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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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2006-12-10 『硫黄島からの手紙』
e0021965_23192048.jpg 重たい映画です。胸にズシンと響きました。硫黄島の攻防をアメリカ側と日本側から描いたクリント・イーストウッドの二部作の日本編(?)ですが、両方の映画を観ることによって、より真実に近い形でこの攻防戦が理解できました。
 改めて思いましたが、戦争とは何と無意味なものでしょう。これでもかこれでもかと繰り広げられる戦闘シーンを通して、クリント・イーストウッドは、ともすれば大きな歴史の渦の中に埋没されてしまいそうな心温まるエピソードも合わせて描き出します。
 しかしどんなに人間味に溢れた軍人がいたとしても、時代の流れに逆らうことはできません。戦争とは狂気です。良心や知力は力の前には何の役にも立たなかったということです。そんな時代が再び来ていることに、イーストウッドは警鐘を鳴らしたかったのかもしれません。

 この二部作を観て、反ブッシュ・キャンペーンの映画と考えるひともいるでしょう。ぼくもそのことは強く感じました。それ以上に思ったのは、この映画をアメリカ人が作ったことです。びっくりしたのは、実に日本人の心情がきめ細やかに描かれていたことです。
e0021965_23194067.jpg 日本人の心に、それも深いところに訴えかけてくる映画をイーストウッドが作り上げたことに感動しました。もちろん、彼ひとりの力ではありません。ですが、こういう映画をアメリカの映画人がきちんと作ったことに、凄さと素晴らしさを感じた次第です。

 『ラスト・サムライ』にしても『ロスト・イン・トランスレーション』にしてもこの映画にしても、日本人の心や気持ちを見事に理解した映画がこのところ増えてきました。それも、アメリカ人から見た日本人や日本の視点を含めて、日本人的な感性を感じさせる内容になっています。その象徴が『硫黄島からの手紙』だと思いました。日本人でも作れない日本映画、そんな風に思いながらこの映画を観ていました。
 ほぼ全編、日本語です。こんなアメリカ映画は初めてかもしれません。あったとしても、メジャーな映画では史上初でしょう。それも、アメリカの映画人の間では冒険だったと思います。何しろ、アメリカ人は字幕を嫌う傾向にありますから。
 先日見た『太陽』にはいくつもの????マークがつきましたが、その作品も含めて、サブカルチャーとしてではない日本の、それも深い部分に触れるテーマで外国のひとが映画を作ることにさまざまな思いが交錯します。

e0021965_23252751.jpg 反対のことを考えてみてください。たとえば真珠湾攻撃の映画をテーマに、日本の映像作家がアメリカ人の心情をアメリカ人が納得できる形で描けるでしょうか? そんな映画を作ることに意味はないかもしれません。真珠湾と硫黄島とでは、バックにある推移も違いますから、それをもってどうこういうつもりはありません。
 でも、単純に作るという行為を考えても、非常に難しいことは誰にでもわかるでしょう。イーストウッドは「日本語の喋れない監督が日本映画を作った」みたいな発言をしていますが、そのひとことからもこの映画を作る上での苦労が偲ばれます。そして、この映画は見事なまでに日本人のメンタリティに訴えかけていると思います。

 イーストウッドは『ミスティック・リヴァー』や『ミリオンダラー・ベイビー』など、ぼくの心に残る映画をこのところ連発しています。『ダーティ・ハリー』の時代からファンだったものには、映画の世界でとてもいい人生を過ごしてきたひとに見えます。もちろんその裏にはさまざまな苦労や葛藤、それに不断の努力があったんでしょうが。でも、きっとそういうものが滋養になって、いまの彼を作っているんでしょうね。

 ところで今回の映画ですが、ぼくは渡辺謙より二宮和也の演技に強い印象を覚えました。ちょっと投げやりな態度を自然に演じていて、映画の中でも彼のそうしたキャラクターがなければ、もっと殺伐とした内容になっていたでしょう。
 何の部門で受賞できるかわかりませんが、この映画、アカデミーが取れる内容と質だと思います。ただし、渡辺謙は二宮和也のお陰でちょっと割を食った印象を覚えました。二宮和也が賞を取ったら面白いのですが、聞くところによると、アカデミー賞は初めてのひとには与えられない不文律みたいなものがあるそうですね。本当でしょうか?
 ぼくは既成の考えに縛られるのが大嫌いなので、そんなくだらない暗黙の了解なんかがあるのなら、なおさらそれを無視してやろうと思うタイプです。だって、そのほうが世の中面白くなるじゃないですか。まあ賞はどうあれ、ぼくはこの映画を観て二宮和也の演技が一番よかったと思いました。

