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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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2006-09-09 『ボブ・ディラン/モダン・タイムズ』
2006-09-09 『ボブ・ディラン/モダン・タイムズ』_e0021965_015477.jpg ボブ・ディランの『モダン・タイムズ』は、前作『ラヴ・アンド・セフト』が出てから5年ぶりの新作です。その間に未発表作品なども登場していたんですが、やはり《生ける伝説》の新作が聴きたい気持ちに変わりはありません。
 すでにレコード会社が配った視聴用のテープは繰り返し聴いていたんですが、きちんとした形になったものを手にするのは嬉しいものです。今回はハード・カヴァー式のジャケットで、これも重厚感があっていい出来です。
 ぼくは《物》としてもCDを楽しむところがあるので、ありきたりのプラ・ケースに入って発売される作品より、このような特殊ジャケットに食指が動かされます。しかも初回盤は4曲入りのDVDつき、こういうところもいいですね。《限定盤》という言葉にも弱いぼくは、こうなるとレコード会社のいいなりです。でも3000円くらいでこんなに喜べるんですから安いものです。

 それにしても、この作品、いままでのディラン以上に聴いていると気持ちが和みます。現在のツアー・メンバーでレコーディングしたこともリラックスさせたのでしょう。だから歌にもサウンドにも落ち着きが感じられるのだと思います。
 考えてみれば、ディランもこの5月で65歳になりました。ずっと前から渋い歌をうたってきた彼ですが、年相応の深みを感じさせるシンガーになったとつくづく思わずにはいられません。ぼくだって彼を初めて聴いたのが中学生のときで、あれから40年以上が過ぎているんですから。

 いろいろなアーティストと共にぼくも人生を歩んできました。中でもディランは大切に思ってきたひとりです。変わっているようで変わっていない、あるいは変わっていないようで変わっている。そんなアーティストがディランではないでしょうか。
 この手のアーティストにぼくは弱いんですね。ストーンズだってそうですし、マイルスだってそういう存在です。それにしても今回のディランには本当にほっとさせられたり、しんみりさせられたりしています。ブルースの名曲<ローリン・アンド・タンブリン>から、「夜のしじまの中、この世の太古からの光の中、そこで争いを繰り返しながら叡智は育まれていく。まごつかされてばかりのわたしの脳みそは、無駄だとわかりながらも悪戦苦闘し、闇の中、人生の小道を駆け抜けていく」と歌われる<ホエン・ザ・ディール・ゴーズ・ダウン>と続く3曲目と4曲目にかけてが最高に好きです。

 考えてみれば、ディランのライヴはこの20年くらい観ていません。このメンバーとのライヴはぜひとも観てみたいと思います。そのことを強く感じさせてくれたのが4曲入りのDVDでした。こちらには、<ブラッド・イン・マイ・アイズ>(1993年)と<シングス・ハズ・チェンジド>(2000年)のヴィデオ・クリップ、1998年のグラミー賞での<ラヴ・シック>、映画『ボブ・ディランの頭のなか』のスペシャル・フィーチャーから<コールド・アイアンズ・ブルース>(2002年)が収録されています。どれもディランの存在感が強く感じられました。

2006-09-09 『ボブ・ディラン/モダン・タイムズ』_e0021965_025461.jpg このDVDもそうですが、しばらく前に発売されたマーティン・スコセッシ監督によるドキュメンタリー映画『ノー・ディレクション・ホーム』を観ていて、ぼくは老境に差し掛かったディランからジョニー・キャッシュに通ずる風格を思いました。
 65歳はいまの時代ならまだ年寄りに入りません。しかし彼の顔に深く刻まれたしわを見ていると、ぼくの心の中ではさまざまな思いが交錯します。そんな気持ちにさせてくれるところがこのひとならではの存在感なんでしょう。
 ひとにはそれぞれにさまざまな思いがあります。ディランの歌を聴きながら、最近のぼくは《自分の思い史》を味わっています。

