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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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「証言で綴る日本のジャズ」

「ジャケ裏の真実
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小川隆夫ONGAKUゼミナール
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3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


■TALK EVENT■
民音音楽博物館
「3月文化講演会」@神戸
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TEL: 078-265-6595

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2006-03-25 転がり続ける人生
 ロックの行く末がどうなるのか──40年以上前にどれだけのひとが考えていたでしょうか? ストーンズがいてビートルズがいてフーがいた。彼らの音楽に囲まれているだけで、ぼくは満足していました。ロックの将来なんて考えずに、次から次へと出てくる彼らの新曲に胸を躍らせたものです。
2006-03-25 転がり続ける人生_e0021965_11395166.jpg そして気がついたら40年以上が過ぎていました。しかもいまだにストーンズの音楽にはノックアウトされっぱなしです。東京ドームに現れた彼らは、いまから16年前に同じステージに初めて登場したときの彼らと、ぼくのイメージの中では変わっていません。40代半ばだったストーンズがいまでは60歳を過ぎています。この間の変化は、普通のひとならとても大きなもののはずです。もちろん彼らにとっても、心身ともに大きな変化が訪れているに違いありません。
 しかしストーンズはそんなことなど微塵も感じさせずに、ドームで2時間以上にわたってロックし続けました。1960年代前半にロンドンの小さな小屋で荒っぽいパフォーマンスを繰り広げていた彼らのステージと昨日のステージも、イメージ的には大きな違いはないのかもしれません。
2006-03-25 転がり続ける人生_e0021965_11401752.jpg ぼくにとってのストーンズは、中学生の時代に聴いたときのままです。「スタート・ミー・アップ」から始まり「イッツ・オンリー・ロックンロール」へと続くオープニングから、彼らは昔のままのサウンドでぼくに迫ってきました。
 しかし、決して古いロックでないところがストーンズです。転がり続けているからこそ、苔の生えたロックにはならないんですね。一瞬たりともテンションの下がるところがなかった2時間余のステージ。こんなに内容の濃いエンタテインメントをストーンズは40年以上にわたって繰り広げてきたのです。
 ぼくより年上の彼らが、ステージで転がり続け、古くて新しいロックを聴かせてくれる──その姿に勇気をもらったひとも多かったでしょう。ぼくもそんなひとりですが、とても彼らにはかないません。それでも、少しでも近づければいいなと思います。

 ロン・ウッドのコメントがプログラムに書かれていました。
 「ギヴ・アンド・テイクを惜しまないこと。相手の意見を聞くこと。大人になること。一歩引くこと」
 なるほど。ぼくも大人になりきれない中年ですが、居直って大人の妙な分別を敢えて拒否し続けてきたからこそ、これまで楽しい日々が過ごせてきたのかもしれません。その代わり、周りはずいぶん迷惑していることでしょうが。
 ロン・ウッドも「大人になること」といいながら、相変わらずやんちゃでロック少年の面影を残しています。大人になろうと意識しつつも子供の純粋さは保ちたい。これがぼくの行き方の根幹を成しているのかもしれません。ただし、ひとはそれをさして、「お前、まだそんなことをやってんの」といいますが。これは、ぼくに対しての褒め言葉と勝手に解釈しています。

 ここ数年、中学や高校時代の友人と会う機会が増えました。それこそ40年近く会ったことのない友人との再会もあります。互いにいろいろと転がり続けてきての再会は、懐かしいというだけでなく、言葉ではいえないさまざまな思いが交錯します。
2006-03-25 転がり続ける人生_e0021965_1141211.jpg 若いころは、当たり前のことですが、将来のことなど漠然としか考えていませんでした。自分が目指した目標に向かっていくひともいれば、その場の享楽に身をゆだねていたひともいます。ぼくはどうだったかなと振り返ると、両方があったように思います。それが、まあ一般的な行き方かもしれませんね。
 古い友人と会いながら、そんなことを考えていました。あのころはピュアだったし、夢も沢山ありました。転がり続けるうちにいつの間にか忘れてしまったこともあります。しかし、友人と会い、ストーンズのライヴを観て強く思いました。僕たちは、うしろは振り返っても、決してそこにとどまっていないということです。友人たちもまだ転がり続けています。これぞロックじゃありませんか。昔を振り返ることが多くなってきた昨今ですが、それを今日の生きるパワーにできるうちは、まだまだ転がり続けていけるな、と。
 40年前に今日のストーンズやロックのことが想像できなかったように、ぼくたちの未来も想像できません。けれど、転がり続けていくことの意味と意義を、ぼくはこのところ強く感じています。