 映画としては、ちょっと血なまぐさ過ぎましたね。モノクロに近い色調にしたのは、それを考慮してのことでしょう。でもそこまでやるか、というくらい戦闘シーンや自決シーンがスクリーン上で繰り広げられます。
 ぼくは仕事で散々血みどろの状況に接してきたので、映画でここまで観たくはないなぁと思ったりもしました。『ラスト・サムライ』もそうでしたが、どうも渡辺謙の出る戦闘シーンは極端に血が飛びかうようで、それだけは勘弁という感じです。

 最初にも書きましたが、この映画、ぼくには重すぎます。観るまではアメリカでも観て、観客の反応も知りたいと考えていました。だけど、時間をあまり空けずに続けて観る気にはなれません。というわけで、年末にニューヨークに行ってもこの映画は多分観ないでしょう。でも気まぐれですから、わかりませんが。
by jazz_ogawa | 2006-12-10 23:30 | 映画&DVD | Trackback(5) | Comments(6)
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Commented by だいすけ at 2006-12-11 01:44 x
私も本日、MOVIX京都で友達と鑑賞してきました。
が!私の映画人生の中で初めてのことなのですが、上映中のあと4,50分かと言うところで映写機の熱でフィルムが溶けてしまい絡まって上映不能になり払い戻しになるというめちゃくちゃなハプニングに見舞われました。
代金返却と優待券ももらえたので保障の方は問題ないのですが、なんとも後味の悪い事になってしまいました。デジタル全盛期でもフィルムなので耐熱といえども限界がある様子です。
 あのメダリスト西中佐は男爵家の当主でバロン西と呼ばれる好男子です。ロスオリンピックの時にハリウッド俳優などとアストンマーチンなどを乗り回すという当時の日本人では考えられないような破天荒な人だったようです。そのためか陸軍主流派から疎まれ最終的には小笠原兵団に左遷という形になったわけです。
米軍が「バロン西!君を失うのはあまりにも辛い!」と降伏勧告したという言い伝えがありますが、事実かどうかはまったくわかっていません。
・・・・・・くぅぅぅぅぅ!!!!続きが観たい!!!
(T_T)
 
Commented by jazz_ogawa at 2006-12-11 07:34
だいすけさん、そういうことがあるんですね。保障はいいとしても、何とも釈然としないですよね。もう一度最初から見直すのもちょっとねぇ。
バロン西が負傷した米兵の手当てを命じるくだりや、その米兵が母親からもらった手紙を兵士に読んで聞かせるシーンに、殺伐とした映画の中にもほっとする時間がありました。あれっ、このシーンは観てますよね。
Commented by forcek at 2006-12-11 23:22 x
小川さん、まだ観ていないので何とも言えないんですが(笑)細かい日本語やその他のディティール等は渡辺謙なども色々と進言させてもらえたとインタビューで言ってましたね、確かに嵐の二宮はイイ感性してますよね(笑)ジャニーズ事務所も時代を重ねるごとに多様化しいて才能あるヤツ
が多く輩出されているようで、日本の特産物のジャニーズがアカデミーなんて面白いっすねー(笑)大リーグのようにイイ意味で日本人が他の分野でも色々と認められてほしいっすね。まぁクリント・イーストウッドが作る映画ですから、いずれ観てみたいと思います。
Commented by jazz_ogawa at 2006-12-11 23:59
forcekさん、この映画、観て損はしないと思います。
嵐といえば、彼らはデビューの発表をハワイでやったと記憶しています。そのとき、ぼくも偶然ハワイにいました。別に彼らの姿を見たわけじゃないし、何の関係もないんですが、そんなことを思い出しました。
Commented by だいすけ at 2006-12-12 08:22 x
早速、13日木曜に無理やり有給を取りまして同じく、有給を取った知人と観てくることにしました。今度もマシントラブルになったら映画館サイドのテロ行為と判断いたします(笑)。
しかし、アメリカって不思議な国です・・・。
国家が戦争や独裁に走るのを防ぐ最良の手段である「三権分立」、「法治国家」「国民主権」を最初に実現した国で今も推進しているのに、対外的には戦争や一国主義に走るのか疑問です。もしかすると、アメリカは現在の人類の縮図なのでは無いかと考えてしまいます。強さと弱さ、富裕と貧困、平等と差別、宗教、人種など、人類のすべての事象がアメリカにはあるように思えます。
 なんて感じにいろいろと考えてしまう映画です。
まだ観終わってませんが・・・(笑
Commented by jazz_ogawa at 2006-12-12 17:46
だいすけさん、たしかにアメリカは不思議な国ですね。根底には「世界の盟主」みたいな思想があるんでしょう。それと軍需産業が国を引っ張っているといった背景も。とくにブッシュになってからの強引さが世界の歯車を狂わせているように思えてなりません。
「アメリカは人類の縮図」──まったく同感です。
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