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川隆夫の JAZZ BLOG
Profile

©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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「証言で綴る日本のジャズ」

「ジャケ裏の真実
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小川隆夫ONGAKUゼミナール
@銀座le sept
3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


■TALK EVENT■
民音音楽博物館
「3月文化講演会」@神戸
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TEL: 078-265-6595

詳細やその他ライナーノーツなどは 「Works & Information」へ>>
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2008-06-18 久々に「愛しのジャズマン」
2008-06-18 久々に「愛しのジャズマン」_e0021965_2012581.jpg
 3部作も書き終わってしまい、このシリーズ、とりあえず続編を出すつもりはありません。しかし、暇を見つけてはしつこく書き続けています。というか、昔の原稿をあさっては、この本の書式にのっとってまとめているのが本当のところですが。いつか、ある程度の本数になれば一冊になるかもしれませんし。
 そういうわけで、眠っている記憶を呼び覚ますべく、別に暇じゃないんですが、ちょっと1本書いてみました。今回はセルジオ・メンデスで、元ネタは『スイングジャーナル』(だったかな?)で発表したインタヴュー記事です。

「ブラジル '66で人気者にはなれたけれど、わたしとしてはそれ以前にやっていた音楽にも強い誇りを持っている。とくにアメリカに出て、アトランティックのネスヒ・アーティガンに勇気づけられたことは忘れられない」
 そもそもの始まりは、一九六一年にハービー・マンがブラジルにわたり、アントニオ・カルロス・ジョビンやジョアン・ジルベルトたちとレコーディングを行なったことだ。そうしたセッションのひとつに若き日のセルジオも起用されたのだった。そのレコーディングがアメリカでアトランティックから発売され、それが切っかけで翌年には「カーネギー・ホール」で初の本格的なボサノヴァ・コンサートが開催された。
「そこにわたしも呼ばれて、すっかりアメリカが気に入ってしまった。その後はブラジルの文化使節として世界中を回り、日本にも六四年に来ている。そのときのグループがボサリオ・セクステットで、世界ツアーが終わったこの年、アメリカにグループで移り住むことにした。当初はボサリオ・セクステットで活動していたんだが、アトランティックの肝入りでニュー・グループを結成することになった。それがブラジル '65だ。メンバーはオーディションで選んだり、以前の仲間だったりで、ボサノヴァをできるだけ多くのひとに広めたいというのがグループ結成の動機のひとつだ。ネスヒも全面的にバックアップしてくれて、それでニューヨークからサンフランシスコまで、各地のクラブをサーキットした。最終地のサンフランシスコでは「エル・マタドール」でライヴ・レコーディングも行なった」

2008-06-18 久々に「愛しのジャズマン」_e0021965_20122345.jpg『エル・マタドールのブラジル '65』がそのアルバムだ。この時点で、セルジオの音楽はまだオセンティックなボサノヴァ・サウンドを追求するものだった。翌年に結成されたブラジル '66のポップなサウンドとはかなり様相を異にしている。
「ブラジル '66はレコード会社の意見を取り入れて、ああいうサウンドになった。お陰で大ヒットはしたけれど、自分の求めていた音楽とは違ったんで、それほどハッピーになれなかった。それよりアトランティック時代のほうがやりたいことをした充実感がある。わたしは本質的にはジャズ・ピアニストだと思っている。だから『マイ・フェイヴァリット・シングス』が吹き込めたことを誇りにしている。それとイージー・リスニング・ジャズ的な内容ではあるけれど、『グレイト・アライヴァル』も録音できてよかった。ゴージャズなオーケストラをバックにピアノが弾けるチャンスなんて、めったにないことだからね」
 メンデスは遠い昔を懐かしむように、アトランティック時代のことを問わず語りで話してくれた。こちらが持参した当時のアルバム・ジャケットを見て、さっそく隣室のメンバーにそれを自慢しにいく。そんな彼は、本当にアトランティック時代のことを快く思っているのだろう。六〇年代に五枚のリーダー作をこのレーベルで残したあとのセルジオは、ご承知のようにブラジル '66で大ブレークした。その彼が一度だけ古巣のアトランティックでレコーディングを行なうことになった。それが七七年に吹き込んだ『ペレ』だ。

2008-06-18 久々に「愛しのジャズマン」_e0021965_20124156.jpg「あれはペレが作った映画のサウンドトラックだ。彼とは昔からの知り合いで、あるとき直接電話がかかってきた。自分の映画に音楽をつけてくれないか? ってね。ペレからなにか頼まれて断れるひとがいるかい? あれはハッピーな仕事だったね。しかも、その中からヒット曲も生まれたんだからラッキーだ。ハッピーでラッキー。このふたつがあれば最高だ。あのときもネスヒが陰でずいぶん協力してくれた。本当に彼はわたしの恩人だ。アトランティックでの仕事は、だからいつも楽しいものになる。いい思い出しか残っていない。しかも今度は日本のアトランティックがあの時代の作品を全部CDで発売してくれるっていうんだからまたまたハッピーじゃないか。本当に気分がいいよ。なんなら、日本のファンのためにスペシャル・レコーディングをしてもいい。幸いレコーディングの契約がいまは切れているからね」
 と、話があらぬ方向に進んでしまったが、セルジオはアトランティック時代を振り返って、これまでで一番自分の気持ちに忠実な形でアルバムが作れたことを強調していた。当時の作品をいま聴いてみると、たしかに無名の新人だった彼に、このレーベルはさまざまなセッティングでの吹き込みをさせている。それだけ期待が大きかったのだろう。

