封切り翌日の20日に観てきました。会話が中心でしたが、最後までスクリーンに惹きつけられたのはスピルバーグのうまさでしょう。
それにしてもダニエル・デイ=ルイスはぼくの中にあるリンカーンのイメージそっくり。おそらく大半のひとが同じ思いをしているんじゃないかしら。
リンカーンが推し進めた奴隷解放運動が誘引となって南北戦争が勃発。奴隷制度廃止を訴えて心あるひとびとが立ち上がったわけですが、奴隷を開放することでどういうことが起こるのか、そちらの不安を抱えていたひとたちも多いですから問題は複雑。
北軍が勝利してリンカーンの奴隷解放宣言が効力を持つと思いきや、アフリカ系アメリカ人の公民権適用と人種差別の解消は現実のものとならず、結局公民権法が制定されたのは100年後の1964年のこと。
とはいえ、その後も人種差別は意識の中に残っていて、いまもあちらこちらで差別はあります。それはアメリカに限らず、日本でもどこの国にでも形は変えて存在しています。ぼくなどがいうまでもないことですけど。
この映画を観て、差別について改めていろいろと考えてしまいました。そのことひとつをとっても、ぼくは有意義な時間をすごすことができました。