1日遅れの報告です。2日目は夕食を食べてから会場に行ったので、最初に登場した日本のSoil & "Pimp" Sessionsは見逃してしまいました。クラブ・ミュージック的な演奏をするバンドなので興味はあったんですが、なんでもかんでもというわけにもいきませんので、これはパスです。
それで8時ごろに「国際フォーラム」に着いたら、ソウル・バップ・バンドの演奏が始まっていました。
【ソウル・バップ・バンド】
ランディ・ブレッカーとビル・エヴァンスが結成したユニットで、そのほかのメンバーはハイラム・ブロック、クリス・ミン・ドーキー、それにロドニー・ホームズというもの。会場に入ったとたん、テンションの高い演奏が耳に飛び込んできました。しばらく観ないうちに、ランディのずいぶんとお太りになられたこと、ちょっと唖然としてしまいました。
それ以上に劇太りしていたのがハイラム・ブロックです。もともとむっちりタイプでしたが、ステロイドの副作用で太ったひとのような体型になっていて、気になりました。それに比べると、ビル・エヴァンスは髪の毛がグレイになっただけで、マイルス時代と体型も顔つきもおんなじ。
これだけのメンバーですから、演奏は面白かったですね。まるで現代版のブレッカー・ブラザーズみたいでした。ランディとビルもいいコンビです。最後のほうではランディが歌までうたって楽しませてくれました。
【キャンディ・ダルファー】
こちらは女性版デヴィッド・サンボーンというところでしょうか。華のある女性は得ですね。もちろん演奏もうまいんですが、そこにプラス・アルファが加味されて、こういうフェスティヴァルには打ってつけの盛り上がりを演出していました。
最初のころは美人サックス奏者ということでちやほやされていたキャンディですが、キャリアを重ねて実力も身につけてきた姿を観るのは嬉しいものです。いっときの流行で消えてしまうのでは? という予想を覆し、プレイも堂に入るものになってきました。これからどんな年の取り方をしていくのか、そちらも楽しみです。
【ジョー・サンプルwith ランディ・クロフォード】
ぼくにとって1979年に発表されたクルセイダーズの『ストリート・ライフ』は、その時代を象徴する1枚になっています。医者になって間もないころで、いろいろ悩みもありました。その鬱屈した気分を一瞬でも忘れさせてくれたのがこのアルバムです。
軽快なサウンドとランディ・クロフォードのヴォーカルを聴いて気分が高揚したことも一度や二度ではありません。そのときの主人公ふたりが再会した昨年のアルバム『フィーリング・グッド』もよかったですし、それもあってこのステージにはそれなりの期待を寄せていました。
それにしても、ランディ・クロフォードのナチュラルなヴォーカルには魅了されました。テクニックを労さずに自然に歌うだけでひとの心を掴んでしまうヴォーカル。初日のステイシー・ケントとはまったく歌へのアプローチが違います。どちらがいいとか悪いとかではないんですが、クロフォードのゆったりした自然体のヴォーカルにはほろりときました。
しかし次翌日(今日のことですが)も朝から忙しいため、残念ながら途中で会場をあとにしました。最後はきっと「ストリート・ライフ」で大盛り上がりになったことでしょう。