昨日はTOKUさんのグループを迎えての「小僧こだわりジャズ・ライヴ」でした。1回目の木住野佳子さんのライヴに続いての2回目です。前回は同じ原宿でも「Blue Jay Way」というクラブでしたが、今回は小さいながらもコンサート・ホールというかスペースに椅子を並べてのコンサート形式です。キャパシティは250くらいでしょうか。有難いことに、そこそこのお客さんが集まってくれました。
コンサートは最初にぼくのトークが10分、続いてTOKUさんのステージ。これで一部が終了し、15分の休憩後、今度はTOKUさんとぼくとで少しお話をして、そこにコンサートのフィーチャリング・アーティストとして出演願ったピアニストの山本剛さんも交えて全部で20分くらい話したでしょうか。そこからTOKUさんの2回目のステージとなり、最後はアンコールの「スマイル」で無事に終了しました。
今回は、特別にスタンダードを中心にとTOKUさんにはお願いしてありました。それに応えて、「ナイト&デイ」、「アローン・トゥゲザー」、「煙が目にしみる」、「誰も奪えぬこの思い」、「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」など、お馴染みの曲の数々を演奏し、歌ってもらいました。
トークのところで触れたんですが、TOKUさんは独特の雰囲気を持ったシンガーであり、フリューゲルホーン/トランペット奏者としても、この世代では抜きん出た才能と実力の持ち主です。
そこに、スタンダードを弾かせたらこのひとしかいないと思っている大好きなピアニストの山本さんを組み合わせてみましたが、ぼくとしては大正解だったと自己満足しています。そして、ベースは佐藤ハチ恭彦さんでドラムスは大槻カルタ英宣さん。このふたりも最高のサポートをしてくれました。
考えてみると、山本さんとは30年以上のつき合いです。その昔、六本木に「Misty」というとても洒落たジャズ・クラブがあって、山本さんはそこで週に何回かピアノを弾いていました。
楽屋でそんな昔話に花を咲かせることができたのも嬉しかったですね。偶然だと思いますが、ステージでTOKUさんがメンバー紹介をしている間、山本さんはずっとバックで「ミスティ」を弾いていました。それを舞台の袖で聴きながら、あのころのことを思い出していました。お互いに若かったなぁ、なんてね。
コンサートは、いろいろな意味で最高に楽しいものでした。心配なのは、ぼくのトークです。今回は前回の倍以上のひとが集まっていたかと思います。簡単にTOKUさんの紹介をしてから、「スタンダード」に的を絞って、少し話をしました。
実は、11月に『スタンダードのすべて』みたいなタイトルの本を出すことになっています。それで、いまはスタンダードの成り立ちや楽曲についてちょっと詳しいんですね。イージー・ゴーイングのぼくですから、それをかいつまんで話そうと思ったわけです。
でも10分ではたいしたことは話せません。一応、あれとこれとそれを話そうみたいなことは考えていたんですが、結局ははしょりにはしょって予定の半分くらいの内容で終わってしまいました。
時計を持たない主義なので、時間がわかりません。そこも適当というのは、来ていただいたお客さんに大変失礼なことだとは思いますが、これが自分のスタイルなので仕方ありません。
話しているうちにそろそろ時間かなと思ったところで、まとめに入って終わりにしました。時間的にはちょうどよかったようです。でも、内容はどうなんでしょう? 関係者や知り合いは面白かったといってくれましたが、これはお世辞と受け止めておくほうが無難でしょう。
10月には小僧の3回目のライヴがあります。今度は南佳孝さんがゲストなので、ジャズとは少し違った内容になるかと思います。そのときはどんなトークをしたらいいんでしょう? また出たとこ勝負になると思いますが、少しは気のきいたことがいえればいいんですが。