6月に何冊か本を出しますが、これはその1冊用に作ったチラシです。出版社は全音楽譜出版で、今回は「ジャズ・マスターズ・シリーズ」の第一弾となるものです。ほかにも来月に出す本はありますが、この本が中では一歩リードといったところでしょうか。数日前に印刷所に入ったという連絡もありましたし。
この手の本、食傷気味のひともいるでしょう。でも、「出せるときにとにかく出す」がモットーですから、似たような内容でもいいんです、出してくれるところがあるのなら、ありがたくお受けしようじゃありませんか。
タイトルからもお分かりでしょうが、この本、河出書房新社から出した三部作の『名盤100』と同じような趣旨です。ただし、あちらはアルバム単位でしたが、こちらは曲単位。それから『名盤100』はインタヴューのみで構成しましたが、こちらは「ジャズ・マスターズ」の言葉を引用しつつ、ぼくの考えや怪しげな音楽理論もときには開陳しています。
それから、この本、前回全音から出した『スタンダード・ジャズのすべて大事典 ベスト850』とも連動するようになっています。あの本では、850曲について、出典や歌詞の内容や代表的な名演やエピソードなどを紹介しました。今回はその中から120曲を選び、それらについて「ジャズ・マスターズ」がなるべく奏法や理論的なことを語っている部分を選んで編集してみました。そういうわけで、『100』と重なる部分も少しはありますが、これまでとはかなり違う切り口になったんじゃないかと思っています。
楽譜の出版社ですから、「楽器を演奏するひとに買ってもらいましょう」というのが担当者の考えです。そういわけなので、書店より楽器店がターゲットです。そこに撒こうと、このチラシ、2万枚も刷ったそうです。そんなに資本投下して大丈夫? とちょっと心配していますが。
ぼくとしては、山下さんのネーム・ヴァリューに便乗できればと願っています。山下さんの理論書なら、たいていのところで注文してくれるんじゃないでしょうか? それで、「ついでだから小川の本も一緒に」という魂胆です。そうなったらいいんですが、結果はどうなることやら。
そのほかの本についてもおいおいここで宣伝していきたいと思いますので、お付き合いのほど、どうかよろしくです。