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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


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2006-08-28 チック・コリア&タッチストーン@BNT
2006-08-28 チック・コリア&タッチストーン@BNT_e0021965_23214916.jpg 昨日はいい音楽を聴くことができました。チック・コリア&タッチストーンです。昨年から今年にかけて、チックは欧米でタッチストーンと名乗るグループを率いてツアーをしています。ただし、昨日聴いたグループはそれとはメンバーが幾分違っていました。
 フルートのヒューバート・ロウズ、パーカッションのアイアート・モレイラ、リード楽器のティム・ガーランドは日本ツアー用のメンバーで、タッチストーンからはドラムスのトム・ブレックラインとベースのカルロス・ベナヴェンが参加した特別編成です。そこにフラメンコ・ダンサーのアウシ・フェルナンデスが加わっているのも興味深いところでした。

2006-08-28 チック・コリア&タッチストーン@BNT_e0021965_2322758.jpg チックのファンならご存知かと思いますが、このタッチストーンは2枚組のアルバムがチックのサイト限定(http://www.chickcorea.com/)で発売されています。ぼくはてっきり「ブルーノート東京」でもこのアルバムから曲が選ばれるものと思っていました。ところがふたを開けてみたらまったく違っていたので、これも日本のファン向けだったんでしょう。チックなりの配慮だと思います。

 「セニュール・マウス」から始まったステージは想像以上に素晴らしい演奏の連続で、ライヴは2時間くらい続きましたがあっという間に終わった感じです。チックはここに来てさらに意欲的になっているようです。グループのサウンドにも細かい配慮をしていましたし、ソロも絶好調でした。
 それから数曲にしか参加しなかったんですが、フラメンコ・ダンサーとのコラボレーションも見事でした。ダンサーが加わることによって、チックも触発されていたのは明らかです。ラテン・フレイヴァーが強調されたことも当然ですが、それよりリズミックな要素がいつにも増して心地よい響きを獲得していました。

 全体の印象としては、初期のリターン・トゥ・フォーエヴァーにラテンの要素を強めに加味した感じです。アイアートが加わっていたことも理由のひとつですが、チックの弾くエレクトリック・ピアノもそうした雰囲気を思い起こさせてくれるものでした。ただし、決して昔の音楽やサウンドをなぞっているわけではありません。
 進化したリターン・トゥ・フォーエヴァーとでもいえばいいでしょうか。最初に「いい音楽を聴いた」と書いたのはこのことです。ぼくには、心のどこかで第一期リターン・トゥ・フォーエヴァーをもう一度聴いてみたいという願望があるんですね。アル・ディメオラやスティーヴ・ガッドが入ったリターン・トゥ・フォーエヴァーより、アイアート&フローラ・プリム夫妻とジョー・ファレルが入っていたリターン~のサウンドに愛着を感じているからです。
 それで最初に「セニョール・マウス」が演奏されたときに、「おおッ、この曲からきたか」と思いました。第一期のグループが演奏していた曲ではありませんが、心に描いていたリターン・トゥ・フォーエヴァーに近い演奏が聴けたからです。
 チックが弾くエレクトリック・ピアノに、いまと昔が交錯しています。こういうある種のデジャ・ヴュ感と現実とが心の中で行き来する音楽に堪らない魅力を感じます。その最たるものがストーンズのライヴですが、昨日のチックにもそれが感じられました。
 ヒューバート・ロウズとチックのデュオでほとんど全編が演奏されたバッハの「シシリアーノ」ももよかったです。ロウズはジャズ・クルセイダーズのオリジナル・メンバーでしたが、クラシックを勉強したいといってグループを辞めてニューヨークに出て行ったひとです。チックも7歳でクラシックのリサイタルを開き、ボストンでコンサート・ピアニストを目指し、その後にジュリアード音楽院に入ったほどです。
 ふたりが弾くバッハからは、微妙にジャズのフィーリングが反映されていて、それが何ともクールでかっこいいアプローチに思われました。チックのクラシック(もしくはクラシック的な演奏)は久しぶりに聴きました。こんな演奏に接すると、またじっくりと聴いてみたくなります。

 アンコールでは「メディテーション」が演奏されました。チックが弾くジョビンの曲は聴いたことがありません。しかもアイアートがヴォーカルも聴かせてくれました。彼がきちんとした歌をうたったのも、初めて耳にするものです。うまくはないのですが、雰囲気と味のある歌で、心を惹かれました。
 もちろん、これでステージが終わるわけにはいきません。最後はお待ちかねの「スペイン」です。これもいつも以上にリターン・トゥ・フォーエヴァー的な内容でした。そして、途中からダンサーも加わって、パフォーマンスとしておおいに盛り上がりました。

