これでニューヨークからのブログは最後です。ほとんどアパートで原稿を書いていたため、たいしたことは何もしませんでした。最近のぼくは、ニューヨークで大体こんな感じの日々を過ごしています。
それでは、さっそく「勝手に改訂版」の続編を始めましょう。
①Rock In Your Head@157 Prince Sterrt(109頁)
ここは閉鎖ではないんですが、5月1日をもってブルックリンのウィリアムズバーグに引っ越してしまいました。店に行ったら左のような張り紙が貼られ、中を覗くとごみだらけの状態でした。その張り紙によれば、この場所で28年間営業していたそうです。
ソーホーの目抜き通りから横にほんの少し入ったところに店はあったんですが、レントが払いきれなくなったのかもしれません。あの場所でレコード屋さんはきついと思います。「LPは死なず」などと張り紙をして、入り口のまん前に新着のレコードを置いていた気骨のある店だったんですが。
そういえば、ここでストーンズの『フォーティ・リックス』の色違いジャケットを見つけたときは小躍りしたものです。これは初回にほんのわずかだけ出荷されたもので、多分日本には入ってこなかったと思います。
今度の店があるウィリアムズバーグは、マンハッタンとブルックリンを結ぶウィリアムズバーグ橋のたもとにある街です。この橋は、その昔、ソニー・ロリンズが活動を休止して練習していた場所として有名なところでもあります。
なお、新しい店の住所は133 Roebling Avenue(at N.4th Street)で、地下鉄のLラインでBedford Avenue下車とのことです。
②St. Marx Music@80 East 10th Street(Between 3rd & 4th Avenues 212-253-5404)
引越しやクローズが相次いでいますが、新しいレコード店も見つけました。ここは「Academy LPs」の斜め前にあります。ジャズとロックが中心で、CDとLP、あとはDVD、ポスター、コミックなどもありました。CDとDVDは新品と中古の両方を扱っていますが、ジャズのLPは中古のみで、ジャズのCDはないようです。
ジャズもロックもLPならそこそこ珍しいものがあって、値段は10ドル前後が中心でしょうか。向かいの「Academy LPs」には質・量共に到底かないませんが、それでも1000枚くらいはジャズのLPがありますし、ロックはもう少し多いようですから、ついでに寄ってみるくらいのつもりならいいかもしれません。
③Jammyland@60 East Third Street(Between 1st & 2nd Avenues 212-614-0185)
ここは以前からあったんですが、レゲエの専門店なので『カタログ』では紹介しませんでした。しかし、小さな店ながらレゲエのCDとLPはかなり充実しています。ジャズと違ってレゲエの作品はそれほど多くないので、ここに来ればレゲエ・ファンはかなり満足できるんじゃないでしょうか?
そのほか、レゲエ関連の書籍や小物も置いてありますし、「New York's Complete Source For Reggae」のキャッチコピーはだてでないと思います。
④The Bacchus@60 2nd Avenue(Between 3rd & 4th Street 212-777-2840)
最後はジャズを聞かせるレストランです。「Bona Fides」というイタリアン・レストランの中にあるジャズ・コーナーで、毎晩8時、9時半、11時のスリー・セット、生演奏が聴けます。『ヴィレッジ・ヴォイス』にも広告を打っているくらいですから、無名のミュージシャンだとしても、そこそこは聴けるんじゃないでしょうか? まだ行ってことがないので、食事も含めて何ともいえませんが。
システムはノー・カヴァーの2ドリンク・ミニマムです。イースト・ヴィレッジのちょっと南寄りのところにある店ですが、この周辺は結構遅い時間まで賑わっています。
⑤しつこくスターバックス
昨日行ったサード・アヴェニューと29丁目の角にある店は、例のステッカーは使われていませんでした。それはそれとして、カップのコメントがなかなかいいです。これは「初心忘れるべからず」といったところでしょうか。プロのスポーツ選手だけでなく、すべてのひとに繋がる言葉ですよね。
これってお客さんのコメントのようですから、有名人だけでなく一般のひとの声もここに紹介されるんですね。フォーチュン・クッキーに入っている格言より、スターバックスのコメントのほうが俄然好きになりました。もう少し早く気がついていれば、スターバックスに通う回数ももっと増えていたでしょう。
★さらに追加:この間は、注文するとステッカーが貼られると書きました。その後、さらに別の店にいったところ、注文の内容、担当者名、日時のほかに、オーダーしたひとの名前まで聞かれ、それもプリント・アウトされていました。もっともスペルを間違えてOGAVAになっているのがいかにもニューヨークですが。
これまではレシートもくれず、割といい加減な感じでしたが、ここに来て急に細かくなったのは、注文を巡るトラブルが多かったのかもしれませんね。
ということで、今回はこれで終りです。長々とつき合っていただき、どうもありがとうございました。