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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


■TALK EVENT■
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2006-02-03 ぼくが選ぶ優しいジャズ・ミュージシャン(その1)
 今日は本業が午後からなので、午前中は4月に河出書房新社から出す本に使う写真を整理していました。でも、こういう作業ってなかなか進みません。1枚、1枚に見入ってしまうからです。オーヴァーに言えば、ひとつひとつの写真に思い出があるんですね。あのときはああだったとか、このときはこんなだったとか。
 それで、面白いことに気がつきました。悪い思い出がひとつもないんです。みんないい思い出ばかりです。その時点ではいやなこともあったんでしょう。でもそういうのって、無意識のうちに消し去っているのかもしれません。いやな思い出を引きずってもしょうがないですしね。

 写真を見ながら考えていました。これまでにどのくらいのひとにインタビューしてきたんだろうって。相当な数であることは間違いありません。1000人まではいかなくても500人は超えています。それにしても、いろいろなひとがいたなぁ。中でも一番優しく接してくれたのがソニー・ロリンズです。
 そもそもミュージシャンと接していて、いやな気分になったことはほとんどありません。無口なひとや愛想のないひともいます。ぼくにも少なからずその傾向がありますから、気持ちはわかるんです。疲れていたり、何度も同じ質問をされたりして、うんざりのときだってあるでしょう。
 それでも、ミュージシャンは概してインタビューアーには親切なものです。中でもロリンズは最高に優しいひとでした。東京、ニューヨーク、彼の自宅など、これまでにあちこちでさまざまなテーマのインタビューをしてきました。そのたびに、いつも誠実に答えてくれます。だから彼とインタビューしたあとは、ほのぼのとした気分で帰路に着くことができました。
 体験的なことから言わせてもらうなら、ジャズ・ミュージシャンの場合、大物になればなるほど「いいひと度」が上がっていきます。苦労してきたからでしょうか。あのマイルス・デイヴィスだって、実際に接してみると、驚くほど優しいひとでした。

e0021965_23214242.jpg ロリンズとはこんなことがありました。1997年にニューヨークでインタビューしたときです。彼から指定されて、ミッドタウンにあるSIRスタジオに行ったんです。ここは、有名なリハーサル・スタジオで、レコーディングもすることができます。
 どうしてそんな場所を指定してきたのか疑問だったんですが、着いてみて理由がわかりました。ロリンズはフォト・セッションがあると思っていたんです。インタビューだけならもっと簡単な場所で済ませますが、彼はわざわざスタジオを借りて、お洒落をして、その上サックスまでぴかぴかに光らせてぼくを待っていてくれました。撮影するならと、ロリンズなりの配慮だったんですね。
 どうしてこういう行き違いが起こったかと言えば、インタビューのセッティングをしてくれたレコード会社の担当者が勘違いしたんです。ぼくはこの日、2時間かけてロリンズからありとあらゆることを聞くつもりでした。この2時間というのが、勘違いをさせたようです。普通、インタビューと言えば30分、長くても1時間です。それが2時間と言われれば、写真撮影の時間も含まれていると考えても不思議はありません。
 ところがこちらはぼくひとりで、持っているのはインスタント・カメラだけなんですから、焦りました。事情を説明して、平身低頭、ひたすら謝るぼくに、ロリンズはこう言ってくれたんです。
 「今日のカメラマンは君なんだから、そのカメラで撮ろうじゃないか」
 恐縮しきりとはこのことです。
 「2時間じっくりインタビューをしよう。何でも答えるから、遠慮はいらない」
 こんな言葉をかけてくれるミュージシャンに会ったのは初めてです。ロリンズの優しいひと柄に接して、ぼくはとても嬉しく思いました。同時に、こんなに素晴らしい人物にインタビューできることを光栄に思いました。
 これ以前にも何度かロリンズにはインタビューをしていたんですが、このアクシデントをきっかけに、彼にはそれまで以上にいろいろなことが率直に聞けるようになりました。これはインタビューアー冥利に尽きます。こんなひとたちと会えるから、この仕事はやめられません。
by jazz_ogawa | 2006-02-03 23:32 | 愛しのJazz Man | Trackback(1) | Comments(6)
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話題のあの人に関するすごいこと発見しちゃいました!... more
Commented by kozo at 2006-02-04 16:12 x
小川さん、こんにちは。
上の写真は、そのときの1枚でしょうか?
jazzミュージシャンってモノクロ写真が似合いますけど
ロリンズのこの1枚、とても「いい感じ」ですね。
シャッターを切った人の想いが通じているようです。

ps.先日のPLAYBOY誌の件で、「Blue Train」を
ジャケ買い(笑)してしまいました。
Commented by jazz_ogawa at 2006-02-05 01:00
kozoさん、コメントありがとうございます。
写真を撮ったのは、以前このカテゴリで紹介した、「マイルスに手袋で握手をした」不届き者(笑)です。
Commented by forcek at 2006-02-05 17:19 x
小川さん今回もいい話ですねー、しかしロリンズも現存する最後の大物ジャズ・レジェンドでこの若さはスゴイですね、昔ある店で有名なヤクザの親分を見たことがあったのですが、その方も非常に腰が低く(眼光は鋭いですが笑)周りに気を使う方でした、大物になればなるほど「いいひと度」が上がるのはミュージシャン以外にも適用できそうです(笑)。
Commented by jazz_ogawa at 2006-02-05 23:59
forcekさん、コメントありがとうございます。ぼくもその昔、ヤクザの大親分の主治医になったことがあります。そのときも、非常に模範的な患者さんでした。ただし、退院後に食事や飲みに誘われて困りましたが(苦笑)。
Commented by itabashi_1 at 2006-02-07 01:14 x
小川さん、こんばんは。インタビューでのロリンズさんのリアクションはあたたかくも印象的ですね。モリタートの演奏などを聴いてますとフレージングや音色で彼のあたたかさは伝わってきますが、実は私にとってロリンズは「鬼気迫る」という印象がありました。

60年台の半ばでしたでしょうか、来日コンサートに参りました。会場もメンバーもすっかり忘れましたたが、確か彼が突然の雲隠れから復帰しモヒカンスタイルの時期であったと思います。後半の曲で何と延々40分ものアドリブとなりリズムのメンバーもも聞きほれ状態でありました。

という大インパクトを体験した印象が強烈でしたがいい体験であったことは事実です。「いいひと」鬼神と化して吹きまくる、これもJAZZならではの醍醐味でしょうか。

>大物になればなるほど「いいひと度」が上がっていきます。
真の大物はそうかも知れませんね。そういえばロバート・デ・ニーロがこわもての大親分なのに気がいいところありありで精神分析医にかかりきり、という面白い映画がありましたが。
Commented by jazz_ogawa at 2006-02-07 14:51
itabashi_1さん、ロリンズは演奏に一切の手抜きをしませんよね。そこにプライドを感じます。だからこそ、インタビューでも誠実に応えてくれるんでしょう。ひと柄は個人それぞれですが、功なり名を遂げたひとはいろいろな意味で余裕もあるんでしょうね。もちろん、それ以前に才能や努力があってこそですが。
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