昨日ニューヨークから無事に帰ってきました。整備の都合で出発が1時間遅れたのはいつものことですが、その後は快調で、帰国ラッシュかと思っていたのですが、成田もガラガラでした。荷物も5分くらいで出てきました。ぼくの場合、Priorityのタグがついていても最後の最後まで出てこないこともあれば、そのタグが引きちぎられていて、やっぱり最後の最後まで出てこなかったこともあるのですが。リムジン・バスも乗り場に着いたら乗車が始まっていましたから、成田に着いて20分弱でバスに乗っていたことになります。
それで今回観た映画を整理しておきます。
1.ニューヨークへの機上にて
①幸せのレシピ
観たかった映画です。舞台はマンハッタンの22 Bleecker St.にあるという設定のレストラン。ぼくは79 Bleecker St.に住んでいたので、番地から行けば目と鼻の先です。
ついでがあったのでその住所に行ってみました。22番のハウス・ナンバーはなく、18番の次は26番でした。つまり架空の番地です。しかも、映画の中ではチャールス・ストリートとブリーカーの角となっていますが、チャールス・ストリートはもっとウエストで、7番街と8番街に間ですから、番地で行けば200番とか300番台あたりになるんじゃないでしょうか。
お馴染みの風景が満載でした。ストーリーもよかったですが、それ以上に街並みのシーンに目が釘付けになりました。あとは、レストランの厨房の大変さもよくわかりました。
今回もいろいろなレストランに行きましたが、同時に何種類ものアペタイザーやメインの料理が出てくるのはすごいことだと改めて思いました。ときどき誰かの料理が出てこないことがあります。それも仕方がないかなと、妙に納得しました。
②しゃべれどもしゃべれども
この映画も気になっていたものです。なにせ落研にいましたから。主演の国分太一も伊東四郎も落語が巧いです。映画なので断片しか演じていませんが、DVDには「蔵出し映像!本編で惜しくもカットされた落語シーン 伊東四朗『火焔太鼓』 森永悠希『まんじゅうこわい』 国分太一『火焔太鼓』(24分)」というのがついているようですが、時間からするとフル・ヴァージョンじゃないんでしょうね。
最近の日本映画、こういうほのぼのとした内容のものにぼく好みのいい作品が多いように感じています。
③クレイジー大作戦
このところのANAはクレージー・キャッツの映画を連続で上映しています。これもその昔に観たはずですが、内容はすっかり忘れていました。途中で演奏シーンが少し出るんですが、やっぱりそういうところに目が行ってしまうのは悲しい性でしょうか。ドタバタに次ぐドタバタで荒唐無稽な映画ですが、こういうのを作ってヒットさせていたのが1960年代の日本映画のいいところです。
④わたしをスキーに連れていって
これも、その昔、映画館ではなかったと思いますが、どこかで観ましたね。いい時代でした。ぼくはこれよりひと世代上ですが、似たようなことをやっていたんで、懐かしく観ました。
ぼくの場合は1970年代初頭が大学時代です。それほどスキーには熱中していませんでしたが、友人にスキー部の連中がいましたから、週末になると車を連ねてよく行きました。万座、湯沢、志賀高原とかですね。それでバンドもやっていましたから、そっちのバイトもやったり。まるで若大将状態です。つくづく楽しい時代でしたね。
2.ニューヨークにて
こちらはブログで書きましたから、おさらいです。
⑤アイ・アム・レジェンド
見慣れた街が荒廃していたり、破壊されていたりして、現実なら大変ですが、街並みのディテールが楽しめた映画です。どうしてライフラインが使えるのか、矛盾はありますがそれはそれ、壮大な街並みのシーンに圧倒されました。ニューヨークが破壊される映画はいろいろありますが、これはトップ・クラスの出来映えと思いました。
⑥ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
前作が面白かったので、今回も期待していました。歴史の部分や謎解きが英語なので完璧に理解できたわけじゃありません。それでも展開がスピーディで、よく出来た映画だと思いました。アイアン・マウンテンにも行ってみたくなりました。ディープ・パープルのジャケットにも使われていることですし。
⑦Charlie Wilson's War
これはテレビで今週の興行成績第4位といっていたので観てきた映画です。日本公開はまだですよね。上の2作とよくわからないアニメがトップ3で、その次にランクされていました。
チャーリー・ウィルソンは女好きで食えない下院議員ですが、ひょんなことからソ連のアフガン侵攻に憤りを感じ、議会を説得して予算を得て、武器商人から武器を調達してアフガンに送り込むことなどをします。
当時は英雄として賞賛されたんですが、いまのアメリカを見ると、これってどうだったんでしょう。結局このときの武器がテロやアメリカを攻撃することに使われたりしているみたいです。話題の映画だったので超満員でしたが、アメリカ人にとっては複雑な心境だったのでは?
3.成田行きの便にて
ふーぅ、記録に残すのもたくさんあって大変です。帰りもいろいろ観ました。
⑧The Jane Austen Book Club
これは日本で公開されたのでしょうか? ジェーン・オースティンは『エマ』『高慢と偏見』『分別と多感』といった作品を発表したイギリスの作家ですが、彼女が書いた6冊を、月に一度、一冊ずつ読んでその感想や分析をし合う読書会のお話。テーマは地味ですが、これにも引き込まれました。
女性好みの作家なので、女性5人に男性ひとりを加えたメンバーによる読書会です。その中でいろいろな人間関係や恋愛模様が浮き上がってきます。その流れが淡々としていて、大人の映画という印象でした。これまた観終わったあとにほのぼのとした気分になれます。
⑨3:10 To Yuma
映画のタイトルは「3時10分発ユマ行きの列車」ということです。ラッセル・クロウが早撃ちの無法者役で主演したウエスタン。逮捕された彼をこの列車に乗せて刑務所送りにしたいのですが、その間に仲間が奪還しようとして銃撃戦になるというのが主なストーリー。話は単純ですが、彼を護送するクリスチャン・ベール扮する南北戦争で負傷した破産寸前の牧場主がよかったです。二人には妙な友情が芽生えるのですが、こういうのもわかる気がします。これは男のドラマですね。
⑩オリヲン座からの招待状
これもほのぼのとした映画でした。浅田次郎の原作です。宮沢リエと『それでもボクはやっていない』の加瀬亮がいいですね。宮沢リエの夫役で出ていた宇崎竜童や加瀬亮の40年後を演じた原田芳雄もいい味を出していました。
昭和30年代にはこういう映画館が全国にたくさんあったんでしょうね。ぼくも小学生のときに同級生の家が三軒茶屋で映画館をやっていて、まったくこういう感じでした。学校の帰りによく寄っては観せてもらいました。そんな懐かしい時代のことを、この映画を観ながら思い出していました。
⑪喜劇 駅前団地
クレイジー・キャッツの映画がひと段落ついたのでしょうか。今度は『駅前シリーズ』からの1作です。森繁久弥が若いです。小田急線の沿線と思われる東京の外れにできた新興団地を舞台に、森繁のほかにフランキー堺や伴淳三郎など、お馴染みの面々が繰り広げるドタバタ喜劇。こういうナンセンス物、大好きです。
人気上昇中の坂本九も大きくフィーチャーされていて、そちらもぼくは興味深くみました。、また淡島千景が女医さん役で出てきますが、淡島さんは実家の裏に住んでいたので、懐かしかったですね。お正月になると、ジャイアンツの長嶋や王といったひとたちが遊びに来て、キャッチボールをしてもらったことがいい思い出です。
これで全部です。これらのほかにもいくつか途中で観るのをやめてしまった映画もありますので、今回もかなりの映画三昧でした。