
といっても、特別な予定は何もありません。いつものように野菜スープなどの朝食を食べて、その後にジムでひと汗流して、ごろごろしていたらお昼です。
上の写真は、部屋から見たイースト・リヴァーです。しばらく前までは電力会社の大きな建物があったため、このように見通しがよくありませんでした。しかし現在ハイライズのアパートが建設中なので、そのうち以前よりもっと視界が悪くなりそうです。

最後のお昼ご飯は、ニューヨークに来たら一度は行かなくちゃいけない(と勝手に決めている)イースト・ヴィレッジのカレー屋さん「Baluchi's」にしました。このお店はマンハッタンのあちこちにあるのですが、お昼は全メニューが半額になります。しかし、今回行ったら、夜も半額になっていました。これまでにも昼夜共に半額だったことがあるので、またそうなったようです。
イースト・ヴィレッジには有名なインド・レストラン街がありますが、こちらはその近くのセカンド・アヴェニューに面しています。通りをはさんで数件先には、やはりお気に入りの「Haveli」もあるのですが、「Baluchi's」ができてからは、安くておいしいこともあり、こちらに来る回数が多くなりました。
このあたり、とにかくカレー屋さんが多いのですが、「Baluchi's」にしても「Haveli」にしても、インド・レストラ街よりは高めの価格設定です。それでも半額になれば、インド・レストラン街にある店とほとんど同じ値段になるんじゃないでしょうか。
同じ値段なら、安っぽくない店で、安っぽくないカレーを食べたほうがいいでしょう? でも不思議なことに、この店にお客さんはあまり来ません。今日も、ぼくたち以外は先にひと組、帰るころにもうひと組が来ただけです。味もいいし値段も安いのに、どうしてなんでしょう?

それでぼくは健康のことを気にしつつ、ここまで来たら食べるしかないと居直り、さらに我慢は体によくないとセルフ・エクスキューズし、それでも後悔しながらBharthaを食べてしまいました。
これは先日「Pongal」で食べたカレーとほぼ同じもので、ローストした茄子を、ソテーしたオニオンとトマトであわせたものです。こちらのほうは普通にオイルが使われている分、味にコクがありました

このバスマティ・ライスはなかなかおしいです。一般的にカレー屋さんでは、ライスは無料ですが、ここは有料で、やはりメニューに書かれた金額の半額がチャージされます。それで少し金額的に辻褄を合わせようということでしょうが、それでもトータルして、このクラスのカレーがニューヨークでこの値段で食べられるところはまずないと思います。お金のことはあまり書きたくないのですが、ぼくのは8ドル弱くらいじゃないでしょうか。

ところで「am NEW YORK」というフリー・ペーパーがあるのですが、本日発行のウィークエンド版にこんな記事が載っていました。「マンハッタンの音楽シーンに暗雲が立ち込める気配」とでもいうんでしょうか。最近クローズされたクラブを題材に、クラブ・シーンの不景気について書かれた記事です。リストには「CBGB」「Fez」「Luna Lounge」「Tonic」「C-Note」「Sin-e」が掲載されています。このうち『マンハッタン・ジャズ・カタログ』で紹介した店が4軒含まれています。レコードやCDショップもクローズしてきていますし、本もそのうち書き直さなければいけません。

同じ新聞で松井の記事も見つけました。昨日も活躍して、あちこちのニュースで松井がヒットを売ったシーンが繰り返し流されていました。松坂の打たれたシーンも何度も見ましたので、どちらも注目されていることが実感でき、結果はどうあれ日本人としては嬉しく思います。
さて夜ご飯は、イタリアンかチャイニーズも選択肢なんですが、やっぱり野菜を摂ろうということで、しゃぶしゃぶになりました。週に2回は多いのですが、「肉より野菜中心だからね」とまたまたセルフ・エクスキューズをして、今回はイースト・ヴィレッジにある「しゃぶ辰」です。

最近は安いお肉を選ぶようになりました。こちらのほうが赤味ですから。とはいっても、脂身も含まれているので、そこはメスさばきならぬ箸さばきで細かく脂身を取り除きます。きれいな食べ方とはいいがたいし、同席するかたはいつも迷惑していると思いますが、ここはお許し願ってマイ・ペースでいかせてもらいます。

効用もあるんですよ。そのうち細かい作業に疲れてくるので、食べる量が減りますから。「そんなことないっ」といっているひとの顔も思い浮かびますが、実感としては物足りないくらいのところでおしまいにしています。
さあ、これで行くべきレストランには大体行きましたし、ほとんど何もしないでだらだら過ごしたことでリフレッシュもできました。総括するに、今回の食生活はおまけして50点といったところでしょうか。日本に帰ったら、しばらくは真面目に禁欲生活をしようと思っています。でもこれまたセルフ・エクスキューズですが、めりはりつけるのも大切ですから。
さあ、あとは明日の飛行機で日本に戻るだけです。つまらないのは、「名残惜しい」気持ちがいつのころからかなくなってしまったことです。以前は、最後の夜なんて、とても悲しい気持ちで迎えていました。しかし、もう何年もそういう気持ちは芽生えません。いまは早く日本に帰りたいと思っています。それだけ、日本に置いてある人生や生活が大きくなったということなんでしょうかね。