる難民の子どもたちに食料・医療・教育などで支援をするための資金集めが目的です。それに賛同してくださった南さんはもちろんノー・ギャラで気持ちよくステージを引き受けてくれました。ぼくは直接の関係者ではありませんが、少しは縁のある人間として、南さんやスタッフのかたにお礼をいいたいと思います。
 イヴェント自体は明日の10日で終了です。4日から始まったイヴェントでは、連日12時、15時、18時の3回、さまざまなコンサートが催されています。南さんは7日の18時の部に出演していただいたわけですが、今日は15時から三枝成彰さん率いる六本木男声合唱団倶楽部、明日は同じ時間帯に自由が丘ゴスペルクワイアが登場する予定です。
 スケジュールやイヴェントの趣旨、さらにはネットで募金も受けつけていますので、詳しくはこちらhttp://www.kozocom.com/events/index.htmlにアクセスしてみてください。

e0021965_8501848.jpg ところでぼくは偉そうなことがいえる人間ではありませんが、ちょっとひとこと今日は書きたいと思います。みなさんがそうだとは思いません。でも、日本人ってチャリティに冷たいですね。昨日はそう感じました。
 最初から最後まで椅子にすわってじっくり聴いていたひとが、終わると募金箱には目もくれずさっさと帰っていきます。ひとりじゃありません。関係者に聞くと、そういうひとが毎日とても多いそうです。
 寄付は強要するものではありません。したがって寄付をする必要もありません。でも、気持ちって大切じゃないですか。「勝手にオープン・スペースでやっているものに、どうしてお金を払わなくてはいけないの?」といわれるかもしれません。通りすがりのひとならそれもいいでしょう。でもじっくり聴くなら、気持ちでいいんだから寄付していけよな、と心の中で思いました。
 丸の内です。みなさん、身なりもきちんとしていますし、年齢もそこそこです。会社でもそれなりの仕事をしているんでしょう。でも財布の紐は固い。けちというより、はなから寄付の感覚がないんでしょう。悪気はないんだと思います。チャリティに鈍感なだけだと思います。
 こんなこと、本音をいえば書きたくありません。でも、「お前も気をつけろよ」と自分にいい聞かせるため、自戒の気持ちを込めて書いています。
 不思議なのは、大災害や24時間テレビなんかではボランティアや寄付に異様な盛り上がりを示すことです。それとの落差を考えると不気味ですね。ぼくも含めて、「自分さえよければ」という気持ちが無意識のうちに心の中にはびこっているのかもしれません。悪意がないだけ、却って怖いかもしれません。気をつけなくては。
by jazz_ogawa | 2006-12-09 08:54 | ライヴは天国 | Trackback(1) | Comments(8)
e0021965_23594611.jpg 今年もこの日がやって来ました。ジョンが凶弾に倒れてから26年が過ぎたんですね。光陰矢のごとしですが、あの日のショックは忘れません。ぼくは勤務先の病院から戻るときに、たまたまスイッチをひねったカー・ラジオでこの悲報を聞きました。
 最初は誤報じゃないかと思ったほどです。にわかには信じることができませんでした。それでもこれは冗談じゃないんだとわかり、思わず車を止めて、あちこちのチャンネルを回しました。運転なんかできる状態ではありません。
 『ダブル・ファンタジー』が発売されて、ようやく長い眠りから醒めたジョン。翌年はツアーの開始も噂されていました。本当にこれからというときの予想もしなかった出来事です。それだけに、ショックの大きさは言葉で表せません。
 去年のブログにも同じようなことを書いたと思いますが、毎年こういうことしか頭をよぎりません。12月8日が来ると、あのとき、車をとにかく停めて落ち着こうとしていた自分を思い出します。翌年の命日にはダコタ・ハウスにも行き、世界中のファンとジョンが残した歌の数々をうたいました。
 そのときのことを、2年前の『月刊Playboy』の10月号で書いたことがあります。そのさわりの部分を今日は紹介して、ジョンの冥福を祈りたいと思います。


e0021965_00524.jpg 1981年12月8日、ぼくはダコタ・ハウスの前にいた。ジョンが凶弾に倒れて1年。ニューヨーク大学に留学していたぼくは、居ても立ってもいられない気持ちで、授業が終わったあと、西72丁目にあるダコタ・ハウスへ向かった。
 同じような思いで集まってきたひとがすでに100名以上はいただろうか。ニューヨークの冬は夕暮れが早い。午後6時を過ぎたばかりというのに、街灯がともり、行き交う車はライトを点灯している。肌寒い空気の中で始まった「イマジン」や「ギブ・ピース・ア・チャンス」の合唱。そして暮れなずむマンハッタン。
 やがてヨーコさんが出てきて、銀紙に包んだチョコレートの小片を配り始めた。そのときの光景がいまも目に焼きついて離れない。いつまでもやまないコーラスは、ジョンへの思いをそれぞれが辿る旅。

