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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


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2006-01-19 『マイ・フレイム・バーンズ・ブルー』
 作品を発表するたびに好きになるシンガー。そういうひとがエルヴィス・コステロです。デビューしたてのころはパンクでチープな印象のロッカーでした。しかしその声が妙に気になりアルバムが出ると買ってしまう──ぼくの中で彼はそんなポジションにいます。そして気がつくと、いつの間にかコステロはパンクなロッカーから魅力的なシンガーになっていたのです。
 ちょっとハスキーなヴォイスに心を奪われます。独特のスタイルを持っていると言ってもいいでしょう。こんな感じで歌が表現できるひとは、ポップスの世界にもジャズの世界にも見当たりません。
2006-01-19 『マイ・フレイム・バーンズ・ブルー』_e0021965_231244100.jpg そしてこの10年ほど、コステロは少しずつ創造性を高めてきました。その頂点とも言えるのが新作の『マイ・フレイム・バーンズ・ブルー』(ユニバーサル)です。行き着いたところはジャズですが、彼のことですからお馴染みのスタンダードなんか歌いません。そこがロッド・スチュアートとは大違いです。
 脱線しますが、ロッド・スチュアートのジャズ・アルバムにはがっかりしました。創造性のかけらも感じられません。ロッド・フリークとしては、見てはいけないものを見た気分になって、あわててCDプレイヤーからディスクを抜き出したほどです。
 それに比べると、コステロの新作はジャズ的な要素を強く打ち出しながら、あくまで彼の音楽になっているところが見事です。同じイギリス人でもこうも違うものかといった思いを強くしました。

 アルバムで歌われるのは、これまでに発表した曲や、ミンガスやエリントンが書いたメロディにコステロがオリジナルの歌詞をつけたものなどです。それらをマイク・モスマンが中心にアレンジし、ストリング・セクションを含むメトロポール・オーケストラが伴奏をつけるという内容です。録音の舞台に選んだのは、世界最大規模を誇るオランダの「ノース・シー・ジャズ・フェスティヴァル」です。そこにコステロの心意気を感じました。
 もちろん、これを単純にジャズ・アルバムと呼ぶわけにはいきません。アレンジやソロはジャジーな響きが中心になっています。しかし、コステロはこの作品で彼にしか表現できない音楽を作り上げました。そのためにジャジーな響きが必要だったのでしょう。
 ただし、それはコステロが自分の音楽をさらに拡大するための方便に過ぎません。ここでは過去のアルバムからも曲が選ばれています。音楽家として円熟した時代を迎ええつつある彼が、シンガーとしても飛び切り個性的で魅力的な存在であることを改めて示してみせたのがこの作品ではないでしょうか。

 ところで、ぼくはこの作品で嬉しい名前を発見しました。何曲かでアレンジを担当し、ステージではオーケストラも指揮したヴィンス・メンドーサです。彼とは浅からぬ縁があります。というのも、ぼくが本格的にプロデュースを始めるきっかけになったのがヴィンスのレコーディングだったからです。
 ヴィンスは90年に、自費でレコーディングをしていました。ところが途中で資金が底をついてしまいます。メンバーが凄かったんです。ボブ・ミンツァー、ジョン・スコフィールド、ピーター・アースキン、ジョー・ロヴァーノ、ラルフ・タウナー、ゲイリー・ピーコック、ウィル・リー、ジム・ベアード、マーク・コープランドなど、オールスターを集めたオーケストラで録音していたんですから。
 その話をたまたま日本のレコード会社にしたところ、残りの費用は出すから、お前もヴィンスと共同でプロデュースして来いということになりました。それまでにも日本人アーティストをプロデュースしたことはあったんですが、これがニューヨークでプロデュース業を始める第一歩になりました。
 そして次に続編を録音することになり、ここからぼくはプロデューサーとしてひとり立ちします。これは幸いなことにアメリカでもブルーノートの傍系レーベルからリリースされて好評を博しました。
 ヴィンスはこのアルバムをきっかけに作・編曲家として活躍するようになります。ジョー・ザヴィヌルがオーケストラを率いてドナウ河の河川敷で開催したコンサートでも編曲と指揮を依頼され、最近ではジョニ・ミッチェルのジャズ作品でもアレンジャーとしてクレジットされています。
 ヴィンスとは、その後10年ほど連絡を取っていなかったのですが、数年前に突如メールをもらい、最近ではときどき連絡を取り合っています。彼とコステロの間にどんなことが起こったのかは知りません。でも、才能豊かなヴィンスを選んだコステロの嗅覚はさすがです。機会があれば、ヴィンスにこの経緯を聞いてみようかと思います。
by jazz_ogawa | 2006-01-19 23:19 | MHR | Trackback | Comments(13)
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Commented by 東京へたるドールズ at 2006-01-20 10:58 x
ん!コステロですか。思わずカキコです。
存在を知ったのは80年頃で、当時はそのルックス(枯れ気味?)と音楽性のギャップに違和感があって、たいして聴く事もなくそのまま20年以上放置プレイしたのですが、気がついたら良質のポップなアルバムを作っていました。ルックスと音楽性が(私的に)一致した瞬間です。長い道のりでした。
つい先日、家人が『Brutal Youth』をかけていたのですが、何を勘違いしたのか私、「なんでミスチルかけてんの?」と思いっきり失言。「は?」と白い目で見られました…。だって似てるじゃん!!(逆ギレ)
『My Flame Burns Blue』、未だに若葉マークのとれない不肖の弟子(にした覚えはない?)に適したジャズ・アルバムとして購入したいと思います。
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-20 11:23
東京へたるドールズさん、まさしくミスチルはコステロのぱくりです。メロディ・ライン、とくに転調するところなんかそっくりな曲がいくつもあります(ミスチルが発表した初期のころの曲に)。てなわけで、勘違いではありません。さすがです。4日のライヴ、楽しみにしています。
Commented by forcek at 2006-01-20 13:01 x
コステロはダイアナ・クラールと一緒になったことが更にプラスにでたのですかねー、しかし小川さんがヴィンス・メンドーサと最初に(ジョン・スコやゲイリー・ピーコック等スゴイ顔ぶれのメンバーで)共同プロデュースした作品はアルバム化されてますか、それは聴くことはできるんですかねー。
Commented by 東京へたるドールズ at 2006-01-20 13:09 x
おぉ、あながち間違いでもなかったんですね。←いや、間違ってはいる
4日の件、誠にありがとうございます。先生のお耳(お目々)汚しにならぬよう努めます。あぁっ、でも曲が…(汗)。自爆。
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-20 16:56
forcekさん、ヴィンスの作品は『START HERE』と『INSTRUCTIONS INSIDE』という2枚で、日本ではファンハウスから出ました。アメリカではブルーノートの親会社のManhattanレーベルで発売されましたが、どちらも廃盤だと思います。
Commented by ともりん at 2006-01-20 17:36 x
コステロって、最近は「オースティン・パワーズ」に出てきたりと、陽気なおっちゃん状態でしたが、いいアルバムなんですか。買っちゃおうかしら。iTunesにあります?(笑)。そういえば、小川さん、東京にいたんですね。てっきりMSGに行っているのかと思いましたよ。
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-20 23:07
はい、MSGで18日のコンサートを観てさっき戻ってきました。っていうのは真っ赤な嘘です。今日もMSGでやってるんですよね。行きたかったなぁ。3月の日本公演、楽しみにしています。MSGより大仕掛けのセットになりますし、ね。
そうそう、ともりんさん、明日はよろしく。
Commented by じゅば at 2006-01-21 17:24 x
ジョニ・ミッチェルのトラヴェローグのアレンジがすごく好きで、ヴィンス・
メンドーサってどういう人なんだろう?と思ってました。
トラヴェローグを聴いたとき、ジョニの歌はもちろんですが、アレンジにすごく感動しました。
『My Flame Burns Blue』、チェックしてみます!小川さんとの共同プロデュースの作品も聴いてみたいですが、廃盤なんですね。残念です。。

