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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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「証言で綴る日本のジャズ」

「ジャケ裏の真実
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小川隆夫ONGAKUゼミナール
@銀座le sept
3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


■TALK EVENT■
民音音楽博物館
「3月文化講演会」@神戸
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TEL: 078-265-6595

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2007-05-22 ニューヨークのフリー・ペーパー
2007-05-22 ニューヨークのフリー・ペーパー_e0021965_196179.jpg
 東京もそうですが、ニューヨークも各種のフリー・ペーパーがあちこちで入手できます。日本語のフリー・ペーパーにしても、日刊と週刊を合わせれば10種類はくだらないでしょう。もちろん、ネットでもテレビでも日本のニュースや番組は見ることができます。25年前の留学時代に比べると、ずいぶん便利になったものです。

 ジャズの情報にしても、当時は週間新聞の『VILLAGE VOICE』の広告を手がかりにしていただけです。帰国するしばらく前から『HOT HOUSE』という月刊の小冊子が刊行されるようになって、ぐっと便利になりましたが。
 最近ではこれら2誌に加えて、新聞タイプの『all about jazz』と雑誌タイプの『NEW YORK JAZZ GUIDE』も発刊されています。ニューヨークを旅行をするひとも多いですし、その間にジャズを楽しもうというひともいるでしょう。限られた時間内で最大限にジャズを楽しむためには、取り合えず情報を仕入れることです。そのためには、こうした無料の情報誌が役立つでしょう。

2007-05-22 ニューヨークのフリー・ペーパー_e0021965_1963573.jpg
 ぼくの場合、ニューヨークに着いたらまず『VILLAGE VOICE』を手に入れます。水曜日に発刊される週間新聞で、ご存知の方も多いと思いますが、これは音楽情報誌ではなく、一種のカルチャー・マガジンです。
 この『VILLAGE VOICE』、ぼくが住んでいたころは一部75セントでした。その後1ドル50セントまで値上がりしましたが、現在は無料です。街を歩けば、あちこちに写真のような赤いボックスが設置されています。あとは書店やレコード店をはじめ、さまざまなショップでも入手可能です。そういうわけで、ニューヨークに着いたらとりあえず『VILAGGE VOICE』をチェック、ですね。

 『VILLAGE VOICE』は60年代のヒッピー文化から生まれたアングラ週刊誌が出発点です。それがいまでは政治・経済の論評から幅広い文化の紹介まで、若者を中心にした読者向けの、ある意味でラジカルな情報誌・論評誌としての評価を獲得するまでになりました。
 音楽以外にも、映画・書籍・美術・ダンス・演劇・ミュージカルなどの紹介、さらにはレストラン・ガイドからあらゆる催しの総合的な情報までを知ることができます。とくに後半に掲載されているライヴ・ハウスの広告が、ジャズに限らず音楽ファンには情報源として愛用されています。

2007-05-22 ニューヨークのフリー・ペーパー_e0021965_1965950.jpg 「The BIBLE of Jazz in New York For 25 Years!」の文字が表紙を飾っているとおり、『HOT HOUSE』は今年で創刊25周年を迎えました。こちらはマンハッタンだけでなく、ニュージャージーやクイーンズなど、ニューヨーク周辺にあるジャズ・クラブのスケジュールまで網羅してます。
 この雑誌は、「UPPER MANHATTAN(70丁目周辺)」、「MID-TOWN(35丁目から69丁目)」、「LOWER MANHATTAN(34丁目以南)」、「BROOKLYN/QUEENS」といった具合に、地域別にジャズ・クラブのリストとスケジュールを掲載しています。これはホテルに宿泊しているひとにとって、自分が行きやすいクラブを探すのに便利でしょう。

2007-05-22 ニューヨークのフリー・ペーパー_e0021965_1971757.jpg 新聞タイプの『all about jazz』は、ライヴ情報も網羅していますが、それよりジャズ雑誌的な内容で、インタヴューやアーティスト紹介、新譜のレヴューなどが中心です。この5月号では、リチャード・エイブラムスのインタヴューが表紙と巻頭を飾っていました。こんなところもマニアックで、嬉しい限りです。
 末尾にかなり小さな店までを含めたジャズ・クラブのリストがついていますから、マニアはこういうところをチェックして、知らないお店に行くこともできます。ただし毎日ライヴをやっているかどうかはわかりませんから、電話で確認したほうが無難ですね。

