気になっていたので、昨日渋谷の「アミューズCQN」で観てきました。初めて行った映画館ですが、小ぢんまりと落ち着いた雰囲気の映画館でした。椅子もゆったりで座り心地がいいし、全席指定で、最後のほうでチケットを買ったため、後方の壁際でしたが、それほど見にくい印象でもなかったです。
映画を観て思ったのは、やっぱり司法制度の問題点というか、それを取り巻く状況や認識の劣悪さですね。冤罪が作られる方程式みたいなものが描かれていました。すべて想像の範囲というか、逮捕されたら「こういう扱いや、言葉遣いをされるんだろうなぁ」と思っていたことが、順序正しく表現されていった感じです。
痴漢という行為に対して、世間も含めてですが、官憲が最初から差別しているんですね。ですから犯人に対する扱いも粗雑です。当然尊敬されなくていいんですが、でも犯人でない場合だってあるわけですから、犯人とされている人物の言い分をまったく無視して、自分たちの思い描くストーリーに当てはめていくことしかしないお粗末な思考や行動は何とかしてほしいものです。
それで思いました。こういうことを改善してもらわないうちは、裁判員制度なんか始めないほうがいいんじゃないしょうか? 痴漢のような軽犯罪には裁判員制度は適応にならないようですが、重罪を犯したひとであっても、裁判員の前に出てくる以前に、この映画のような取調べを受けて、いい加減な捜査や調査で何らかの罪状を課せられたひとに対して、ひとりの市民として、ぼくはそのひとに対して何かを判断したくありません。ぼくが判断するならば、自分が納得できる形できちんと処理された事件にしてもらいたいですね。
被告に対し理不尽なことが行なわれていて、検察に不都合な証拠は出されていない、あるいは反対に弁護側に不都合な証拠が隠匿されているような裁判には関わりたくありません。ゲームじゃないんですから、隠し事は一切なし、情報はすべてオープンにするくらいのことは最低限してほしいです。
裁判員制度を実施するなら、そこがクリアできるような方策をまずは考えてほしいと思います。不十分な証拠を提示されて、何かを判断をしろといわれるのはごめんです。すべての経過をビデオで撮っておいて、それを必要なときは関係者だけ閲覧できるとか、何か方策を考えるべきです。体制や準備が不十分なうちは、というかぼくの場合は、ぼくが納得できない状態では、裁判員に指名されてもやだなぁというのが本音です。
それはそうと、逮捕されると大変ですね。ぼくだって、自分では意識しなくても、何かの犯罪に巻き込まれたり加担することだってないとも限りません。あってはいけないことですが、医者ですからそちらで事故を起こすことだってあり得ます。無実の罪で起訴されることだってあるかもしれません。生きていれば何が起こるかわかりませんから。
ぼくは、この主人公のように否定し続けることができるかどうかわかりません。すぐに挫折してしまうかもしれません。耳を貸さない捜査官、検事、判事ばかりではないでしょうが、それにしてもこの映画に出てくるひとたちはひどすぎます。でも、おそらくは似たり寄ったりなのが現状なんでしょう。この映画に対する反論もぼくは聞いていませんし。
プライドがないんでしょうかね。どういう思いで、彼らは自分の仕事をしているんでしょう? 正義を履き違えているのかなぁ?
話は違いますが、そのまんま東さんが知事に就任したときの、役人の態度も予想通りひどいものです。どうして、一緒に最良の方法を考えようとしないんでしょうか? 彼がシステムもルールも知らないのはわかっているんですから、たとえばヘリコプターがあることなんかも教えてあげればいいのにと思います。みんがそうじゃないのはわかっていますが、宮崎県庁にもやっぱり意地悪なひとがいるんですね。なんてかっこ悪いんでしょう。
これから議会でも意地悪をされそうですが、東さんだって、県会議員だって、県庁の職員だって、みんな宮城県をよくしたいんでしょう? それだったら、方針や考えは違ったとしても、協力できるところはすればいいじゃないですか。個人の喧嘩なら相手の邪魔をしたっていいですが、これは公のことなんですから。その前には、個人のねたみや僻みは押さえたほうがかっこいいですよ。
知っていることを「聞かれなかったから言わなかった」というのは、そのひとがどれだけ頭が悪いかを自分が認めていることになります。ちょっと機転の利くひとなら、先んじていろいろアドヴァイスができるんですから。その程度のこともできないひとを税金で雇うのは問題でしょう。
また話は妙な方向に行ってしまいました。これまでに多くのひとがいろいろなところで言ってきたことですが、税金で給料を払われいるひとは、もう少し自分の仕事にプライドを持ってほしいですね。
『国家の品格』という本が売れていますが、いつから日本人はプライドを失ってしまったんでしょう。見栄を張らなきゃかっこよくないですよ。給食費を払わないのだって、プライドがないからじゃないでしょうか? 『あるある大事典II』もそうでしょう。
といいつつ、わが身を振り返れば、ぼくだってさまざまな場面でプライドのないことをやっているので、偉そうなことはいえません。ですが、勝手気ままなブログです。言いたいことを言わせてもらうと、こういうことになりました、ってところです。