 ジョンとヨーコは、式を挙げず、役所に書類を提出しただけで結婚した。その話を聞いて真似したことが懐かしい。ニューヨークに留学したのも、ジョンが主夫となって子育てに専念するという話を耳にしたからだ。忙しい東京での生活から離れ、もう一度勉強をしながら子供を育ててみたい──そんな思いも留学に駆り立てた。
 しかし、ジョンは何の断りもなしに旅立ってしまった。その衝撃も、彼が住んでいたニューヨークに向かわせる決断に繋がった。

e0021965_002423.jpg ニューヨークでジョンを思い出す場所は、ダコタ・ハウスのほかにもいろいろある。一番有名なのは、セントラル・パーク内のストロベリーフィールズ・フォーエヴァーだろうか。その死を追悼して1985年に設置されたこのメモリアルは、ダコタ・ハウスの向かいからパークに入ってすぐのところ。

 木漏れ日がそっとメモリアルを照らす。夏でも程よい涼しさと明るさが、疲れた足を癒してくれる。ニューヨーカーも観光客もほっとひといきつける場所。横には「イマジン」を歌う、長髪で上半身裸の若者がいた。
 それでは、しばし“フリー・アズ・ア・バード”となって、マンハッタンを飛び回ってみようか。(以下略)

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最初にジョンとヨーコが住んだ105 Bank St.のアパート(白い建物)

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ジョンが息を引き取ったルーズヴェルト病院

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ジョンとヨーコお気に入りのコーヒー・ショップで。この席で写した写真が「Nobody Told Me」のジャケットに使われている

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by jazz_ogawa | 2006-12-08 00:08 | 平凡な日々 | Trackback(4) | Comments(14)
e0021965_0474860.jpg ぼくの中でのジェームス・ボンドはショーン・コネリーで終わっていたんですが、先日(2日)、久々にボンド・シリーズの最新作を観てきました。もちろん、ショーン・コネリー以後も何本かは観ています。でもどれもぱっとしないというか、ぼくのイメージするボンドとは違っていたっていうのが感想です。
 やっぱり、最初に観た印象が強いんでしょう。ショーン・コネリーが好きなのも、ボンド役のイメージがいまもぼくの中にあるからです。
 それで、今回はテレビのコマーシャルや映画のポスターを観て、これまでとは違う何かが感じられたので、観ることにしました。ダニエル・クレイグの前評判は悪かったようですが、ショーン・コネリーのボンドに匹敵する適役じゃないでしょうか?

e0021965_0484342.jpg ぼくが描くボンド像は、粋でお洒落で会話のセンス抜群の大人です。もうとっくにボンドの年を追い抜いているのに、いまだにそういう大人になれたらいいなぁと思っています。
 中学生のころに初めて観たショーン・コネリー演じるボンドは、本当にかっこがよかった。コンチネンタル・スーツ、アタッシュ・ケース、そして何といってもアストン・マーティン。憧れの品々が次々と登場してきます。優雅な物腰も子どもながらにひたすら憧れました。
 ひるがえって、いまの自分はどうかといえば、その足元にもおよびません。そもそもボンドやショーン・コネリーと比較すること自体が笑止千万ですが、いまだに少しでもかっこよくありたいと思う気持ちはなくしていません。つまり自意識過剰、あるいはこういうのを見栄っ張りというのですが。

e0021965_0494045.jpg ダニエル・クレイグのボンドも最高にかっこよかったですね。カジノのシーンなんか応えられません。ボンドの好物はウォッカ・マティーニですが、今回は「Three measures of Gordon's, one of vodka, half a measure of Kina Lillet, shake it over ice then add a thin slice of lemon peel」。このせりふだけを覚えて帰ってきました。いまのぼくはお酒をほとんど飲みませんが。

 かっこいい大人になるにはどうしたらいいんでしょうね? 最近では「ちょい悪おやじ」なんていうのが流行っているみたいですが、そんなのはいやですね。「ちょい悪」なんて安っぽいし、ださいじゃないですか。「ちょい悪」くらいなら、品行方正のほうがよっぽどかっこいいでしょう。「悪いなら悪いでいきましょうよ」といいたくなってしまいます。

 そもそも、みんながやっているようなことを右にならえをするのはかっこ悪いでしょう。ぼくはへそ曲がりなんで、ひたすらひととは違うこと、誰もやらないようなことに心血を注いできました。
 とはいっても、普通に生きているわけですから、みんながやっていることもおおいに受け入れています。iPODだってサッカーだって大好きです。音楽も映画も欠かせません。でもそれを踏まえた上で、ひとと違う生きかたや考えかたを忘れないようにしてきました。
 見方をかえれば変わりものです。そう、昔からぼくは一匹狼でしたし、変わっています。ひととは群れないことをモットーにしています。烏合の衆っていうのがいやなんですね。集団で行動するのが苦手です。わがままで自分勝手ですから。とはいっても、やっぱりいろいろなひとに助けられていることも事実です。

