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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


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TEL: 078-265-6595

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2006-01-23 「ピットイン」40周年記念@厚生年金ホール
2006-01-23 「ピットイン」40周年記念@厚生年金ホール_e0021965_22551763.jpg 新宿に「ピットイン」がオープンして40年が過ぎたんですね。20周年記念のときも30周年記念のときもコンサートに足を運びましたが、なかなかに感慨深いものがありました。

 「ピットイン」に初めて行ったのはオープンして間もないころです。当時は、金・土・日の3日間だけライヴをやっていたように記憶しています。そのうちの毎週金曜日が渡辺貞夫カルテットで、けっこう通いつめたものです。入場料は500円くらいだったと思いますが、高校生の身には厳しいものがありました。それでも、若き日の菊地雅章や富樫雅彦の演奏に触れられたことは財産になっています。
 その後は新宿の大学に入ったので、週に何度も通った時期があります。あのころは「朝の部」、「昼の部」、「夜の部」の3部制で、「朝の部」と言っても12時ごろから始まり、無名のプレイヤーによる演奏でこれが150円、「昼の部」は3時ごろからで300円、「夜の部」が7時ごろからで500円とか800円だったでしょうか。
 当時は「ピットイン友の会」という名称だったと思いますが、年会費を払うと毎回入場料が割引になる会員組織があって、それに入会していました。週に3日と空けずに通っていたのが70年代の初頭から中盤にかけてです。
 この時代、渡辺貞夫を頂点に、日本のジャズが空前の盛り上がりを示していました。話題のミュージシャンはほとんどすべて「ピットイン」で聴いたと言ってもいいでしょう。ぼくは68年ごろから入り浸りになり、ここで山下洋輔トリオが初めてフリー・ジャズを演奏したステージも目撃することができました。また、何の前触れもなく来日したサド・ジョーンズ=メル・ルイス・オーケストラのライヴも聴きましたし、伝説的なエルヴィン・ジョーンズのセッションは66年だったために観ていませんが、その後に行なわれたエルヴィンのライヴはほとんど観ています。
 一時、「ピットイン」の別室みたいな形で「ニュージャズ・ルーム」というのが階上にオープンして、そこでフリー・ジャズ系のミュージシャンを随分聴いたことも懐かしいですね。
 あと、いまから15年以上前になりますが、友人と組んで毎月最終月曜の夜に「ナウズ・ザ・タイム・ワークショップ」というライヴを2年間続けさせてもらったこともいい思い出です。名物マネージャーだった“怪物さん”には随分とお世話になりました。
 この「ナウズ~」から原朋直、大阪昌彦、五十嵐一生、椎名豊、村田陽一といったひとたちが巣立っていきました。それからこのライヴに出たグループを集めてオムニバス盤を2枚ファンハウスで作ったのですが、これがぼくのプロデューサーとしての出発点になっています。「サックス・ワークショップ」を開催したときには、ブランフォード・マルサリスが誰かのサックスを借りて飛び入りで吹いてくれました。

 そんなこんなで「ピットイン」にはひと一倍思い入れがあります。形は違うでしょうが、ぼくのように思い入れを持っているひとが沢山いると思います。そんなひとたちで、大雪の21日も路面が凍結した22日も、厚生年金ホールは満員の盛況でした。
 出演者も盛りだくさんです。最後にラインアップを貼りつけておきますが、大半のグループがフリー・ジャズに根ざした音楽をやっていることに、相変わらず“カッティング・エッジ”なジャズを聴かせてくれる「ピットイン」の心意気を感じました。
 2日間で13時間、13グループの出演です。すべてを観たわけではありませんが、その中で強く心に残ったのは、ジョン・ゾーン、ビル・ラズウェル、吉田達也+近藤等則によるペインキラーと、森山威男=板橋文夫グループでした。どちらのパフォーマンスからもぞくぞくする興奮を覚えました。
 そのほかにもハードなロックを思わせる梅津和時KIKI BANDや、たった15分の持ち時間しかなかった佐藤允彦のソロ・ピアノ、渋谷毅ORCHESTRAのソウルフルなサウンド、昨年発表した『ドラゴン』が素晴らしかった日野皓正クインテットの相変わらずのかっこよさ、そしてトリを飾った渡辺貞夫カルテットのハートウォームなプレイなどを聴いて、ぼくなりに「ピットイン」での数々の思い出にふけることができました。10年後の50周年は一体どんな風になるんでしょうね?

