釈然としない映画でした。何が釈然としないかというと、結末です。あんな終わりかたはずるいなぁと思いました。こんなことでいいのなら、どんな物語だって最後は似たようなことを考えれば解決してしまいます。
力道山を思い出しました。相手に散々痛めつけられて、もうこれまでかというときに伝家の宝刀を引き抜くあの姿です。空手チョップで滅多切りにして、最後は勝つあのパターン。映画ではパフュームが伝家の宝刀です。香水をひと振りすれば、それですべてが思いのままになってしまうのはずるいなぁ、です。
力道山の場合は、正義のヒーローで悪役をやっつける構図でした。それで、観ているほうもすかっとできます。ところがこの映画の主人公は正義のヒーローじゃなくて、若い女性を何人も殺した殺人鬼ですから、立場がまったく反対です。そんな人間に伝家の宝刀を持たせるのはルール違反じゃないでしょうか。
とんちんかんな感想を書いていますが、そう思ったんだからしかたありません。それにしてもこの映画、豪華なセットや衣装など、重厚な作りで最初のうちはかなり面白く観ていました。最後があんまり、というだけです。あとはパリが舞台なのに、英語でしゃべっていることに違和感を覚えましたが。字幕の嫌いなアメリカ人が作った映画だからでしょうか。
かなりの予算を使った映画だと思います。その予算を使えば、もっと別の面白い作品だって作れたかもしれません。無駄遣いとはいいませんが、ちょっと勿体ないかなぁと。また、とんちんかんなことを書いていますね。
パフュームで思ったのですが、においのきつい香水はいやですね。エレヴェーターに乗ったとき、誰も乗っていないのに強いにおいが残っていると、どういう神経をしているひとが乗っていたんだろうと想像してしまいます。そういうひとと狭い部屋で一緒になったときは息が苦しくなってきます。そんなに多くはありませんが、たまにそういうひとと出会うと唖然とします。
ほのかな香りというのは悪くないです。でも、野暮な男なので、無臭のほうがベターです。においって好みに個人差がありますから、自分の好きなにおいを身に纏うことについてはなにもいうことはありません。それでも一緒に同じスペースで時間をすごすときには、においのしないひとといたほうが心地いいです。
ついでに書くなら、いつものことですが、煙草のにおいがいやです。タクシーに乗ろうとして、あまりににおいが強いので降りたこともあります。服や髪の毛ににおいがつくのもいやです。けむりより、そういうものについたにおいのほうが気持ち悪いです。
Hi-Fiのイヴェントでも、できるだけ長居をしないで帰ってくるのですが、それでもにおいが体についています。心臓にもよくありません。帰りはたいてい心臓の調子がおかしくなります。煙草を吸う方はそのあたりのことにも気を使ってほしいなぁと思っています。
それでも、煙草を吸うこと、および吸うひとに嫌悪感はありません。嗜好品ですから。ただし、そばにいるひとが迷惑に思っているかもしれないとは考えてほしいですね。風向きや空気の流れによって、こちらに煙が流れてくるようなことがあります。吸わないひとがそれを気にするのではなく、吸うひとがそれに気を使ってもらえると助かります。大半のひとはそうなんですが、周囲に無頓着なひともまだ見かけます。
結局、今日も自分のことは棚に上げて、思いつきを書いてしまいました。愛煙家の方、申し訳ありませんでした。ぼくだって、ひとから見たら「とんでもないやつ」と思われているはずです。ですから、これは自分勝手なたわごとと思ってください。
ぼくの周りにも煙草を吸うひとはいます。彼らも大切な友人です。煙草を吸うからといって、そのひとが嫌いになるわけじゃありません。そしてそういうひとは、全員がぼくの前では煙草を吸いません。ひとへの気遣いが有り難いです。優しくないぼくが、他人には優しさを求めているんですから、なんて自分勝手な人間なんでしょうね。
■おまけ(その6)
おまけ(その1)の別ヴァージョンです。出典はブルーノートの『ハンク・モブレー・アンド・ヒズ・オールスターズ』(BLP-1544)でしょうか? 譜面の代わりにモブレーが持っているのはレントゲン写真ですね。