 話がかっこいいことから逸れてしまいました。ひとから見てかっこがいいっていうのは、考えてみれば難しいですよね。自分ではかっこがいいと思ってもださいことなんかいくらでもあります。感性がひとぞれぞれなんですから、これは仕方ありません。でもジェームス・ボンドやショーン・コネリーのことをかっこ悪いだなんて、よほどのへそ曲がりしか思わないでしょう。
 こういう、まあ生きていく上ではどうでもいいことを、ぼくはときどき考えています。でも、こういう無駄な考えに浸っている時間って、結構大事なんじゃないかなと思っています。
 そもそも生きていることが、ある意味でおおいに無駄でもあるんですから。「死ぬために生きている」って考えることが最近は増えてきました。そのときだって、かっこよく死にたいというか、死にざまはどうでもいいんですが、死んでから揶揄されるようなのは無様でやだなぁなんて思っています。
 「かっこよく生きたい」あるいは「死ぬために生きている」を突き詰めれば、死んでから「あのひとはかっこよかった」といわれたいってことかもしれません。生きているときからそういわれるのに越したことはありませんが。とにかく、ぼくにはとっても無理な話ですけれど。

 こう書いてみて、はたと気がつきました。マイルスは「おれが死んだら、“その昔、マイルス・デイヴィスっていうかっこいいやつがいた”って黒人の間でいわれたい」といった趣旨の言葉を残しています。この言葉がぼくの深層心理に働いているのかもしれません。
 そういうわけで、できないとはわかっていても「かっこよく生きる」ことにぼくはいまも憧れています。『カジノ・ロワイヤル』を観て、その思いを強くしました。そして、ともすれば惰性で日々を過ごしがちな自分をちょっと反省した次第です。
by jazz_ogawa | 2006-12-06 00:57 | 映画&DVD | Trackback(1) | Comments(14)
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 昨日は渋谷タワー・レコードの裏にあるクラブ「渋谷PLUG」で26回目になるHi-Fiのイヴェントをやってきました。ぼくは二番手なので、まだお客さんもちらほら。ですからやりたい放題というか、失敗もあったりで、それも含めて楽しんできました。
 ここしばらくは使っていなかったんですが、昨日は久々に伝家の宝刀であるiPODも駆使してのDJです。フォノ端子にiPODを接続しておいたんですが、スイッチがフォノのまんまだったため一発目の音が出なかったり、たまにiPODの反応が遅くて綺麗に繋がらなかったりで、いろいろご愛嬌をやってしまいました。

 昨日のテーマは「90年代UKロック」です。ところが、ぼくは「60年代UKロック」の世界に住んでいるので、9を6にひっくり返して、勝手な選曲で行きました。どんな曲かというと、こんなものです。
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【songlist】
1.No Matter What/Badfinger
2.Drive My Car/The Word/What You're Doing/The Beatles
3.The Hed Way/The Kinks
4.Eso Beso/Georgie Fame
5.Are You Ready Eddy?/Emerson, Lake & Palmer
6.Roll With It/Steve Winwood
7.A White Shade Of Pale/Procol Harum
8.Sunshine Superman/Donovan
9.Gimme Some Lovin/The Spencer Davis Group

 もう1曲何かかけたんですが、忘れてしまいました。最近は忘れっぽくて、どんどんいろんなことを忘れています。頭の容量が一杯になっちゃったんでしょうね。ですから新しいことを覚えるには、その分、何かを忘れなくちゃいけないみたいです。外づけのハード・ディスクがほしいところです。