2008-06-18 久々に「愛しのジャズマン」_e0021965_2013057.jpg「ボサノヴァが誕生しなかったら、わたしはどんな人生を送っていたかわからない。アントニオ・カルロス・ジョビンとたまたま知り合っていたのもラッキーだった。彼から影響を受けて、わたしは自分のスタイルや音楽性を発展させることができた。それをアメリカに持ち込んだだけの話だからね。時代も味方してくれたんだろう。さまざまな条件がわたしをいい方向に導いてくれた。そうして今日のわたしがここにいる。考えてみれば、面白い人生を送ってきたものだ」

 このあと、本ではアルバム紹介が入ります。ここは、高校時代にさんざん聴いたブラジル '66の2作目『分岐点』で決まりでしょう。
by jazz_ogawa | 2008-06-18 20:18 | 愛しのJazz Man | Trackback(1) | Comments(11)
Tracked from カーネギーに習うブログ at 2008-06-20 00:43
タイトル : カーネギーに習うブログ
お初です^^カーネギー関連の記事だったのでトラックバックさせていただきました!こちらのブログでも紹介してますのでよかったのぞいてください♪よろしくお願いします^^... more
Commented by kaya at 2008-06-18 22:08 x
成城パーティーに寄付していて、この間受付で村井先生にお会いしたので、28日の事伝えました。来るかもしれません。かや
Commented by jazz_ogawa at 2008-06-18 23:44
kayaさん、ありがとうございます。とりあえず、26日に会いましょう。
Commented by 浦島 at 2008-06-19 06:44 x
66がとても好きでした。でもその前の作品は聞いたことがありません。聞いてみたいです!
Commented by jazz_ogawa at 2008-06-19 07:53
浦島さん、それ以前のアルバムは、ジャズ・ピアニストとしてセルジオ・メンデスが吹き込んだものが大半で、これまたいいです。前身となった'65なんか本格的なジャズ=ボサノヴァ・アルバムになっています。
Commented by yokoyama at 2008-06-22 09:26 x
はじめまして!私は精神科医で週末はライブハウスで下手なジャズギターを弾いております。今月末から念願のモントリオールへ行きます。もし行かれてどこかでお会いしましたらよろしくお願いします。
Commented by jazz_ogawa at 2008-06-22 10:29
yokoyamaさん、コメントありがとうございます。モントリオールに行かれるんですね。羨ましいです。実は、このフェスティヴァル、一度も行ったことがありません。JVCより内容が充実しているので、一度は行ってみたいんですが。どうぞ楽しんできてください。
同業者のよしみで、今後ともよろしく。、
Commented by 高橋 at 2008-06-22 14:53 x
小川さん こんにちは。愛しのジャズメン3冊目「ジャズ楽屋噺」読んでいます。言葉が分らない事が面白いエピソードになっているお話2つ発見しました。チャーネット・モフェットのは良くありそうな誤解で店員の女性の描写や言い分が非常に面白かったです。もう一つは原朋直さんがウイントンと電子翻訳機で意志の疎通を図っていたと言うお話です。音声が出る性能のいい翻訳機が開発され外国語で困ることは無くなる日も近いのでしょうか。
へホモグロビンA1cの値は糖尿病だけでなく心臓病、脳卒中,腎不全とも関係があり30年ほど前の1980年代にアメリカで発見されたようですね。血液検査ですべて分ればラクですね、バリウムが苦手で胃カメラを受けたことがありました。(苦笑)
Commented by 高橋 at 2008-06-22 15:05 x
すみません、ヘモグロビンA1cと書いたつもりが間違えてしまいました。(苦笑) 28日の成城クラブは都合で行けそうにはありませんが,また何かのイベントにでも参加したいと思います。
Commented by jazz_ogawa at 2008-06-22 19:18
高橋さん、いろいろありがとうございます。A1cについてもいろいろ勉強されているようですごいです。検査も昔に比べればずいぶん楽になったものが多いですね。
イヴェントは8月と9月にもあると思います。いずれ、どこかでお会いできればうれしいですね。
Commented by 高橋 at 2008-06-25 19:11 x
小川さん たびたび失礼致します。イネ科の花粉症でくしゃみがひどかったのですが,月曜日からほとんど無くなり。28日の「成話会」予約しました、70人ぐらいの席が満席のようでした。当日は自由席で1時半から受け付けのようです。では小川さんのトーク楽しみにしています。
Commented by jazz_ogawa at 2008-06-25 23:12
高橋さん、ありがとうございます。主催者は50人くらいを想定していたみたいですが、ありがたいことに人数が増えました。窮屈かもしれませんが、お許しください。それから、ぜひお声をかけてください。
<< 2008-06-22 『インデ... 2008-06-15 「ONG... >>
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