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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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2006-01-15 2006年 渋旅初め@Shibuya O-EAST
 昨日は、雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ、行ってきました。渋さ知らズのライヴ。しばらくぶりに彼らのステージを見ましたが、以前にも増してパワーアップされていたステージににやりとさせられました。
 このオーケストラ、純然たるジャズ、それもフリー・ジャズをやっているのですが、完全にジャンルを超越しています。会場に集まったファンにも、ジャズ・ファンなんてほとんどいなかったんじゃないでしょうか。渋さ知らズをジャズのオーケストラだと考えるのが間違いなんですね。
2006-01-15 2006年 渋旅初め@Shibuya O-EAST_e0021965_18323240.jpg
 ごった煮の面白さというか、このオーケストラにはさまざまな要素があります。そもそも、ホーン・プレイヤーの並び方が雑多です。通常のオーケストラなら、ジャズもクラシックも歌謡曲も、何でもそうですが、トランペット・セクションとかサックス・セクションとかにきちんとわかれています。ところが、渋さ知らズでは半円形にホーン・プレイヤーが並び、トランペット奏者の隣にサックス奏者がいて、その隣にトロンボーン奏者、次にまたサックス奏者とか、ばらばらなんです。計算されたポジションに配置されているのかもしれませんが、見た目は雑然としています。

 この「雑然」が渋さ知らズの本質かもしれません。ぼくは彼らの演奏を聴いていて、アレキサンダー・フォン・シュリッペンバッハ、バルトーク、ジョージ・ラッセル、スティーヴ・ライヒ、ジミ・ヘンドリックス、マイルス・デイヴィス、ローランド・カーク、ジャン・リュック・ポンティ、マハヴィシュヌ・オーケストラ、ラヴィ・シャンカール、山下洋輔、アルバート・アイラーなど、さまざまなひとの顔や音楽を思い浮かべていました。
2006-01-15 2006年 渋旅初め@Shibuya O-EAST_e0021965_18324588.jpg
 この「雑然」は祝祭的なものも思わせます。盆踊りや阿波踊りからリオのカーニヴァルまで。日本的であって、外国的であって、何だか国籍不明。不思議なエスニック風味が醸し出されます。まったく関連はないのですが、ぼくのヘミングウェイ感にもどこかで通じているように思いました。
 ぼくがいいなと思っているは、音楽が非常に実験的でありながら、エンターテインメントになっているところです。凄いミュージシャンが集まって、やりたい放題と思わせつつ、その裏にしたたかな計算や構成が認められます。もうひとついいところは、フリー・ジャズでも踊れることなんですね。壮大な音楽絵巻をダンス・ミュージックにしてしまうしたたかさ。そこに渋さ知らズの面白さを感じます。
 オーケストラのメンバーにしても、通常の倍くらいの人数がいます。ヴァイオリン奏者がふたりいたり、バンドネオンみたいなものを弾いているひともいますし、ギターもふたり、チューバ奏者もどこかにいたみたいです。サウンドのぶ厚さと演奏のドライヴ感に圧倒されたステージでした。加えてダンサーや山海塾みたいなひとたちが出たり入ったりと、意味不明の面白さもこのオーケストラならではです。

 こういう音楽というかパフォーマンスは外国、とくにヨーロッパなんかで受けるんでしょうね。電撃ネットワークと渋さ知らズ。全然日本的でない日本のサブカルチャー(でも実はとても日本の土着性が認められるもの)が外国で受ける痛快さ。
 これまでのところ、レコード会社の肝いりで計画的に海外進出したアーティストのほとんど全部が討ち死にした事実を考えても、彼らのゲリラ的な進出には喝采をあげたくなってきます。というわけで、昨晩もいい夜が過ごせました。
by jazz_ogawa | 2006-01-15 18:38 | ライヴは天国 | Trackback | Comments(8)
Commented by forcek at 2006-01-16 21:49
「渋さ知らズ」はあまり知らないのですが、フリーで踊れるはスゴイですねー以前フジロックに出てましたよね、サン・ラやアート・アンサンブル・オブ・シカゴ的な部分もあるんですかねー、渋全の中の「悪漢」はカッコイイですね、でもあの雨の中ライブに出かけた小川さんのアグレッシブさを見習いたいと思います。
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-16 23:24
forcekさん、いつもコメントありがとうございます。そうですね、渋さ知らズはサン・ラ的でありサン・ラ的でない、AEC的でありAEC的でないという、わけの分からないところが面白いんですよね。
Commented by 山田♪ at 2006-01-18 19:50
上の内容と関係ない事で恐縮ですが、今朝の朝刊にボブ・ワインスットクの死亡記事がのっていました(朝日)。僕にとってはある意味、MILESのオリジナルクインテット始めブルーノートよりお世話になったプレステッジですので、感慨無量です。小川さんなら御親交があったんではないですか?コメントが読みたいです。厚かましいですが宜しく。
Commented by jazz_ogawa at 2006-01-18 23:50
山田さん、お久しぶりです。ボブ・ワインストックの冥福をお祈りします。彼とは一度だけインタビューしました。87年ごろだったと思いますが、そのときはフロリダで何とポルノ小説家になっていました。マイルスがコロムビアに移籍したときの話などいろいろと聞かせてもらい、そのあたりのことは『マイルス・デイヴィスの真実』に書きました。そのほかにもいろいろなところで、彼から聞いた話を書いています。春に河出書房新社から出る本(題名未定)にも、プレスティッジ創設当時の話を書きました。
Commented by 山田♪ at 2006-01-19 20:20
有り難う御座いました。そうしたB・ワインストックの晩年の様子を伺うにつけ、改めてA・LIONという人のレコードプロデューサーとしての晩年(ONE NIGHT WITH BN。Mt.FUJI)は幸せだったんだとつくづく思います。
Commented by at 2006-01-20 04:16
あああああああああああああああああ
Commented by TOMOKIX at 2006-02-03 14:26
はじめまして。あの日の会場に居た者です。渋さ知らズを知るまでは、JAZZのライブに行ったことはありませんでした。(渋さがJAZZなのか?疑問もありますが)ジャンルを超越した音楽そのものの楽しさや、凄さ、可能性が渋さの魅力の本質だと思います。その渋さのライブには、時々すごいゲストが登場するのですが、この日は「カルメン・マキ」さん。素晴らしい歌でした。こういうゲストに出会えるのも渋さのライブの楽しみです。
Commented by jazz_ogawa at 2006-02-03 18:02
TOMOKIXさん、ジャズとかジャンルにこだわらず好きな音楽を聴くのが一番ですよね。その点で「渋さ~」にはジャンルを超越したものがあり、いい感じで音楽をやっている集団だと思います。これからも何かあればコメントしてください。
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