Commented by jazz_ogawa at 2006-01-22 00:34
じゅばさん、ヴィンス・メンドーサはギル・エヴァンスの影響を受けていて、ぼくが作ったアルバムでもチューバやフレンチ・ホーンを入れたりして、緻密なサウンドを作ってくれました。再発してくれるといいのですが、難しいでしょうね。
Commented by すとれいほんず at 2007-08-14 14:03 x
最近こちらを拝見したもので、1年半ほど経った場所への書込みになります。失礼致します。
ジョニミッチェル、コステロの順でヴィンス・メンドーサを聴きすすんできた私です。今年はじめに出た「ルックオブラブ」トレインチャでもメンドーサが幾つかアレンジをしていました。このトレインチャのバカラック・カバーアルバムはコステロと同じメトロポールオーケストラがバックなのも興味深いです。
ちなみに、コステロはフォンオッターのアルバムを制作したあと、ロッドスチュワートをプロデュースするという話もあったといいます。それは実現しなかったのですが、「あなたは良い歌を唄うべきだ」とコステロは進言したとの事です。その言葉を守って、近年のロッドの大ヒット作群がある、というところでしょう……コステロがプロデュースすればもっと魅力的な仕上がりになったと思いますが。
Commented by jazz_ogawa at 2007-08-14 18:59
すとれいほんずさん、コメントありがとうございます。ヴィンスはほとんど日本で評価されていませんが、一緒に仕事をしたときから才能に圧倒されました。彼のリーダー作を2枚作れたことは誇りに思っています。でも、当然のことながら廃盤になってしまいましたが。TRAINCHAもよかったですね。あれもフェイヴァリット・アルバムです。
Commented by すとれいほんず at 2008-04-07 23:18 x
また唐突な書込みで、申し訳ありません。
トレインチャのバカラックALBUM第二弾が出ましたね(メンドーサのarrあり、新曲あり)。小川さんの御返事で知り、「インストラクションズ・インサイド」は、図書館で聴く事が出来ました。ありがとうございました。

ポール、ディラン共に現役で楽しませてくれていますが、「ライヴ・イン・メンフィス」「ホット・アズ・ア・ピストル、キーン・アズ・ア・ブレイド」両DVDを観ても、増々目の離せないコステロ、に映ります(『ビートルズの多彩(才)』と『ディランの心』を合わせもつ最良の継承者とも考えます)。また、ナイーヴは現代最高のキーボードプレーヤーと呼びたくなる活躍ぶり。気が向いたときにでも、これらのdvdもぜひ、
Commented by jazz_ogawa at 2008-04-07 23:44
すとれいほんずさん、コステロは作品を発表するたびに独創性が増しているように思います。現在もっとも脂が乗り切っているアーティストのひとりとして目が離せません。こういう存在と出会えた幸せとかありがたさをかみ締めています。それにしても、好きなアーティストが多すぎて、嬉しい悲鳴をあげていますが。
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