21日
■渋さ知らズ
■大友良英ニュー・ジャズ・オーケストラ
■三好“3吉”功郎スペシャル・ユニット
■梅津和時KIKI BAND
■Pain Killer
■室内楽団 八向山

22日
■What is HIP?+ケイコ・リー
■渋谷 毅ORCHESTRA
■佐藤允彦 plays Masahiko Togashi
■日野皓正クインテット
■辛島文雄ユニット
■森山威男=板橋文夫グループ
■渡辺貞夫グループ
by jazz_ogawa | 2006-01-23 22:59 | ライヴは天国 | Trackback(4) | Comments(8)
Commented by forcek at 2006-01-24 15:01
1967年は自分が生まれた年なのですが、そのころから小川さんは「ピットイン」等でジャズを聴いていたのですね、歴史を感じます、特に今回の22日のメンツはスゴイですねー。
Commented by NetHero at 2006-01-24 18:26
小川さん、こんばんわ。
NetHero@California です。
私も Pit-inn には色々と思い出があります。(アルバイトをしていた渋谷オスカーにはもっと思い出がありますが、、。)
私が初めて Pit-inn でジャズを聴いたのは確か1971年の3月頃でした。故日野元彦のグループでした。兄てるまさが渡米中とかで臨時のグループだったようです。増尾良明/杉本喜好志のtwo ギターでした。ラストセットに帰国した兄てるまさが突然現れ、演奏はしなかったですが、兄大好きのトコさんが大ハッスルしたのを覚えています。
それから隣の喫茶店の横の階段を上っていくと在った new jazz hall.
入り口から既に怪しげなムードが一杯でしたね。
我が青春の真っ只中でした。(笑)
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-25 00:12
forcekさん、調べてみたら、「ピットイン」に初めていったのは66年のことでした。オープンして間もない時期に行っていたんですね。ブログもそこのところを直しました。
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-25 00:15
NetHeroさん、コンサートの初日、東京は久々の大雪になりました。カリフォルニアはどんな感じなんでしょうね? 
渋谷オスカーとは懐かしいですね。71年と言えば、ぼくは渋谷に住んでいて、「オスカー」は歩いて5分くらいのところにあったのでときどき行っていました。きっと会っていたんですね。そのほか、「デュエット」、ロック喫茶になった「ブラックホーク」、「スイング」、「BYG」とかに入り浸っていた時期です。
Commented by tokunaga at 2006-01-25 08:52
やっぱり小川さんもいらしてたんですねー。僕は1日目に行ってけっこうウロウロしたんですが、あれだけ広くてお客さんいっぱいだと、なかなか見つけられませんね。ちなみに個人的には1日目のMVPは鬼怒無月さん。あと渋さ知らズでの太田恵資さんの熱唱にしびれました。
僕のピットイン歴は小川さんの半分くらいで、辛うじて朝の部が500円だった時代を知っているぐらいです。それでも「ドリンク代だと思えばライブはほとんどタダじゃん!」と思って感激しましたけど。あと渋谷スウィングはよく行きました。
Commented by NetHero at 2006-01-25 17:42
我が家は L.A. の東方約50マイルにある Corona と云う人口12万人程度の新興住宅地にあります。 Las Vegas 迄車で4時間、 palm Springs 迄車で1時間半です。今日も昼間はエアコン、夜は暖房という典型的な砂漠の天候でした。華氏で50°-80° の間でしょうか。雪は平地では滅多にというか全く降りません。

私は大阪の人間なので東京は全く詳しくないのですが、一部地域は結構精通していました。その一部地域が渋谷の百軒店界隈のジャズ喫茶です。
確かに小川さんとは同世代なのでどこかですれ違っていたかもしれませんね。

2000年の暮れに渋谷東急に一泊したのですが、その時、約30年ぶりに夜の百軒店界隈を探索しました。もう全く昔の面影はなかったですね。

唯一残っている Jazz 喫茶があったので入りましたが客は私一人。
マスターに依れば、ブラックホークの上に在った jazz 喫茶とのこと。(名前失念)。

私の友人がレコード係りをしていたので何度か入ったことのある Jazz 喫茶なんですが、全く分かりませんでした。(泣)
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-25 23:10
tokunagaさん、多分どこかにいるだろうなと思っていたんですが、会えませんでしたね。ぼくも鬼怒無月さんのハード・ロックなギターにノックアウトされました。
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-25 23:13
NetHeroさん、ぼくは子供のころの遊び場が百軒店でした。百軒店と道玄坂を挟んで向かい側の路地に家がありました。子供のころのあの辺はバラックだらけだったんですがね。
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