 ストーンズのライヴが終わってから参加したDJイヴェントについては、後日報告しますね。
 
by jazz_ogawa | 2006-03-25 11:55 | ライヴは天国 | Trackback | Comments(9)
Commented by 山田♪ at 2006-03-25 12:56 x
私も昨夜のドーム2階で聞きました。私にとっての昨夜の音楽的ハイライトは「MIDNIGHT GAMBLER」の後半の”どブルース”でした。格好よかったですねー。興奮しました。あの一曲聞けただけで今回はもうこれで良しという気になりました。と言うのも、なんか割と淡々と進行していったという印象があります。メインから移動したセンターステイジでの演奏も、前回の時の方が明らかに充実していたように思えました。それにしても、60のおっさん達には見えませんよね。キースのカッティングさえしてれば楽しくてしょうがないというあの様子がたまりません。
Commented by jazz_ogawa at 2006-03-25 13:59
山田さんも行っていましたか。ストーンズのライヴはあと何回観ることができるかわかりませんが、しっかりこの目と耳に焼きつけておきたいと思っています。このようなバンドと同時代に生きていられる幸せを感じています。
Commented by forcek at 2006-03-25 16:50 x
小川さん、昨日はまた俺にとっても忘れられない1日になりましたー(笑)能書きはいらないですね、やっぱストーンズは何才になってもホントに世界最強のバンドですね、彼らはマジに「カッコイイ」の一言に尽きます、たぶん俺の中では永遠にナンバー1のバンドです(笑)
Commented by jazz_ogawa at 2006-03-25 23:48
forcekさん、ストーンズを目の前で観られる幸せ、これはぼくたちにとってかけがえのないものですね。こんな至福の体験がこれからあと何回できるんでしょうね?
Commented by itabashi_1 at 2006-03-26 16:04 x
今回の来日は行けそうになく、残念無念の気持ちで拝読させていただきました。先だってお伺いした「祝ローリング・ストーンズ」の熱烈にして詳細なお話を思い出しながらハイドバーク・コンサートのDVDを見たりしてましたら16年前の体験が鮮烈に蘇ってきました。これを機会に思い出の中のストーーンズを私なりにいま少しはっきりさせんものと20年ばかり前に読んだ大著のストーンズ本を今発掘中です。
それにしましても小川さんはストーンズのメンバーとのご交流も含め、たいへんなアセットをお持ちですね。最先端の音楽状況との刺激的なフィードバックはたまたインタープレーをいよいよ楽しみにいたしております。
Commented by jazz_ogawa at 2006-03-26 16:44
itabashi_1さん、コメントありがとうございます。ストーンズへの思いは、コンサートに行く・行かないにかかわらずそれぞれの心の中にあるものだと思います。「今回はあまりよくない」という声も聞きますが、ぼくには関係ありません。比較することがぼくには無意味だからです。ストーンズがいまなお活動している事実だけで十分です。
Commented by .Double Fantasy at 2006-03-26 22:41 x
小川さんこんばんは。その事実だけで十分、という言葉は胸にズンと来ます。本当にそうですね。私も年をとったポールが目の前にいるだけで十分でしたし、共に転がり続けてきた様な共感を覚えるのですね。1曲ごとに人生の思い出がからまって・・。これはこの歳だからこそ感じるものなのかもしれません。ストーンズもポールも、みんないつまでもロックしていてほしいです。
Commented by jazz_ogawa at 2006-03-26 23:19
.Double Fantasyさん、まったく同感です。こうなったらとことんぼくらも転がり続けて、彼らにつきあいましょうよ。
Commented at 2006-03-26 23:28 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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