2006-08-28 チック・コリア&タッチストーン@BNT_e0021965_23223395.jpg チックはこのあと「東京JAZZ」でオーケストラとの共演が実現します。こちらは30日に発売される『チック・コリア/リターン・トゥ・フォーエヴァー~ライヴ・アット・モルデ』をステージで再現するものです。タイトルからもわかると思いますが、チックの代表的な曲がオーケストラをバックに演奏されるはずです。ちなみに、このアルバムのライナーノーツはぼくが書きました。
 ということで、「東京JAZZ」のチックにも期待を寄せているところです。
by jazz_ogawa | 2006-08-28 23:31 | ライヴは天国 | Trackback | Comments(10)
Commented by forcek at 2006-08-29 01:21
小川さん、最近チック聴いてないんですが、ヒューバート・ロウズとアイアート・モレイラもって言われちゃうと余計に触手が伸びますねー(笑)これでホントにフローラ・プリムとジョー・ファレルが入ったらスゴイっすね(クリード・テイラーにも聴かせたかったですね笑)小川さん、ハービィーとチックとキースはあの時代からマジに現代ジャズ界最高のレジェンドになり、音楽のサンクチュアリに届いた本物ですが、もしマイルスが生きていて今の彼らを聴いたらどう感じるんでしょうー(笑)イイ意味で、それがどうしたクソガキどもって言ってましたかねー(爆)
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-29 07:31
forcekさん、正直にいうと、チックにはそんなに期待はしていませんでした。それだけに、このライヴにはなおさら強い印象を覚えました。いまの音楽になっているんですが、マイルス時代のチックみたいなところもありましたし。
Commented by NetHero at 2006-08-29 16:37
私も小川さんのお言葉 「ぼくには、心のどこかで第一期リターン・トゥ・フォーエヴァーをもう一度聴いてみたいという願望があるんですね」に全く同感です。 Chick Corea と云えばフリー演奏と思っていた1972年6月に、結成直後の Return to Forever を Finland の Poli Jazz Festival で聴いたのですが、曲の美しさ、分かりやすさ、に非常に感動したのを思い出します。 因みに、Steve Gadd, Bill Conners にメンバー変更された Return to Forever を翌年春に Village Vanguard で聴いたのですが、名曲 Spain が演奏されたにも関わらず、最初の感動にはほど遠かったです。
Commented by ohm at 2006-08-29 19:07
いまの音楽になっているんですが、マイルス時代のチックみたいなところもありましたし。
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-29 23:13
NetHeroさん、1972年に早くもRTFを観ているんですね。ぼくはそれから半年後の1973年正月に、たしか渋谷公会堂だったと思いますが観ました。その丁度1年前に、結成されたばかりのウェザー・リポートをやはり渋谷公会堂で観ていましたし、あのころは時代が変わりつつあることを肌で実感していました。あのわくわく感がいまだに忘れられなくて、チックにしろザヴィヌルにしろ、いまもライヴを聴くと、心の奥にある何かが点火されるのかもしれません。
Commented by NetHero at 2006-08-30 16:35
「あのころは時代が変わりつつあることを肌で実感していました。あのわくわく感がいまだに忘れられなくて、チックにしろザヴィヌルにしろ、いまもライヴを聴くと、心の奥にある何かが点火されるのかもしれません。」
流石、プロの文筆家の小川さん。私の言いたい事をズバリ言ってくれました。これでスッキリしました。今夜は良く寝れそうです。ありがとう御座いました。(笑)
因みに、私も Weather Report は 1972 年の正月明けに大阪の Festival Hall で聴きました。結局、それが最初で最後の私の Weather Report ライブ体験でした。
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-30 19:33
NetHeroさんとは同世代なので体験しているものがほとんど同じなんでしょうね。チャンスがあればゆっくりお話したいですね。
Commented by NetHero at 2006-08-31 16:02
体験しているものがほとんど同じでも、小川さんの方が中身はぐっと濃さそうですが、、、。(笑)
L.A. 近辺に来られることがあればお目にかかりたいですね。
その時は、小川さんの著作にサインをお願いします。
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-31 17:33
NetHeroさん、中身が濃いかどうかはわかりませんが、音楽でも何でも体験が大事ですものね。要は、ぼくたちはすばらしい財産を共有していることだと思います。
LAにはあまり行きませんが、その節は連絡します。
Commented by NetHero at 2006-09-01 16:07
了解しました。その時は、粗相の無いように歓待させて頂きます。(笑)
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