2007-05-22 ニューヨークのフリー・ペーパー_e0021965_1973894.jpg 『NEW YOROK JAZZ GUIDE』は、『DOWNBEAT』誌と同じサイズで同じくらいの厚さのジャズ雑誌で、これが無料というのは驚きです。「The Ultimate Directory of NY Area Jazz Club, Concert & Event Listings」という文字が表紙に書かれています。こちらも、一般的なジャズ雑誌と同じようなコンテンツで、ジャズについての情報をライヴだけでなく多角的な形で得ることができます。
 『all about jazz』がマニア志向なら、こちらの 『NEW YOROK JAZZ GUIDE』はメジャー志向です。ちゃーんと住み分けができているところも憎いですね。

 問題は、これらの雑誌がどこで手に入るかです。『VILLAGE VOICE』は、先に書いたとおり簡単入手できます。残り3誌は、まとめてここ、という場所はないように思います。有名ジャズ・クラブに行けば『HOT HOUSE』はまず置いてあるでしょう。残りの2誌は置いてあるところもあれば、置いてないところもあります。ジャズを扱っているレコード店にも、雑誌によって置いてあるところがあります。
 これもある種の出会いということで、ジャズ好きのひとならどうせあちこちに行くでしょうから、どこかでお目にかかれるに違いありません。それにしても、これだけの情報を毎月無料で配っているのですから、やっぱりニューヨークはジャズの街なんですね。

 それで、来月にならないときちんと紹介はできないのですが、10月初旬にぼくがガイド役を務める「ニューヨーク・ジャズ・ツアー」の開催が決定しました。レコーディング見学、ミュージシャンの家でのティー・パーティ、バスでめぐるマンハッタン・ジャズ・ツアー(名所めぐり)などを考えています。6月10日前後には募集要項や内容がブログでお知らせできると思います。その時期にニューヨークに行こうと考えているかたは、このツアーもチェックしたらいかがでしょうか。
by jazz_ogawa | 2007-05-22 19:16 | 平凡な日々 | Trackback | Comments(8)
Commented by nsxjapan at 2007-05-22 20:06 x
へぇ~、フリーなんだ。1989年に行った時、真っ先に買いましたが、1ドルでした。
Commented by jazz_ogawa at 2007-05-22 23:57
nsxjapanさん、『ヴィレッジ・ヴォイス』はいつの間にかフリーになりましたね。でも地方に行くとニューススタンドで有料で売っています。フリーはニューヨークのみのようです。
Commented by 東京へたるドールズ at 2007-05-23 14:29 x
先生こにゃにゃちは! 先週、RECの合間にバークリー出身のサックス吹きの人(G.ガゾーン師事)に『カタログ』を渡したら、「そうそう、VILLAGE VOICE、おぉ〜Hot House!これはもう毎回チェックしてましたよ」というので、思わず「どうどう?情報網羅してる?」と仕事そっちのけで根掘り葉掘りシツコク感想を聞いてしまいました。パーフェクトですって!(当たり前ですね)
「ジャズ関連でこれだけの店があるなんて、現地の人でも絶対知りませんよ。これ、どうやって情報を集めたんですか?」と聞かれたので、「小川先生が自らの足を使って収集したのよ〜」と。「うひゃー!これはすごい!」と感心しきりでした。ステージで宣伝しますって(笑)。
Commented by 浦島 at 2007-05-23 16:50 x
小川さんがガイドのニューヨークツアー。行きたいです。でも、10月は忙しい時期なので、無理ですね。行ける人がうらやましい!
Commented by jazz_ogawa at 2007-05-23 19:32
東京へたるドールズさん、久々の登場ですね。嬉しくなるコメントありがとうございます。昨日はお疲れさまでした。ハイオク満タンですか?
近々、企画会議やりましょう。 って、業務連絡してどうする!
Commented by jazz_ogawa at 2007-05-23 19:34
浦島さん、ぼくもこういう企画は初めてなので、どうなることやら、といった感じです。またの機会にぜひ(あるかどうかわかりませんが)。
Commented by kiku at 2007-05-23 23:11 x
小川さん、こんばんは。小川さんのガイドでNYツアーなんて、とても贅沢な企画ですね!!即とびつきたいのはやまやまですが僕も諸々の事情から参加できません。残念!!
Commented by jazz_ogawa at 2007-05-24 00:06
kikuさん、コメントありがとうございます。またチャンスはあるかもしれませんので、そのときはよろしく。
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