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 30分はあっという間ですね。iPODが使えるので、いくらでも曲はあります。60年代の曲はみんな短くて、大半が2分から3分くらいです。ですから次々に選んでいかないと追いつきません。その時間に追いかけられる気分がまたいいんですね。自虐的ですが、そういう、ある意味で切羽詰った状況を楽しんでいました。とはいってもこれは遊びで、深刻な状況じゃないから楽しめるんでしょう。
 考えてみると、ぼくは何10年も時間に追いまくられてきました。手術がそうです。延々と麻酔をかけて手術を続けるわけにはいきません。ある程度の時間の中でベストの結果を出さないといけない仕事です。
 たとえば複雑な骨折をどこまで元の形に戻せるか? いくらでも時間があるのなら、こちらも満足ができるまで、ああだこうだとやるでしょう。ところが模型を作っているわけじゃないんで、時間には限界があります。その中でいかに要領よく、どれだけ手落ちのない仕事ができるか。そんなわけで、常に時間を意識しながらの手術になります。
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 でも、世の中、何事も時間との戦いや兼ね合いで動いているんでしょう。レコーディングのプロデュースをしていたときも、まったく手術と同じ気分を味わっていました。スタジオ代がかかるわけですから、いくらでも時間がかけられるわけではありません。想定した時間内でベストのものを作る作業にはかなりのプレッシャーを感じます。ただし、そのプレッシャーがまた楽しいことでもあるんですね。
 原稿も同じです。締め切りまでになるべくいい原稿を書きたいと思うのは当たり前です。幸い、ぼくはこういうことにあまり苦痛を感じません。プレッシャーが楽しいなんて変わり者かもしれませんね。だから、いままで二足の草鞋も苦にならずに続けてこれたんだと思います。
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 ただしこれはぼくの勝手な言い分であって、相手にとっては「おいおい、いい加減にしろよ」ということかもしれません。「プレッシャーを感じない医者に手術をされる身にもなってみろ」とか、「もっと苦労して原稿を書けよ」といいたい編集者もいるでしょう。でも、ぼくはぼくなりにベストを尽くしてきました。

 思いつきを書いているので、何をいいたいのかよくわからなくなってきました。勝手に指が動いてこの文章を書いている状態ですから、内容に責任は持てません。自動書記状態です。というわけで、今日はこのくらいでやめにしましょう。駄文をここまで読んでくださったかたがいらしたとしたら、落ちも何もなくて申し訳ありませんでした。
by jazz_ogawa | 2006-12-03 20:52 | 平凡な日々 | Trackback(2) | Comments(4)
e0021965_23442194.jpg 今年もあと1ヵ月になりました。本当にときが経つのは早いもので、あっという間の1年でした。
 もう今日といってもいいのですが、今年最後のDJイヴェントが2日に渋谷「PLUG」で開催されます。知らなかったのですが、Team Hi-Fiのこのイヴェント、今回で26回になるんですね。たいしたものです。ぼくの出番は23:30からの30分間。二番手の登場ですから、会場は白けている時間帯だと思います。、というわけで、好き勝手な選曲で行くつもりです。
 23日から2週間ほどはニューヨークに行ってきます。今回はなるべく仕事をしないようにと思っていますが、貧乏性のぼくですからきっと何かやってしまうことになるんでしょうね。
 今月はトーク・イヴェントもありませんし、静かなものです。その分、忘年会やら打ち上げやらがあって、出かけることは結構ありそうです。なるべく無理をしないで、ニューヨーク行きまで過ごしたいと思っています。
 街はそろそろクリスマス・モードに入っています。みなさんも楽しい師走をお過ごしください。



【Activities】
12.02. DJ Event@渋谷PLUG(http://www.shibuya-plug.tv/)
TIME:23:00-05:00 Charge:1500yen/1drink


【Articles】
12.01. 『The CD Club』
    「ディスク・レビュー」

12.20. 『スイングジャーナル』(増刊号JAZZ BOOK 2007)
    「モダン・ジャズ・ジャイアンツ~ビギニング・アンド・ジ・エンド」
    「Best Sellers 2006」

12.20. 『スイングジャーナル』(1月号) 
    「ディスク・レビュー」
    「ジャイアンツが愛したジャズ名曲名演決定版 第1回:ビル・エヴァン
     ス編」

12.20. 『CDジャーナル』(10月号)
    「カラー・レビュー」
    「試聴記」
    「輸入盤紹介」


【Web Magazine連載】
日経BP『セカンドステージ』 「永遠のジャズ」(http://www.nikkeibp.co.jp/style/secondstage/o-style/)(隔週更新:12月は1日と15日)

小僧com 『愛しのジャズ・マン』(https://www.kozocom.com/entertainment/index.html)(毎週木曜更新)


【Linernotes】
11.22. 『ザ・グレート・ジャズ・トリオ+渡辺貞夫/星影のステラ』(ヴィレッ
     ジミュージック)
12.06.  翻訳『ザ・ハウス・ゲット・トレーン・ビルト~ザ・ストーリー・オブ・
     インパルス・レコード』(ユニバーサル)
12.20. 『ミルト・ジャクソン/バラッズ&ブルース』(ワーナー)
12.20. 『ミルト・ジャクソン/プレンティ・プレンティ・ソウル』(ワーナー)
12.20. 『マンハッタン・トリニティ/ジェントル・レイン』(M&I)
12.16. 『ソニー・ロリンズ/ソニー・プリーズ』(ビクター)
by jazz_ogawa | 2006-12-01 23:59 | Works & Information | Trackback | Comments(8)
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