 「地平線の彼方、太陽の裏側。虹の果てで人生は始まったばかり。いつまでも続くたそがれどき、頭上の空には星屑。地平線の彼方、恋をするのなら簡単」
 これは7曲目の<ビヨンド・ザ・ホライゾン>からの一節です。こんなラヴ・ソングが歌えるいまのディランに、ぼくは彼と自分の歴史を重ねています。そして、一生ものになるだろういい作品に出会えた喜びもしみじみと感じています。
by jazz_ogawa | 2006-09-10 00:13 | MHR | Trackback(1) | Comments(10)
Tracked from 川村けんとの「いい加減に.. at 2006-09-18 10:30
タイトル : ボブ・ディラン、レコーディングの音質に苦言
 旧暦閏七月十二日。閏文月うるうふみつき、禾のぎみのる。ボブ・ディラン、レコーディングの音質に苦言 米歌手ボブ・ディラン(六十五)の最新アルバム「モダン・タイムズ」が二十九日、全米で発売される。スタジオで収録されたアルバムとしては五年ぶりのリリースとな...... more
Commented by forcek at 2006-09-10 00:47
小川さん、確かに俺と小川さんでは少し年代が違うのですが、それでも分かることは1つでディランがあらゆる音楽のインスピレーションの泉になる資質を持っていったってことですねー(笑)
Commented by jazz_ogawa at 2006-09-10 08:48
forcekさん、そうですよね。ぼくにも感受性が豊かな時代があって(笑)、そういうときにディランとかビートルズとかストーンズに感化されたっていうことですね。
Commented by NetHero at 2006-09-10 16:43
小川さん、こんばんは。
「中学生の時に初めてDylanを聴いた、、、。」なんて事を聞かされると、同じ歳でも小川さんと私の差は、やはり、ななんと!!大きいのかと感じ入ります。(泣)
私なんぞは、 "Blowing wind" とか "Don't think twice, it's all right"なんかは、高校生の時に初めて聴きましたが、20歳過ぎまで、Peter, Paul & Mary の曲とばかり思っていました。(笑)

話は、大きく変わりますが、当地では先週 "United 93" の DVD が発売され、早速、近所のレンタル屋で借りてきて先ほど見終えました。なんと云うか、ある意味凄い迫力で家で見ても終わってからは暫く体が動きませんでした。久々の怖い映画でした。
Commented by jazz_ogawa at 2006-09-10 22:58
NetHeroさん、"United 93"ですが、こちらではようやく封切られました。いまのぼくにはまだこの映画は精神的に怖くて観る気になれません。観るべきとはわかっているんですが、気持ちがそこまで到達していません。
Commented by NetHero at 2006-09-11 06:14
Dylan の話から大きくそらして申し訳ないのですが、昨夜、このブログ書き込み直前に観たもので、ついつい書き込んでしまいました。
お許しを。
で、この際、もう少し追加書き込みを。(笑)

United 93の怖いのは、
-1-. 未だ5年前の事件で、我々の記憶に生生しく残っている実話にもと    づいている。
-2-. 飛行機の中という狭い空間で、外に逃げる事が不可能な状況下で    の事件。
-3-.  それからこれが一番大きな怖い要素ですが、最後は死ぬことが分    かっている。
てなことでしょうか。

当地では1ヶ月ほど前から Oliver Stone 監督、 Nicolas Cage 主演で "World Trade Center" と云う映画が公開されていますが、これの方が観る場合、気持ちは、はるかに楽ですね。
なぜなら、最後に主人公は生還することが分かっていますから。
Commented by jazz_ogawa at 2006-09-11 07:33
NetHeroさんの分析通りで、「観るのが怖い」と思う理由もその3点に尽きると思います。でも、いつかは観るべきとも思っています。それより、映画を観ていないのにこんなことをいうのも何ですが、遺族の方がよく協力したなぁと感心します。精神の強いひとが多いのかなぁ。
Commented by NetHero at 2006-09-11 13:22
今回市販された DVD にはBonus として10組程の遺族が登場します。その遺族に役を演じた俳優が会いに行ってインタービューするのですが、本当にさまざまですね。
世間に如何にヒロイックに闘ったかを知ってもらいたかった、から未だ時期が早すぎて辛いまで色々な意見が出てきました。
亡くなった方の思い出話が当然全ての遺族の方々から出るのですが、
やはりその種の話は聞いていても辛いですね。
私まで涙を貰ってしまう話も多々ありました。(泣)
Commented by jazz_ogawa at 2006-09-11 18:54
NetHeroさん、20年以上前の話ですが、ロスからニューヨーク行きのフライトで墜落しそうな事故にあいました。そのときのことはいまもトラウマになっていて、9.11のこととそれがどうしても重なってしまいます(とくにこの映画は)。それもあって、精神的に観るのがきついんですね。
Commented by cyubaki3 at 2006-09-12 13:05
昔ストーンズのLPのライナーで、誰かがこんな風な事を書いてました。
「ストーンズは変わらない、しかし時代はどんどん変わっていくから、逆に変わらないストーンズは時代につれて変化したことになるのだ云々」
当時20歳ぐらいだったぼくは、やっぱりプロの物書きって上手いこと言うなあと感心した憶えがあります。
ディランもある意味これに近いところがあるのではないでしょうか?

Commented by jazz_ogawa at 2006-09-12 17:37
cyubaki3さん、そうだと思います。音楽の世界ではときどき時代を超越するアーティストが出てくるんですね。それでも、時代の隙間にもぐって消えてしまうひとも少なくないと思います。そういうアーティストをひとりでも多く評価したいとは思っているのですが。
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