
昨日は面白いライヴを観てきました。役者の佐野史郎さんのグループsanchです(左の写真は去年出たアルバムです)。昨日は佐野さんの51回目の誕生日だそうで(ライヴをこの日にやったのは偶然とのことですが)、2回目のステージに行ったところすでに相当盛り上がっていました。
会場となったのは恵比寿のBAR「ケセラ」で、50人も入れば一杯になる小さな店です。もちろん店内は超満員。4人編成のグループですが、バンドのスペースもきつきつで、それが打ち解けた雰囲気を醸し出していました。
佐野さんはぼくより4歳若いのですが、似たような音楽の好みで、1970年に中津川で行なわれた「第1回全日本フォーク・ジャンボリー」も観ている(!)そうです。これって、彼が15歳のときでしょう? 驚きです。たしかしばらく前に出たはっぴえんどのボックス・セットでも解説や選曲をしていたと思いますが、そんなところにも好みがうかがえます。

ステージは、意表をつくかのようにブッカーT&MGズの「グリーン・オニオン」からはじまり、最後はセルジオ・メンデス&ブラジル’66の「ウェイヴ」で締めるという構成。どちらも昔さんざんやっていた曲なので、こちらも自然にギターの運指をしていました。これまたぼくと同じ嗜好ですね。
その間に、佐野さんの歌とギターを中心に、その昔、彼が結成していたグループ、タイムスリップの曲やフォーク・クルセイダーズの隠れた名曲「オーブル街」などが取り上げられる、というのが2回目のステージでした。そして、アンコールは場内から「激しい曲を」とのリクエストで、ハードなガレージ・サウンドの「花のころから」(というタイトルだったと思います)が歌われました。これはフラワー・チルドレンやボブ・ディランなどなどに捧げるといった趣の内容で、ぼくの青春時代にも通じています。
店が小さいこともあって、この日はアコースティックなサウンド主体で、ドラムスもシンバルとスネアくらいしかセットされていません。それがかつてのフォーク・サウンドを思い起こさせてくれました。
佐野さんやタイムスリップ時代の仲間が書いた曲を聴いて、そういえば、ぼくもその昔、こういう音楽をやっていたなぁと思い出しました。同じようなタイプの曲もいろいろ書いていたのですが、昔のメンバーを集めてこういうアコースティックなサウンドでやったら面白いかも、などと夢想してしまいました。

さて、話は変わります。このブログで何度か紹介した『ブルーノート・コレクターズ・ガイド』(東京キララ社)がようやく本屋さんに並ぶようになりました。しつこくて恐縮ですが、以下は出版社からの紹介です。
〔本書の内容〕
ジャズの名門・ブルーノート この一冊でまるわかり!
著者秘蔵のコレクターズ・アイテムも口絵にて紹介。
マニアはもちろん、入門者にも楽しめる内容です。
1章:押さえておきたいブルーノート・ヒストリー
2章:ブルーノートの魅力に取り憑かれた男の半世紀
3章:買うならココ! おすすめレコード・ショップ
4章:ブルーノートをきわめた2人が大いに語る!
5章:便利なチェック・ボックス付きレコード・リスト
ジャズの本ですから、大きな書店や大型CD店、もしくはネットでしか扱っていないと思います。2章にあるように、馬鹿な男の自慢話です。興味のないひとにはまったくつまらない話でしょうが、チャンスがあればぜひお手に取ってみてください。